第1期麻雀リーグFC観戦記・第4節

こんにちは。麻雀リーグFC広報部です。ついに9/11(日)より対局がスタートした第1期麻雀リーグFC。第1期麻雀リーグFCは雀魂の強豪・プロ雀士・Vtuberで構成された12チームが頂点を争うレギュラーシーズン全30節60試合のチーム戦です。

本日は9/21(水)に行われた第4節の観戦記をお届け致します。

対戦組み合わせと出場選手はこちら。

第1試合A卓

ここが注目ポイント!

各々が苦い初登板を終え、迎えた2回目の登板。まだまだ序盤と言えど少なくとも自身のマイナス分は早いうちに取り返したいだろう。
浮上のきっかけを掴むためにと、激しいトップ争いが起こりそうな卓となった。

試合経過

アルシーー選手が親の満貫ツモで先制するも、その後は安井勇樹プロが満貫4発を含む計8和了の横綱相撲を展開。
他に大きなアガリは発生せず、開幕の加点分でアルシーー選手が2着、大きな放銃をしなかった葉弥さん選手が耐えの3着となった。

勝負を分けたハイライト

夢は大きく。ド高目を狙ったリーチ(東1局=優曇華の花・アルシーー選手)

6m切り?9m切り?

東1局10巡目、親のアルシーー選手は4mを引き入れて1-4-7m待ちの聴牌を入れた。6mを切って1mで一気通貫が付く形に取るか、9mを切って4m7mでタンヤオが付く形に取るかの判断。
アルシーー選手は6m切りリーチを選んだ。1mをツモって裏を乗せての6000オール狙ったのだろう。
結果は惜しくも4mツモだったが、裏を乗せ4000オールの和了に。トップを強く意識したこの判断は、いずれ大きなトップを呼び込むだろうと思わせるものだった。

惜しい安目ツモ。しかし打点は十分だ。

迷彩のつもりが。本人も驚きの聴牌(東3局=MJ soul professional・安井勇樹プロ)

配牌一向聴。何を考え何を切る?

東3局、配牌でいきなりチートイの一向聴をもらった安井プロ。第1打は1p選んだ。待ちの強さよりも、チートイに見えにくくすること選んだ安井プロは2巡目、望外の2pツモで聴牌。聴牌が遅れた時のための判断が、本人も驚きの最速聴牌をもたらす結果に。
そしてトップ目のアルシーー選手から裏ドラ2枚の12000をもぎ取り、東1局1本場の和了からまた一つギアを上げた。

この和了でトップ目に立った。

この対局の牌譜はこちら!

(記・西向く侍)

第1試合B卓

ここが注目ポイント!

60人目のデビュー戦を迎えるななない・ボムチュウ選手。別の麻雀サークルで交流のあるしょーたむ選手と同卓とのことで、初陣でいきなり対決が実現した。穹憧るか選手とPDGON選手も師弟対決が実現。師匠の意地か弟子の頭角か。青龍・朱雀・白虎・玄武と、それぞれ"四神"を彷彿とさせる選手が揃った因縁渦巻く"仮想麒麟戦"が実現した。

試合経過

比較的穏やかな点棒移動で進んだ東場、低中打点の応酬が続いていくが要所でボムチュウ選手が小気味よく和了していく。リーチの捲り負けが続いた穹憧るか選手だったが南2局1本場に満貫をツモりあげ戦線復帰。打点負けが続いたPDGON選手だがオーラスで意地の 2000オールを決めラス回避に成功。最後はボムチュウ選手がドラ1愚形を即リーチして場を制圧。自身1戦目でトップを決めた。

勝負を分けたハイライト

全員参加の捲り合い(南4局=あさひなライジングサン・PDGON選手)

オーラス0本場は全員に見所があった。先制聴牌は穹憧るか選手、平和ドラ3の25m待ちで和了すれば文句なくトップの黙聴を入れる。前巡に当たり牌5mを処理したラス目親のPDGON選手、2巡後にリーチ・白の47s待ち聴牌を入れ即立直。これに発アンコの2枚切れカン6s待ちでリーチしてツモればトップの聴牌を入れたしょーたむ選手もトップを見て追いかける。ボムチュウ選手も役なしペン3s待ちで追いつくが現状トップ目につきリーチは自重。終盤になって穹憧るか選手がしょーたむ選手の和了牌6sを掴んで聴牌を崩した直後、PDGON選手が値千金の4sをツモって2000オール。ラス回避につながる捲り勝ちとなった。

ラス目から大きな捲り勝ち

点数状況を意識したオーラストップ目愚形リーチ(南4局1本場=ななない・ボムチュウ選手)

東風を主戦場としているボムチュウ選手、僅差の接戦はお手のもの。5巡目に役なしで待ちも悪いカン3s待ちだがノータイムで即リーチとした。役なしでリーチしないと和了できないという理由もあるが、点数状況的にラス目のしょーたむ選手以外は着ダウンが現実的に見えているためこのリーチに向かいにくく、3着目親もラス目と4100点差ということで伏せてもラス回避になるとオリを選択してくれるレンジが増えるという判断だろう。結果的に1人聴牌を勝ち取り、見事自身の初陣をトップで飾った。

カン3s待ちリーチ、驚くべきはノータイムでできることだろう。
見事周りを下ろして一人聴牌、トップを決めた。

この対局の牌譜はこちら!

(記・keitaさん)

第1試合C卓

ここが注目ポイント!

プロ2名とリーダー2名のマッチアップ。
初戦トップの中神プロ、2位の月音ゆき選手は勢いそのままに勝利を、対して初戦がラスとなってしまった白石プロ、藁科あおい選手は巻き返しを図りたいところ。

試合経過

東1局から月音ゆき選手、中神プロ、白石プロの三軒立直となる激しい立ち上がり。白石プロが3900点の和了をし、この場を制する。
東2局では白石プロが24pのシャンポン聴牌を辛抱強くダマり、フリテン三面張になったタイミングで立直。これが一発ツモとなり親跳をお見舞いする。
これで白石プロのペースになったかと思われたが、ここから月音ゆき選手が怒涛の攻撃を見せる。東3局0本場、2本場、東4局、南1局を和了りきり、そのままトップに躍り出た。
最後は藁科あおい選手のラス回避となる和了で半荘は終了。ここまで連対を続けているLuna de esperanzaの好調の勢いそのままに月音ゆき選手がトップを獲得した。

勝負を分けたハイライト

今期はツキを逃さない(東3局2本場=Luna de esperanza・月音ゆき選手)

東3局2本場は、月音ゆき選手のトップを決定づける局となった。
ネックのカン3sをツモって67sの変則二面待ちとドラ東単騎の待ち選択。

最もパワフルな選択

ここで対面に目をやると、1mポンが気になる。役牌はドラ東しかない。先に和了ってしまえばいいのだから、と東を鳴かれる覚悟で打ちだしてめくり合いにすることも出来るが...
山にあと1枚しかない東を自分で引けばいいのだ、とドラ単騎待ちを選択。

残り1枚を引き寄せたのは自慢の筋力か

この選択が見事に決まり、4000オールの和了となった。
「安定択」と「決まった時に最高の結果になる択」は常にプレイヤーを悩ませるが、マックスを取りに行って見事に勝った姿をみる事で、チームメンバーも勇気を貰えたに違いない。
前期は一度もトップを取れなかった悔しさを胸に、今期は鍛え上げた自らの上腕二頭筋で「ツキ」を掴みに行く。

点棒は吐き出さない (東3局3本場=藁科マーライオンズ・藁科あおい選手)

藁科あおい選手が、壮絶なファインセーブをこの局で魅せた。

鳴けば1000点の片和了の聴牌

終盤に差し掛かるタイミングで、上家から5sが出てきた。藁科あおい選手はこれを456sでチー。当然7sを切るかと思いきや…

47sのどちらかで放銃となるはずだった

衝撃の打7m。実際に上家は47s待ちであり、3900点の失点を見事に防いだ。
「聴牌をとらない」が正着となるケースは一般的にあまり多くない。テンパイは偉い。「なんとなく当たりそう」という理由で自身の手を崩すのは損をする事が多いのだ。
それでも上家の点数状況、想定される打点、通ったスジの本数を総合的に勘案してテンパイをとらなかった。見事と言うほかない。
加点したくてたまらない3着目でありながら、冷静なビタ止めで見る者の度肝を抜いた。点棒を簡単には吐き出さない。ここまでの2戦では少々苦しんでいるが、成績は自然に浮上していきそうだ。

この対局の牌譜はこちら!

(記・まさき)

第2試合A卓

ここが注目ポイント!

今期から参入したMSP・よしふじこうすけプロに、前身のFリーグから参戦しているBCC・なーいん選手、APB・矢絣京選手、優曇華の花・蓬莱の玉の枝選手が立ち向かう構図となった。
中でも蓬莱選手はチーム初トップが早く欲しいところ。リーダー自ら初白星を挙げることはできるのか。

試合経過

東場ではなーいん選手とよしふじこうすけプロがスタートダッシュに成功し、トップ争いは2人に絞られた。かのように思われたが、矢絣京選手がハコ下から怒涛の追い上げを見せ、なんとラス前の時点でトップ目となる。
しかしまだまだ終わらないのが本卓。よしふじプロが2000-4000の和了でトップ目を奪い返すと、オーラスでは蓬莱の玉の枝選手が会心の6000オールでトップ目を奪うという激しいデッドヒート。最後は矢絣選手が魂の一発ツモをみせ再びトップを奪還。この親被りで蓬莱選手は無情にもトップ目から3着に落ちてしまった。

勝負を分けたハイライト

今行くか——いやまだか——いや今か——未来を変えたリーチ判断(南3局=ANC PURPLE BATS・矢絣京選手)

聴牌は聴牌だが…

南3局、矢絣選手はハコ下から復活したものの未だラス目。とにかく繋ぎたい親番で3巡目によしふじプロからリーチを浴びた。
矢絣選手は苦しみながらもなんとか粘り続け、11巡目に愚形リーのみ、カン8m待ちの聴牌を入れる。最後に押す牌は赤5s。今行くか、それとも…
矢絣選手の判断は赤5sを叩きつけてのリーチ。ここが勝負所と判断した。これが見事に的中。よしふじプロの8mを捕らえ、裏ドラ2枚を乗せての7700を和了、大逆転への足掛かりを生むこととなった。

強い気持ちに裏ドラも応えた。

山の頂から天を貫く一羽の孔雀(南4局=優曇華の花・蓬莱の玉の枝選手)

嶺上には、最高の輝き。

蓬莱選手はここまで満貫をアガるものの、手痛い放銃が響きラス目でオーラス親番を迎えた。
このままでは終われない。蓬莱選手は一向聴で9pを暗槓。すると嶺上牌には喉から手が出るほど欲しかったドラの中が眠っていた。
蓬莱選手は迷うことなくこれをリーチ。そして、ここまで我慢の展開が続いていたフラストレーションを発散させるかのような一発ツモ!
天地鳴動の6000オール。ラス目からトップ目まで一気に突き抜け、チーム初トップを目前にした。

そこには一羽の孔雀がいた。

この対局の牌譜はこちら!

(記・西向く侍)

第2試合B卓

ここが注目ポイント!

本日はぽんてんLv.47とあさひなライジングサンの合同シャッフル応援配信の日。試合出場の曉美ほむら選手・黒ヤギ選手は自身1戦目ともに悔しい結果に終わったため、内容・結果の両面で雪辱を果たしつつチームにプラスを持ち帰りたいところ。

試合経過

安手の和了が飛び交う静かな立ち上がり。局面が動いたのは東4局、ダイゴ選手のリーチ・一気通貫が決まると、次局親番でホンイツではなくリーチ進行を選択しこれを見事に4000オールに仕上げて一歩抜け出す。奈落の王選手・暁美ほむら選手も中打点和了を決めて追い縋るデッドヒートを展開したがダイゴ選手の技あり7s単騎で決着。チームに初トップを持ち帰った。

勝負を分けたハイライト

攻守両面の決め打ちリーチ(南2局1本場=ぽんてんLv. 47・曉美ほむら選手)

トップ目ダイゴ選手の自風西ドラポン含む2副露が入った親番、タンヤオ・ドラ1の2mと6sのシャンポン待ちを即リーチとした。自身はラス争いの真っ只中だがトップを取るにはここで加点しなければならないかつ親番でツモられても親被りでラス争いに巻き込まれること、もう手代わりを待つ余裕はなくダイゴ選手のチー出し7sから6sは切りづらいこと、既に1mを切っておりマンズの手替わりが乏しく、筋である2mに狙いを定めた格好だ。見事安全牌に窮した黒ヤギ選手から狙い通り2m討ち取りに成功、一躍トップ争いに名乗りを上げた。

打点上昇とほぼ最終形と見たリーチ。

ドラ側意識からなるビタ止め和了きり(南3局2本場=ぺんたごん・ダイゴ選手)

9巡目に1枚見え東単騎のチートイツのみで待ち変えしたダイゴ選手、14巡目にドラ側7sを持ってくると7s単騎に待ちを変えて安全に構えた。微差トップ目につき突き放すために東単騎でリーチする選択もあったが、自身がドラ0な上に仕掛けを入れた親の曉美ほむら選手・南家奈落の王選手を警戒したという。その後無筋3sをプッシュしたご褒美に僥倖の7sツモ和了、余裕を持った点数でオーラスを迎えられた。7巡目にして既に曉美ほむら選手・奈落の王選手にはどちらもカン7s待ちの聴牌が入っており、ドラを意識した守備力の高さを見せつけた。

4sより上のソーズは全て止めて降りるつもりだったという。
放銃回避して見事7sをツモりあげた。

この対局の牌譜はこちら!

(記・keitaさん)

第2試合C卓

ここが注目ポイント!

前期では育成枠だったガラまさ選手を含めた新旧育成枠対決。
実は矩継凜選手を除く3選手は前試合でトップを獲得している。矩継凜選手がこの試合に臨む気持ちは誰にも負けないはずだ。

試合経過

東1局はミツカイ選手がガラまさ選手に世代交代パンチの満貫をお見舞いする。さらにミツカイ選手は三連続和了でトップを引き寄せた。3選手も細かい加点で東場を切り抜ける。ミツカイ選手もツモで削られながら、南場はガラまさ選手、野々宮ねむ選手、矩継凜選手の3人が激しくぶつかり合い、オーラスはガラまさ選手が2着を死守した。

勝負を分けたハイライト

目の前の金塊に溺れなかった、バランスの一打(東3局=GOLDEN BODENS・ミツカイ選手)

東3局10巡目、ミツカイ選手は6sのポンから1-4p待ちのテンパイとした。ポンをしたときには6,7sが3枚ずつ見えていて5-8sに手応えがありそうなのと、2pも3枚見えていて1-4pのどちらでもテンパイしやすそうだった。しかし、手牌にドラが1枚も無く、他家も不要牌の処理が終わって中張牌が手出しされてきた中盤にテンパイをしておく価値はとても高かった。

副露をしたことが他家にテンパイを入れてしまうことがあるのもまた麻雀だが、このときは速度を合わせたことによりガラまさ選手のリーチ宣言牌の1pを捕らえることができて和了りを防いだ。ここでガラまさ選手に和了りを許していたら勝負はわからないものになっていたかもしれない。

勝利への探求とぶつかる火花(南1局=GENESIS・矩継凜選手、藁科マーライオンズ・ガラまさ選手)

トップを狙う矩継凜選手は5巡目のピンズ待ちのテンパイを避けてホンイツ一直線。9巡目に1mを引いてきてカン2m待ちのテンパイ、一撃でトップを捕らえる満貫手だ。これに追いついたのがガラまさ選手。13巡目、5mツモで3-6-9m待ちのフリテンから、次巡の5pツモでフリテンが解消できるようになり淀みの無くなった今度は1-4-7m待ちのリーチをかけた。よりによって一発目に5mを引いてきてしまった矩継凜選手は1mで待ちを振り替えたがこれが放銃となってしまってトップ争いから後退する形となった。

この対局の牌譜はこちら!

(記・あさひなひなた)

試合結果

上位陣に目を向けると首位はぽんてんLv47がキープ、2位るなすぺが着実に接近、ななないが3位に浮上という動きになりました。
今回ジャンプアップを果たしたのはMahjang Soul Professional。安井勇樹プロの大爆発で借金完済目前の5位まで6チームをごぼう抜き。開幕スタートダッシュとは行きませんでしたが眠れる獅子の目覚めの時でしょうか。
スコアプラス圏にいるのがわずかに4チーム、残り8チームがマイナスという凄まじい様相となる一節でした。

おわりに

今回の記事は以上になります。読んでくださってありがとうございました。麻雀リーグFiveColors広報部では本観戦記シリーズの他、選手名鑑シリーズも刊行していきますのでよろしくお願いします。記事の感想やRT、いいね等頂けますと励みになりますので"#麻雀リーグFC"のハッシュタグを付けての投稿をよろしくお願いいたします!また、麻雀リーグFive Colorsは公式YouTubeチャンネルを開設しました。公式配信として対局の模様をお届けするほか、各試合の切り抜き動画の投稿、公式応援配信"熱闘!麻雀リーグFC"の配信等様々なコンテンツの配信を予定しておりますのでチャンネル登録をよろしくお願いいたします。

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