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Happiness loves preparation !
今回は、私たちの経済的幸福について書いてみます。
都会では、独居シニアが一ヶ月生活するのに25万円程度が必要といわれています。持ち家の人も賃貸の人もひっくるめた平均値ですから、毎月の家賃を払っている場合は、年金だけだとかなりキツいと思われます。厚生年金受給額は、全国平均で15万円~16万円です。国民年金の場合は、月額6万円弱。家賃相場は7万円~8万円。水道・ガス・電気代に携帯電話使用料まで含めれば、だいたい月額10万円が固定費のようなものになります。
ということは、厚生年金の人であればまだしも、国民年金の方の場合は、預金を切り崩しながらの生活になる場合がほとんどかもしれません。あと、経験的に、厚生年金受給者は7割が持ち家。国民年金受給者は、逆に7割が賃貸…。そんな印象です。
基本的にシニアの生活費というのは、年金と預金と、子どもからの援助です。預金も子どももなくて国民年金だけに依存している人には、躊躇することなく、生活保護制度を利用することをおすすめしています。ひとり世帯の場合で、プラス7万円前後をもらえるので、厚生年金受給者レベルの収入になれるわけですから大きいですよね。隣近所に生活保護を受けていることがわかってしまうようなことはないので、変な見栄をはらずに、もらえるものはもらったほうがいいですよ……と背中を押してあげるようにしています。
持ち家の人で預金がほとんどないという場合には、ハウスリースバックをおすすめしています。持ち家に3,000万円程度の評価額がつけば、これを8掛けくらいで不動産業者に買い取ってもらう。すると、2,400万円のキャッシュが手に入るので、そこから、賃貸住宅のごとく、例えば毎月10万円の家賃を払いながら住んでいく。すると、年間で120万円だから、向こう20年は自分の家だった家で暮らすことが可能になります。とはいえ、あと20年も生きているかどうか誰にもわかりませんから、キャッシュフローの一部を他の使途に充ててしまってもさして問題にはなりません。
あと、女性に多いのですが、自宅で美容室よりも格安でパーマをかけてあげたり、ネイルサロンをやったり、マッサージをやったり…という人も結構多いです。月額にして5万円程度は売上が上がるそうですから、大したものですよね。手に職があるというのは、素晴らしいことだと思います。あっ!あと、占いとか手相とか占星術とかいうのもありますね。私はあまり詳しくないのですが、固定客がついてるというのですから驚かされます。
ちょっと話がそれましたが、こうして考えてみると、やはり現役の時分から老い先にそなえておくということはとても大事なことがわかります。
例えば50歳時点から毎月1万円をためていけば、15年間で180万円。3万円ずつなら540万円。5万円ずつなら900万円になります。また、会社勤めの人であれば、中小企業で勤続30年として500万円。65歳で仕事をやめて90歳まで生きたとすると300ヶ月ですから、一切稼ぎがなかったとしたら、年金プラス5万円程度が毎月の生活費となるわけです。持ち家ならともかく、都会で賃貸だとすると、かなり厳しい現実が待っています。
なので、資産家の家に生まれたとか、不動産収入があるとかでないかぎり、若いうちからせっせと貯金に励むべきなのかもしれませんが、ちょっと切ない話ですよね。
社会的幸福についての記事でも書きましたが、個人的には、やはり定年退職後も何かしらの収入源を確保するよう努めるべきだと思います。誰かの役に立っているという気持ちはとても重要で、例え自己満足であったとしても、何かしらの役割を果たして対価をもらうというのが、やはりまっとうな生き方だと思うのです。
宝くじに当たりでもしないかぎり一攫千金などほぼないでしょうから、やはりそなえることが理想ですよね。そなえあれば憂いなしと言いますが、英語圏では、「幸福・成功・勝利は準備を好む」(Happiness requires preparation)と言うそうです。
デキちゃった婚という言葉がありますが、それよりも計画婚のほうが、子どもの人生が豊かであると聞いた記憶があります。まぁ、何をもって豊かな人生と言うのかはわかりませんが。
最近では、ナッちゃった介護ということが言われていて、計画介護に比べて悲惨な度合いが高いと言われています。やはり、そなえは大切なのです。
でも、何らそなえることなしに定年退職まできてしまったという場合は、物価の安い土地に移住することで、多少は暮らしぶりに余裕が出るかもしれません。
元気があれば何でもできるとは言うものの、現金なけりゃ何もできないという現実があります。結局、おカネは不可欠。それが人生です。
さて、みなさんが65歳になったとします。毎月いくらあれば、そこそこ満足のいく暮らしができると思いますか?
持ち家があったとしても、年金受給額の全国平均は月額16万円を切ります。預金がゼロだったとしたら、一日5,000円でやりくりする必要があります。
それで耐えられますか?耐えられませんか?
そのあたりのことを考えた上で、今日この瞬間から生きていかれるよう、自戒の念をこめて記しておきます…。
なんか寂しい記事になってしまって申し訳ございません……。
渋沢栄一さん、津田梅子さん、北里柴三郎さん。今後とも何卒よろしくお願い申し上げます。