パイロットトレーニングアプリ第4弾「ポジション把握」が練習できるアプリ
JAB(@zeroriderjab)です!
Unityで制作してどんどんリリースしているアプリ。トータルで4本目になります。
今までのアプリは↑のリンクのサイトにまとめていますので、ぜひ見てみてください。
さて、今回は受験対策ではなく、フライトコースに入ってから苦労する人もいるであろう「ポジション把握」の反復練習アプリを作りました。↓↓
(これ作っているときにもう一つ思い浮かんでしまった・・・ポイントインターセプトのアプリ・・・これは暇になったときに作ろう。)
航空機のポジション把握ってどうやってるの?~空に線はない~
空に道路はありません。目印になるようなものも空中には存在しません。(厳密にはAirWay(航空路)などは設定されていますが、目には見えません)
ではどのようにしてパイロットは自分の位置(「機位」とか「ポジション」とか言います)を把握しているかわかりますかね?
もちろんパイロット学生であれば、現職のパイロットであれば知っているかと思いますが、これからパイロットを目指す方はわからないかもしれません。
航法援助施設
航法援助施設とはVOR/DMEやTACANのことです。
簡単に説明すると、
という感じです。
要は、地上の航法援助施設から出した電波を、航空機に搭載されている受信機で受信して、その電波源がどちらの方向に、どのくらいの距離にあるのかを相対位置として知らせてくれるものです。
(緯度経度で示されるのは絶対位置で、これはGPSなどが該当しますね!)
これらを駆使して、目的地まで飛行したり、訓練空域などでは自機のポジションを把握したりします。
トラフィックパターンにも各ポイントというものがあり、IFRではイニシャルアプローチフィックスやファイナルアプローチフィックス(GATE)などがありますし、VFRのトラフィックパターンにはIPやINITIALなどが、当該飛行場の航法援助施設からの方位距離で定められています。
「方位距離+高度」で3次元空間におけるポジションが確定できますね。
中心の電波発信源から見るとこんな感じですね。
T-4やT-7などの練習機にはGPSがないので、こういったTACANやVOR/DMEなどの電波を受信しながらポジションを把握して飛行することになります。
HSI
機内でパイロットはどうポジションを把握するかというと、このHSI(Horizontal Situation Indicator)を使っています。
T-7やT-4、F-15やF-2はそうです。
詳細は「HSI 航空機」などでググってみればわかるかと思います。
コンパスのような計器盤に、設定した周波数の航法援助施設の方向を示してくれるので、その反方位が施設から自分のラジアル(方位)になります。
(時期から見た施設の方位を「ベアリング」といいます。)
説明するのってなかなか難しいので、気になる方はアプリをDLしてみてくださいね!w
今回はiOSのみで販売しましたので、iPhoneからしかダウンロードできませんので、ご了承ください。
(AndroidユーザーでDLしたいっていう人がもしいたら、Androidでのリリースも検討しますが、現状殆どのDLがiPhoneからということで、iPhoneのみで作成しています。)
学生訓練のエリアキープにもつかえる
今回のアプリにはCDI(Course Deviation Indicator)は省略していますが、実際のエリアキープ(自分のアサインされた訓練空域から出ないようにすること)ではCDIも活用することでよりわかりやすくなるかと思います。
とはいえ、ラジアル/DMEだけで判断できるならそれでいいと思いますので、現役パイロット学生さんでポジションの判断ができなかったり、遅いという人はちょっと使ってみてほしいです。
エリアの地図に航法援助施設からの放射と円を引けば、自分のエリアがラジアル○~☒°まで、レンジが△~□NMまでという目安が出ると思います。
要はその範囲内で飛行すればいいだけなので、あとは旋回半径なども考慮して、エリアリメイン○ NMまでにエリアバンダリーの反対側に向かって旋回すればエリアをでないということです。
今回もマニアックだし、需要はほぼないw
今ではINSやGPSの性能が上がり、かつそれらを航空機が搭載しているので、それを活用するのが一番手っ取り早いんですが、いかんせん学生訓練のときはHSIでやらなきゃいけないんです。
そしてそれらを必要としているのは、パイロットコースに入っている学生さんくらいという超ニッチなアプリになりました。
需要はほぼないですが、ごく一部の人には有用かなと思いますので、作成しました。
ぜひ使ってみてください!