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【市場規模100兆円!5G時代にあえてシニアビジネス・・・の訳】その6
これまで4回にわたって、シニアビジネスの可能性について述べてきた。さいごに、シニアビジネスの中でも特に、老後支援ビジネスにフォーカスして総括してみたい。
流行りのネットビジネスと比べて、シニアの老後支援ビジネスは実体があるからイメージしやすい。オンライン起業に抵抗のある人や、テクニカルスキルに?な人には、有力なオプションになる筈だ。
何といっても、ちょっと考えてもらえば市場性が高いことはわかってもらえるはず。とにかくパイがデカいし、おカネ持ちも多い。老後支援ビジネスの対象は、なにも70代・80代の老親世代だけではない。四捨五入百世代(50歳以上)すべてが見込客である。
あと、自分の親のことを考えてみるとわかるのだが、まさかは必ずやってくるわけで、エンディングまでに通らなければならない関所がいくつもある。でも、その都度SOSを投げられても子どもだって忙しいし、自分のことで手いっぱいだから思うように動けない。そもそも離れて暮らしていることがほとんどだろうから、現実的にはむずかしいのだ。誰かがそこをサポートしてくれたとしたら助かるのに…と考えているシニアはとても多い。経験的に、厚生年金受給者であれば、8割はわが子に面倒をかけるよりもおカネでの解決を選択する。
ところで、現在の介護保険制度の枠組みでは、自立シニアのサポートが決定的に欠落している。地域包括支援センターが相談窓口ということになっているものの、はっきり言って人員不足・人材不足・業務過多で、機能しているとは言いがたい。そもそも、「介護予防事業」などと銘打っている時点で、ワンストップサービスの窓口にはなり得ない。
そう。子どもを当てにできないからといっても、いまのニッポンには、元気なシニアが「いつでも・なんでも・気軽に」相談できる窓口がないのだ。病医院も介護事業所も警察も弁護士も、事が起きてからじゃないと動いてくれない。だって、おカネにならないから。
せいぜい自治体の窓口くらいなんだけれども、お役所というのは縦割りで融通が利かない。何を相談しに行っても、「できる・できない」の物差しでしか応えてくれない。本来、相談というのは「どうすればできるか」を考えることなのだけれど。
だからこそ、老後支援というシニアビジネスは存在価値がデカいということになる。くしくも、時代は自助社会の実現である。折しも、だれが現総理を引き継いだとしても、ニッポンの人口動態からして「自助社会」を目指さざるを得ないことは明らかだ。
そんな時代だからこそ、いつでも・なんでも・気軽に相談できて、必要とあらば、同行・代行・請負にも応じてくれるプロフェッショナルの存在は、まさしく安心老後のパートナーであり、自助支援専門職と呼ぶに相応しい。 そんなプロフェッショナルの存在が、長生きリスクを低減したり先送りさせたり・・・を可能にさせてくれる。私どもの百寿コンシェルジュは、その先駆けでありたいという自負している。
シニアが元気なうちから関係を積み重ねていって、エンディングまでに起こるすべての問題解決の一次窓口になってあげる。手に余ったら、各分野のプロのもとへ、一緒について行ってあげればいいだけのことだ。何もむずかしいことはない。だって、自分の親が困った時には、誰だってわからないなりに調べて動くわけだから。
少なくとも、ひとり起業ビジネスとして最近よく取り上げられている移動式カフェ、個人指導学習塾、ペット出張火葬、訪問マッサージ、便利屋、おたからや・・・等々と比べてみれば、ずっとハードルが低いと私は思う。事務系のビジネスパーソンなら、もっとそう感じることだろう。
新型コロナの影響は計り知れず、収束までにまだ数年を要すると、私は思っている。で、そのおかげといっては気が引けるのだが、コロナの影響で老い支度の前倒し機運が、富裕層シニアを中心にまちがいなく高まっている。
人間50歳を過ぎたら、明日の朝、元気に目覚める保証はない。若年性アルツハイマー等の精神疾患罹患者数は10万人超である。だから、四捨五入百世代にはすべて老後支援ニーズがあるわけだ。賢い人ほど、このビジネスの先見性を理解してくれるだろう。
そして現時点で、シニアの老後をフルサポートするビジネスは、売り手市場かつ、完全なる先行者利益型。まさに、シニアビジネスにおける究極のひとり起業モデルと言って差し支えない。
ちなみに、現時点での百寿コンシェルジュの面々は、他の終活系認定資格を取得している人が大半である。要は、終活に係る「ナンチャッテ資格」では稼ぐことができないのだ。だから、百寿コンシェルジュになってくれている。
ウィズコロナ、アフターコロナの仕事や生き方について頭を痛めているものの、ネットビジネスにはどうも違和感があるという人たちには、老後支援ビジネスはきっと活路となる筈だ。是非とも参考にしてほしい。