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しんがぽーるで物騒な車に乗る羽目になったポンコツ後編

「…おいポンコツよ!父さんのバッグがない!」


「全員分のパスポートが入ったバッグがないぞ」

と青ざめながら父は言った。全員で探したものの、そのバッグだけが無かった。

ホテルのスタッフと旅行会社の人にそれを伝えると、

「ホテルのロビーの、防犯カメラを一緒に確認してみましょう。」

となった。警備員室にゾロゾロと連れていかれみんなでカメラ映像を見た。

そこには…



wow!!ラディちゃんの好きなやつう!

テレフォンの場所を意気揚々と教えるポンコツの後ろからもう1人の外人サンがバッグを持ち去る姿がハッキリと映っていた。

それを家族と旅行会社の人、ホテルのスタッフ何人かみんな仲良く揃って鑑賞した。

そして青ざめる父と母の前で


うわあ…

とただただ呆然とした。

そこからのポンコツ一家は、地獄の雰囲気となる。
旅行会社の方が段取り良く、手続きをしてくれた。

「滞在期間が本日までなので、明日、大使館へ行って臨時パスポートを発行しましょう。
今日、明日はホテルから出ないで、明日は専用のバスが来るので、それで大使館へ行きます。」

被害者だけどなんか不法滞在みたいな扱い?!

と思ったが、ホテルの方の好意で今日は同じホテルにもう一泊できることになった。

部屋に戻り、


ちーーーん

心の中で、

もう一泊できる❤️

と思っていたが、それは言わないことにした。



あのさあ…

き、きた…

おこらりる…

「だれ?ポンコツに荷物番させたの」

と姉は怒っていた。

慌てながら母は

「わ、私はお父さんに任せてお土産みてたから」

と誤魔化す。すると黙っていた父が



頭かかえっっ

「おれだあっ!あの時ポンコツに任せてチェックアウトしたんだあっ!!ポンコツに任せたのはおれだあーーー!!本当にすまない!!」


と謝っていた。


本当にさー

もう気をつけてよね!お父さん!


と言って、話しは終わった。


一件落着すな


たしか、なんか…ごめん…


くらいは言った気はするが、誰もポンコツを怒ることは無く次の日になった…。


そして翌朝、ホテルに迎えに来た車は


窓にオリついてた

こんなかんじのやつだった。全然犯人扱い🤣

これにまたちーーーんと4人で乗り、無事パスポートを発行してもらい帰国したのであった。


それからポンコツ一家は海外へはいっていない。




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