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誰かから奪う売上はいずれ誰かに奪われる。

「DIY」
ここ数年でこの言葉の認知度は急激に上がりました。(データによると95%くらい)

15年前に「DIYツールドットコム」という通販サイトを作ったのですが、当時はよくお電話で「ダイツールさんですか?」と言われたものです。

数年前でも会社説明会で学生さんに「DIYの意味がわかる人ー?」って聞いても半分程度しか手が挙がりませんでした。

DIY(Doit yourself) つまり自分たちの暮らしは自分たちで作ろう。そんな意味ですね。それがなぜか日本では「日曜大工」と訳されるようになり、技術を要するよなイメージがつきました。

どこにも「sunday」とも「carpenter」入ってないのにね。

日本ではDIYはまだまだマイノリティです。とあるアンケートによると、70%程度の人がDIYになにかしらの関心を持っているが、実際にやったことがある人は20%程度。ちょっと古いデータですが、日本人で壁紙を貼ったことがある人は5%。パリでは約60%。

「日本にはDIYのマーケットがない。」とよく言われます。

確かに今はそうかもしれません。
でも、それってバッドニュースでしょうか。
めちゃくちゃ伸びしろがあるってことですよね。
マーケットがなければ創ればいい。

顕在化した市場で奪い合いをするより、新しい市場を創造した方が価値があるし、楽しいじゃないですか。

「ホームセンターは競合じゃないんですか?」とよく聞かれます。

私が入社した20年前当時は、ホームセンターや金物屋さんに工具を卸す問屋業でした。その後2002年にネット通販を始めました。ホームセンターに卸すのではなく、ホームセンターに来ているお客様にインターネットを通じて直接販売したのです。
正直に言いまして、当時はホームセンターの競合のような状態でした。実際、ホームセンターから無茶苦茶な取引条件を突きつけられてましのたで復讐するつもりでした。(笑)

でも途中で気が付いたのです。

誰かから奪う売上はいずれ誰かに奪われる。
そこに社会的な価値があるのか。
新しい市場を創造することにこそ価値がある


大都はホームセンターのカインズと資本提携をしています。
当然ですが提携における基本合意書というものがあります。
そこにはこう書かれています。
「本件投資契約は、我が国においてDIY文化を拡げ、定着させることにより、人々が日々の生活を自発的に創造することができるよう提言することを基本理念かつ目的とする。」

つまり、共に市場を創造する仲間であるということです。

DIYで「らしさ」」があふれる暮らしが広がれば社会の幸福の絶対量は必ず増える。
なので私たちは「DIYをブームじゃなくて文化にしたい」。
持続可能な社会のために。

もともと、「DIY」の語源は1945年のロンドンの戦後の復興のスローガンです。破壊された街を自分達の手で復興させる国民運動だったんです。

今、新型コロナウィルスによって世界中が混乱しています。
こういうときこそ、DIY精神で共に乗り越えていきましょう。


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