オーストラリア対決!ケースバイケースが如実に現れた!!!

第2回は、こちらもスーパーで良くみるオーストラリアの「yellow tail」の品種比較の後に、同じオーストラリアの「jacob's creek」のマリアージュを検証!
ちょっと長くなりますが、どうぞ興味ある方はおつきあいください♪

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イエローテイルで良く見かける赤いラベルの「カベルネソービニヨン」と黄色いラベルの「シラーズ」
ワインを良く知ってる人には品種の違いもある程度頭にあるので選べると思いますが、そんな予備知識が無い方には値段の横に書いてあるポップの短い文章で判断するしかない。
なので、まずはイエローテイルのこの二つ、どのくらい味に違いがあるかを検証!

ちなみに、佐藤栞ちゃんとラベルのモチーフにもなっているカンガルーがかわいい、ワインにくっついてたポップには

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「98.3%の大人が「飲みやすい」と答えたフルーティーな美味しさ
と堂々と記載されています。

これがどうでるか、楽しみです。

さて、今回もこのダサイグラスで比較。

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(一人で二つのグラスを持つのはなかなか難しい。)

=スペック=

品種/シラー/カベルネソービニヨン
アルコール/どちらも13.5%
ビンテージ/2016
表記/ミディアムボディ
値段/スーパーで900円くらい

●色●
カベルネソービニヨン(左)ほんのりオレンジや茶系の赤。
シラー(右)写真だとわかりにくいけど、カベルネより少ーし青みがあります。紫っぽい赤です。
でも、あんまり変わりませんね。

●香り●
カベルネ→すこしミントの様な清涼感があります。ラズベリーっぽい香りも。時間がたつと少~~~しだけジョージアMAXコーヒー(千葉県限定の甘いコーヒー)の様な甘い香りがします。
シラー→カベルネよりちょっとだけピリっとした印象。でも、シラーでよく言われる「コショウや生肉の様な香り」はまったく感じません。時間がたつとこちらも少し甘い香り。
どちらも、さほど変わりないです。ブラインドで出されても「え・・・・これ違うのかなぁ・・・?」と不安になるくらい。

●味●
カベルネ→あくまでフルーティー。ほんのりと鼻に抜ける甘みのニュアンスはありますが、飲み終わった後に、 ややスッキリした渋みが舌に残ります。
シラー→カベルネよりも少~しだけスパイシーで、渋み+苦みと辛さをちょっとだけ感じた。

なるほど、同じ「イエローテイル」こいつら、顔も性格もそっくりな双子姉妹。
彼女らをよーく知っている知人に言わせたら「違う所もある」というでしょうが、初対面ではまるで同じ双子です。
さて、マリア-ジュ検証もいたしましょう。

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はい、今回のメインディッシュ、詳しくはわかりませんが知人が用意してくれた「3割引でも2,000円した」という、国産黒毛和牛のリブロースステーキ。
シンプルに味付けは塩こしょう。付け合わせはマッシュポテトと飴色タマネギともやし。お肉は超絶旨し。脂身が甘い!
オーストラリアのイエローテイル姉妹、日本のおぼっちゃまお肉とご対面でございます。

カベルネ→どんなに甘いマスクのおぼっちゃまにもコビを売らない姿勢を貫く。ワインだけを飲んだ時に感じたフルーティーでやや残る渋み、というファーストインプレッションが肉と合わせても変わらない。己を貫くタイプ。

シラー→カベルネにはなかった「苦み」が肉と合わせると穏やかになって、少し甘みを感じた。普段は見せないけれどカベルネちゃんに対してのコンプレックスを実は抱いていた彼女が、双子という観点ではなくシラーという私自自身を見てくれた彼と出会い(?)少しだけ心の闇が晴れ、疑いつつもほんの少し希望のはにかみ笑顔を見せてくれた。といった感じでしょうか・・・。

しかしながら、黒毛和牛には、ちょっとこの2人では物足りなさを感じた。
そう、ラベルにあった「のみやすさ」が仇となった。

化学反応がおこる事を期待したが、さほど歩み寄りはせず、ファーストインプレッションとあまり変わらない。
サムライの国のおぼっちゃまには一般家庭で育ったオーストラリア娘はちょっと刺激が足りなかったようだ。

ならば、同じ層で比較してみようではないか!と思い、安い牛肉(西友のアンガス牛。アメリカ出身)で合わせてみたけど、結果はさほど変わらずでした。

品種の特性はあまり感じられず、正直どちらもあまり味の違いは感じられなかったかな。カベルネのが若干フルーティーですが、どちらも飲みやすい事には間違いないので「黄色のラベルが可愛いから」みたいな、なんとなくで選んでも良いのかも。ワイン初心者にはうってつけ。


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●ジェイコブズクリークで再度検証●

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イエローテイルと並ぶ、スーパーでよく見るオーストラリア代表格のジェイコブズクリーク。できれば、イエローテイルと同じタイミングで並べたかったのですが、一人暮らしの家飲みの範疇で3本同時抜栓はキツく(苦笑)イエローテイル飲み干し後の購入。

=スペック=

品種/シラー、カベルネソービニヨン
アルコール/14%
ビンテージ/2015
表記/ミディアムボディ
値段/スーパーで1,000円くらい


●ワインだけのんだファーストインプレッション●

シラー特有の「生々しい匂い」がしっかり感じられる。血の滴る肉とか、茶色っぽいイメージというんでしょうか、決して「良い匂い」と思えない生臭い匂いと、ほんのりプラムの様な香り。あと、スッキリ感じるミントやタイムっぽいハーブの香りもしっかりあります。要するに、シラー多めの、カベルネソービニヨン少し、の典型的な香り。
味も口の上の方に残る渋み、喉の奥の方に残るミントの様な清涼感やピリリとした刺激。
正直、ツマミなしでワインだけのんだら

「なんか、飲みにくくて、あんまり美味しくないね・・・」と言ってしまいそうなこの一品。

そこでイエローテイルの時に検証した安いアンガス牛の残りでマリアージュ検証してみました。


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(残り物感全開www)

あ・・・・凄いっす!!!!!!!!!!!

渋みはまるで消えて、甘みがおもいっきり前に出てくる。刺激的だった喉の奥にくっついてたミントの様な清涼感が、肉の重たさをサラっと流してくれて、清涼感ではなく、ちょうど良いバランスを発揮している。
えぇ、一言で言いますと

ウマっっっ!コレ美味っっ!!肉もワインもどっちもウマっっ!!!

です。途中、調子のって、ニンニク醤油だれもかけてみましたが、これは苦みが増してイマイチでしたね。キツめの塩こしょうが最強ベストマッチです。


きっとアンガス牛君も

「なんや、世の中、どん欲んなれば、こんな近くにもっとオレに合うレディがおったんやないか!今まで、なんとなく寄って来たオンナばっかとテキトーに遊んどって損したわぁ!!!!」

と感動している事でしょう。(なんで関西弁やねん)
ジェイコブちゃんなら、脂多めのおぼっちゃま和牛君ともある程度太刀打ちできたかもしれないな。



●総評●

ワインをあまり飲んだ事が無い人が集まる時や、ツマミがスナック菓子だったり、あまり凝っていない時に飲むならイエローテイル、
お肉主体でワインを飲みたいなら、迷わずジェイコブズクリーク

ですね。

ジェイコブズクリークは、ソムリエのブラインド対策の訓練用にもそこそこ対応できる品質だと思います。

でも、どちらも良い所はとてもあります。

なので「品種の特性ないんじゃん」って事でイエローテイルを批判するのは私は違うと思います。
だって、イエローテイルは「飲みやすい」って事を一番に押してるんですから!!
実際、お酒を楽しむという意味では非常に優秀な子です。
ツマミがなくても楽しめるワイン。これはエライよ。


あと、マリアージュや品種の特性って、ある程度「分かろう」と意識しないと分からないもんなんですよね。
それについてはまた後日書いてみたいと思います。



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