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自尊心という名の地雷
前回は、シニアビジネスに携わるすべての人たちに、真っ先に実践してほしい『愛語』という声かけの仕方をお話ししました。今回は、「ヒューマンベーシックナイン(人格曼荼羅)」の中の、『言葉』の補足をしたいと思います。
シニアから好感を持ってもらおうと思うなら、人間的魅力に磨きをかけると同時に、相手に好感をもたらすコミュニケーション技法を身につける必要があります。結局、人を動かすのは、信頼のおける人が発した、気のきいた言葉なのです。医療・介護・相続をはじめとするシニア援助の専門技術だけでは、なかなかお財布の紐を解いてはくれないものです。やはり、日常的なコミュニケーションはとてつもなく大切なのです。
好感度の高い人がキッチリかつ感じよくメッセージを届けることで、はじめて相手はあなたにおカネを払う気になるのです。要は、言葉という「相手を意図する方向に動かす最強の武器」を使いこなせるかどうか。これが百寿コンシェルジュをはじめ、シニアビジネスで成功できるかどうかの浮沈を握っています。
人は誰しも、自分は正しいと思っています。自分は特別だと思っています。いまは望ましい状況にない人でも、いざとなれば自分はやれる人間なのだ…と思っています。なので、コミュニケーションでいちばんしてはいけないのは、こうした相手の自尊心を踏みにじることです。
百寿コンシェルジュやシニアビジネスに関心を持ってくれたみなさんには、ひとりの人間としての基本的なスキルとして、相手にプラスの印象をもたらすようなコミュニケーションスタイルを知ってほしいものです。
なぁに、そんなにむずかしいモノじゃありません。わずか2つの必殺技をモノにすれば大丈夫ですから。それが、『おもてなしの逆算話法』と『癒しの超能力話法』です。次の記事から順番に解説していきますので、楽しみにしていてくださいネ。