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俳優から見た科学の世界

皆さん、こんにちは。JAAS広報・アウトリーチWGの佐伯恵太です。普段は、俳優・サイエンスコミュニケーターとして活動しております。そこで「俳優から見た科学の世界」というテーマでブログを書いてみようかと思いました。

ブログのタイトルを見て、俳優一筋ウン十年という人が、ある日突然科学の世界に放り込まれてあら大変!みたいな記事を想像してくださった皆様、申し訳ありません。私佐伯は、どちらの世界にもズブズブに浸かっている人間です。ですので、今回は「お芝居の世界」と「科学の世界」を「比較」してみようと思います!

■お芝居の世界と科学の世界

二つの世界をイメージした時、なんとなくこのような想像をされる方がいらっしゃるのではないかと思います。

お芝居の世界と科学の世界(イメージ)

※ちなみに、役者として様々な役を演じてきましたが、銃を持ったことなどありませんし、科学の方もいかにも理系の実験室で、ステレオタイプな感じです。あくまでも一つのイメージです。

で、実際に両方の世界で活動していて感じることは......

■実はとっても理論的!お芝居の世界

お芝居の世界(俳優)は、理論をとても大切にしているし、科学の世界(研究者)は、とても情熱的であるということ。

テレビドラマや映画を観ていると、俳優さんたちは、時には役が憑依しているかのように見えるほど役に入り込んでいて、感情に突き動かされて演じているように見えるかもしれません。もちろんそういった側面はありますが、それと同時に、俳優は全ての表現に対して「(なぜその表現を選び取ったのかという)理由」を持っています。監督や演出家に聞かれて答えられないことがあると、ものすごく詰められます。笑

お芝居をするにあたって、きちんと論理があった上で、そこに感情を乗せて表現できるように上手く整えているのです。

NHK時代劇「大富豪同心」シリーズに出演中

実はとっても情熱的!科学の世界

一方、科学の世界というのは、例えば論文を見たりすると、感情やパッションが入り込む隙がないように思えるかもしれません。しかし、研究者の方々とお会いしてお話をしていると、それぞれの専門分野に対して皆さんとても熱い想いがあり、むしろ熱い想いがなければ、こんなに一つのことを突き詰めるということは出来ないのではないかと、思い知らされます。

子どもも楽しめる科学イベントを研究者さんと実施

こちらのイベントはデンマークのオーフス大学で脳科学の研究をされている竹内倫徳さんにゲスト講師としてご出演いただいたのですが、日本との時差の問題でなんと竹内さんは午前3時起き……にもかかわらず「子どもたちに科学の楽しさが伝えられるなら!」と出演を快諾いただきました。熱い。

ちなみに、記憶力アップの方法についてはこちらの動画でもお話いただきましたので、ぜひご覧ください!

■それぞれ反対の要素も持っている

すごくざっくりした見方をすれば、お芝居の世界でいう作品、科学の世界でいう論文というアウトプットされたものだけを見ると、意味真逆のような印象を受けますが、その裏には、それぞれ反対の要素も持ち合わせていて、表裏併せた全体の要素を眺めると、かなり共通する部分が見えてくるのです。

■エンタメ界と科学界をつなぐ

こういったことは、エンタメの世界と、科学の世界でそれぞれ20年近く過ごしてきた中で感じてきたことであり、このブログだけで全てを表現し切ることは、なかなか難しいかもしれません。

しかしながら、ゆっくり時間をかけてでも、こうした「感覚を共有」していくことで、お互いの世界に興味が持てたり、共感し合えたりする人が増えていくと思うのです。そんなわけでこれからも、エンタメ界と科学界をつなぐことを大きな一つのテーマとして、活動していきたいと思っています!

■これから

今後も、エンタメの世界での活動や、科学の世界での活動、それらを掛け合わせた活動について、このブログでも、ご紹介させていただければと思います。また、自分自身の活動だけでなく、魅力的な様々な活動をピックアップしていきたいと思います!



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