第1期麻雀リーグFC観戦記・第29節

こんにちは。麻雀リーグFC広報部です。ついに9/11(日)より対局がスタートした第1期麻雀リーグFC。第1期麻雀リーグFCは雀魂の強豪・プロ雀士・Vtuberで構成された12チームが頂点を争うレギュラーシーズン全30節60試合のチーム戦です。

本日は12/18(日)に行われた第29節の第1試合、第2試合からそれぞれ1卓ずつピックアップした観戦記をお届け致します。

対戦組み合わせと出場選手はこちら。

注目カード

・第1試合C卓

もう残り試合も片手で数えるほどになってきた本節。
注目はやはりボーダーラインのサバイバルだ。わずかに17pt差でボーダーの優曇華の花を追走するぽんてんがやはり要注目。
そして前期王者BCCはボーダーと240pt差といよいよ後がない。ボーダーラインが下がらない限り4連続トップでようやく参戦という条件だ。
ぺんたごんも1回でもラスを引くと争いに巻き込まれかねない立場で気が抜けない。
各チームの思惑が交錯する決戦はリーダー3人の激突となった。

・第2試合B卓

熾烈を極めるボーダー争いにも注目が集まるが首位争いも熱い。
この日の第1試合を終えてるなすぺが514.2pt。GENESISは485.3pt。
MVPを目指し前節から4連闘の矩継凜選手が第1試合にトップを獲得し一気に差を詰めている。
GENESISを牽引する矩継凜選手の個人スコアにも注目が集まる一戦となる。

本記事では第1試合C卓第2試合B卓をピックアップしていきます。

第1試合C卓

試合経過

東2局、甲森あん選手のドラ暗刻リーチに葉弥さん選手が一発目から応戦。嶺上牌を仕留め満貫の出和了となった。
東3局、またも甲森あん選手のドラ暗刻リーチに葉弥さん選手が一発で追いかけリーチ。再び甲森あん選手が掴み7700の放銃となってしまう。
これが前期王者の意地か、東4局には高目三色、のリーチを一発で高目ツモ。跳満を和了って試合の趨勢を決める。
素点を少しでも多く稼ぎたい葉弥さん選手は南場も更なる攻勢に出る。
ひらめちゃん選手も2着狙いに切り替え甲森あん選手を更に厳しい展開が襲うこととなった。
しかし南4局、刃金しろがね選手の親リーチに一歩も引かなかったひらめちゃん選手がスジ4本を押して追っかけリーチ。
この対決を制した刃金しろがね選手が2着となり、オーラスは甲森あん選手が倍満のリーチを打つも実らず終局となった。

勝負を分けたハイライト

熱く冷静に、この一点を見極めろ(東1局=Black Cat Code・葉弥さん選手)

配牌は赤とドラ対子の甲森あん選手が一番手。
順調にツモを伸ばし4巡目、赤を切って潔くリーチMAXに受けると6巡目にドラを暗刻にしてリーチをかける。
ドラ表示牌での待ちながら6pが2枚見え、5pも2枚見えでドラは自分の手の中。待ちの感触は良かっただろう。

一方で7巡目、葉弥さん選手もテンパイ。
3sか6sを切ればタンヤオのツモり三暗刻、8sを切ればカン7sのタンヤオとなる。
待ちとしてはどちらもありそうだ。7pも7sもともに1枚ずつ飛んでいる。
それであれば打点で優位なツモり三暗刻にする手もあるだろう。
だが甲森選手の河を見ると7m手出しの次に赤5mを切っている。
ここから既に打点があるかよほどの良形と読める。通常手なら6pは間違いなく関連牌で最後の7pは持たれている可能性が高い。

葉弥さん選手の選択はカン7s待ち。2枚と3枚の差なら天地の差だ。
しかもカン7sは1枚飛んでいるとはいえ6sワンチャンスに8sも自分から2枚見えていてごっそり山にいるように見える。実際に山3だ。
甲森あん選手の8巡目、4枚目の8pを引き込んでカン。流石に葉弥さん選手も冷や汗を流したと思うがリンシャン牌が7s。
リーチ・タンヤオにカンドラ・カン裏がともに乗って満貫となった。

折れないハート(南4局1本場=ANC PURPLE BATS・甲森あん選手)

この日の甲森あん選手は悉くツカなかった。
親番も躱され、先制リーチは良形でも愚形でも追っかけに掴まされる。
軽い手にも捕まり実に6放銃。手は入っていただけにこの展開は心が折れそうになるところだ。

南4局1本場3巡目、箱下11000点で逆転は難しい。一番近い3番手のひらめちゃん選手でも32800点差。
倍満直撃でも足りていない。であれば東を切ってイーシャンテンに取り現実的な素点回復での終局を目指す打ち手も多いだろう。
しかし甲森選手の選択は9s切り。しかも次巡にはドラを引き込んで9pを切っている。
対子を破壊して一色手で跳満、倍満を目指そうということだ。この潔さ、諦めなさは中々真似できるものではない。

しかしその執念が牌を引き寄せる。
残した發を重ね10巡目、4-7mでテンパイ。ツモれば倍満だ。
これはお見事。筆者ならこの差では諦めて9巡目に9p・9sを使ってのリーチになっているだろう。
流石に待ちが悪いと見てダマにするが12巡目、不意にリーチを打つ。
これも面白い。1巡待ってリーチをかけようとしたが赤5sだったので鳴かれて一発を消されることを嫌ったか。

河が異様すぎるので仕掛けている親の刃金しろがね選手も萬子を切らない手順となり流局。
しかしこのメンホンリーチ、恐ろしいことに爆弾だった。裏ドラ表示牌は表ドラと同じ6m。仮に7mをツモっていればリーチ・ツモ・混一色・發・ドラ3・赤・裏3で数え役満。
FCルールに数え役満はないがもし8000-16000をツモっていればぽんてんに親被りをさせて2着まで上がっていたことになる。
負けてなお相手に恐怖を与える、折れないハートこそが最大の武器と見せつけた。

この対局の牌譜はこちら!

(記・穹憧るか)

第2試合B卓

試合経過

東1局、藁科あおい選手が銀貨先生選手からダマで満貫の出和了り。
そして東2局、GBのミツカイ選手が魂の一打を見せる。
このままGBの戦いを終えるわけにはいかない、その執念で小四喜をアガる。
次局も4000オールの一発ツモで点数を伸ばす。
東3局には嵐の3軒立直となり先制しながら放銃に回った銀貨先生選手が箱下に転落。
東4局に矩継凜選手が連続和了で点数を回復すると南1局に銀貨先生選手がミツカイ選手から一発で満貫をアガり復活。
以降は熾烈な着順争いが繰り広げられるも銀貨先生選手がラス回避に成功し終局となった。

勝負を分けたハイライト

ベストを尽くす、覚悟のダマ(東1局=藁科マーライオンズ・藁科あおい選手)

東パツ、各家の配牌はかなり拮抗していた。
親の銀貨先生選手は發混一色赤の満貫が見えるが表ドラの5pがどこにもない。
仕掛けたい銀貨先生選手だが發も西も深く、上家から索子が出てこない。
子の三人はそれぞれ門前での進行となるが思うように進まない状況が続いた。

12巡目、藁科あおい選手はようやく7pを引き込んで満貫のカン3sテンパイ。
マーライオンズのチーム状況は1戦目のラスでボーダーと260pt差まで開いてしまった。
単純に計算して残る3戦全て90pt=7万点のトップが必要となる。
ゆえにこれをリーチして跳満ツモを見る手もあったように思う。
だが、上家は切り巡がおかしく索子染めの疑いは強い。単純に場にも高くキツい。
この終盤のリーチは損だろう。それでも…とリーチをしても許される、そんなチーム状況である。
しかし藁科あおい選手はきっちりとダマにした。ベストを尽くす覚悟が窺える。

一方親の銀貨先生選手、上家に絞られポンもできず門前で進めるしかない状況でようやくテンパイに辿り着いた。
メンホン、赤の満貫。待ち選択は1s・發のシャンポンかカン2sのいずれか。
しかしシャンポン待ちは1sが2枚とも切れてしまっている。直前に6sが通っていることもあり枚数でも有利な3sを打つのが自然。
藁科あおい選手の満貫のアガリで幕を開けた。

奇跡を起こせ、炎の一打(東2局=GOLDEN BODENS・ミツカイ選手)

ミツカイ選手の配牌はこの形だ。

風牌が4種揃い、うち二つが対子。とりあえず小さな喜びを意識はしてみる。
が、現実的にだいたい混一色になって満貫くらいの手に落ち着くだろう…
という進行をした経験は麻雀打ちなら誰もが持っているはずだ。
だが…ミツカイ選手はその進行を拒否した。

初打で混一色なら使いたくなる中を打ち、南をポンして打3p。
GBのチーム状況はボーダーまで320pt差。あくまでボーダーを目指すなら全試合10万点トップが必要だ。
それが強く表れた退路を断つ一打だ。

混一色すらない南・トイトイに高目の東を使えれば満貫というシャンテンで迎えた13巡目、決意が実を結ぶ。
北をツモってついに道が開ける。7pと3sの判断は難しそうだがここは打7pとした。これが大きな分岐点だった。

カン3sでテンパイの銀貨先生選手、対面の手をどう評価したか。
ちなみに3s対子落としを選んでいたら間に合わず放銃していた。
すっと切った北を鳴かれた時は流石にやらかしたと思っただろうか。
ついに入った3s・東のシャンポンテンパイ。
山には銀貨先生と同じ待ちの3sが2枚。大四喜となる東は既に山にない。

直前に藁科あおい選手が3sをツモり山1になった次の瞬間。
小さな喜びが成就する。今季2例目の役満和了はレアな小四喜となった。

この対局の牌譜はこちら!

(記・穹憧るか)

試合結果

中盤から首位を守り続けてきたるなすぺの牙城がついに陥落。
最終節を前にしてGENESISが遂にトップに立ちました。MVPを目指し今節も連闘した矩継凜選手が今節も大活躍を見せました。
以下、9位までの各チームの順位に変動はありませんでした。
BCCが連続トップで10位に浮上。ボーダーまで140pt差と次も連続トップ条件ではありますが望みを繋ぐ形となりました。
最終節は6位ぺんたごんから9位ぽんてんが僅かに70ptという区間内でセミファイナル進出を争う大激戦。少し上のAPB、離れたBCCも第1試合の着順次第では争いに加わってくる形になりそうです。

おわりに

今回の記事は以上になります。読んでくださってありがとうございました。麻雀リーグFiveColors広報部では本観戦記シリーズの他、選手名鑑シリーズも刊行していきますのでよろしくお願いします。記事の感想やRT、いいね等頂けますと励みになりますので"#麻雀リーグFC"のハッシュタグを付けての投稿をよろしくお願いいたします!また、麻雀リーグFive Colorsは公式YouTubeチャンネルを開設しました。公式配信として対局の模様をお届けするほか、各試合の切り抜き動画の投稿、公式応援配信"熱闘!麻雀リーグFC"の配信等様々なコンテンツの配信を予定しておりますのでチャンネル登録をよろしくお願いいたします。

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