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感じるタイ語🇹🇭#23 タイ人と「自業自得」

先日、娘(中1)と布団に入っていると、

何の〜ために〜生まれてきたのか〜
(ここはちょっとアンパンマンを彷彿とさせられる…)
持っている〜カルマを〜ちょっと〜償いに〜

とかいう古臭い謎歌を歌っていたので
爆笑してしまった。

中学生が!カルマとか!www

タイ人がよく使う「カルマ」の慣用句として

เวรกรรม (wen•kam) ウェン・ガム

という言葉があります。
いみとしては「自業自得だ」「カルマが回り回って返ってきた」「不運だぜ…」みたいな感じでしょうか。
何か自分が失敗した時なんかに「ウェン・ガム!」と断言調に一言発するとネイティブっぽいです笑

日常的な言い回しなので、その時タイ人がはっきりと「カルマ」について思い至っているかは不明ですが(多分、思い至っていない)タイでタイ人と暮らしていると、結構耳にする機会は多いです。

あと、娘がもっと小さい時、小学4、5年生頃でしょうか、近所の子が家に来て、うちの猫が何歳になったか、近所の子の親戚の家の猫は10年以上生きた、みたいな話をしていました。
私の友人の飼い猫が21年ほど生きて亡くなった直後だったこともあり、「◯さんの家の猫は、先日21歳で死んだんだよ。長生きだったね」と話に割り込んだら、小学生2人が「(前世からの)徳が高い猫だったんだねぇ」と口を揃えてしみじみ言うので、小学生x徳が高い、という組み合わせが日本人的私には奇妙に思えて、涙が出るほど笑った記憶があります。

「徳が高い」

มีบุญสูง (mii•bun•suung) ミー・ブン・スーン(グ)

そのままですね。

とにかく業とか徳とか、日常会話にすぐ出てくるタイ生活。今、自分の力ではどうしようもない状況がありえるんだ(前世からのものだからね!笑)、そしてこの世界に生きている限り、人間だけではどうにもできないこともあるんだ、とほのかに日本の八百万的信仰に近いものを感じたりもします。こうやって慣用句に潜む意識が、使っている人間の意識に自然と刷り込まれていくんだな、そしてそれは、本当にどうしようもない時にすごく優しいな、とタイで暮らしていると思うことがあります。

諦めが良すぎたり、すぐ投げ出されたりして腹が立つこともありますが、それは委ねることを時に良しとする思考の裏返しでもあるんだな、と自分を納得させながら暮らしております。

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