Lesson2:authentic
Actingにおいて、最上級の褒め言葉は「authentic」だと思っている。
Authentic、日本語だと「本物であるさま」という風に訳される。
では、舞台上で「本物であるさま」とは、どういうことなのか?
言葉にするのは難しいが、舞台上で表れる言葉、動き、感情が、恣意的につくりだしたものではなく、自然にあふれでたもの、とでも言えるだろうか。
「役を演じる」というよりも「役を生きる」という言葉も聞く。
その瞬間に、役者は、役とは不可分で生きている。
観るものは、その発露したものに心を打たれる。
私も言われたことはあるが、そういうときほど、何がよかったのかが、自分ではわからない。
忘我の先に、その世界はあるのだろう。