第1期麻雀リーグFC観戦記・第28節

こんにちは。麻雀リーグFC広報部です。ついに9/11(日)より対局がスタートした第1期麻雀リーグFC。第1期麻雀リーグFCは雀魂の強豪・プロ雀士・Vtuberで構成された12チームが頂点を争うレギュラーシーズン全30節60試合のチーム戦です。

本日は12/14(水)に行われた第28節の第1試合、第2試合からそれぞれ1卓ずつピックアップした観戦記をお届け致します。

対戦組み合わせと出場選手はこちら。

注目カード

・第1試合A卓

ボーダー下に転落し崖っぷちのぽんてんからは今期未だにトップの無い暁美ほむら選手が登板。魂天3人に囲まれた激辛卓でチームを救う活躍を見せられるか注目。

・第2試合A卓

対戦チームの中で藁科マーライオンズとぽんてんLv.47のボーダー争いが激しさを増す一方、実はレギュラーシーズン突破に向けて残り2チームも安泰ではない。今節時点で真に安全圏と呼べるのはGENESIS以上の3チームだけであり、ななない・プロチームとも1戦目に逆連帯を引き雲行きが怪しくなってきた。
特にプロチームは今試合ラスを引こうものならまさかのボーダー落ちが見えてくる。プロの名に賭けてチームの運命は連投の安井プロに託された。

本記事では第1試合A卓第2試合A卓をピックアップしていきます。

第1試合A卓

試合経過

東3局、ウマナミ選手がほむら選手とのリーチ合戦を制して8000直撃で大きくリード。その後も南1局に500-1000、南2局に2000オールを連続でツモ和了り、抜けたトップ目となる。しかしラス目のほむら選手がここから怒涛の猛反撃。500-1000のツモで親番を持ってくると、1000オール、一人テンパイを挟んで4000オールで一気に加点。ウマナミ選手を射程圏に捉えると、南3局3本場ではメカZ選手から値千金の18000直撃で一気にトップ目に。その後はウマナミ選手、安井プロがしっかり着順確保の和了を見せて終局。トップはほむら選手。序盤の苦境を跳ね返す見事な爆発で今期初勝利となった。2着は終始自分のリズムで運びながら終盤に捲られる展開となったウマナミ選手。3着はほとんど和了にも放銃にも絡むことなく点棒を死守し、最後は地力で流してマイナスを最小限に抑えた安井プロ、4着は痛恨の降り打ちが裏3の18000になってしまったメカZ選手となった。

勝負を分けたハイライト

最後に残った道しるべ。チームメイトの背中が生んだ、運命に抗う4000オール(ぽんてんLv47・暁美ほむら選手)

南3局2本場、ほむら選手はラス目から小さな和了とテンパイを重ね、小差の2着争いとなった場面でこの牌姿。ウマナミ選手から出た中を鳴けば2900のテンパイとなる。

フラットに見れば、この場の2900の価値は非常に高い。高い親被りを食らってもラス目に落ちずに一旦耐えられるし、苦しい牌姿を仮にノーテンで伏せてもオーラスで2着争いが出来る。そしてその場合は上家のウマナミ選手のアシストを最大限に受けられるという恩恵もある。しかしこの場面をほむら選手はスルーとした。2着では帰れない。ウマナミ選手を捲って、トップを持ち帰る。その渾身の意志に牌が応えたように次巡でシャンポンテンパイを果たすとこれを迷わずリーチ。安井プロが現物待ちの25mテンパイを入れるも、自力で中をツモり上げて4000オールで一気にウマナミ選手に肉薄する和了となった。

ほむら選手自身もこのように述懐している。「以前の自分なら鉄鳴き感覚でした 牧野プロやるかさんが意思の力で高打点の手を和了るのを間近で見続けて来てカッコイイと思えて刺激を受けて、レギュラー最後の最後で歯を食いしばれたからこそ生まれた4000オールでした」
鳴くか、スルーか。チームも自らの着順も瀬戸際の攻防の渦中にありながら、脳裏に映った頼れるチームメイトの背中を追い、自らの意志で運命を変えた、奇跡と呼ぶに相応しい渾身の手順となった。

臥薪嘗胆。崩し続けた無数のテンパイの末に(MJ soul professional・安井勇樹プロ)

この対局中、安井プロはなんと無放銃無和了という完全な地蔵の展開で、ツモられた分の失点で削られ続け、オーラスでは持ち点は10000を割りかねないところまで減っていた。決して局に参加していなかったわけではなく、要所でテンパイを入れ、2軒に挟まれて撤退したり、最後の最後で当たり牌を掴んで回らされたり、現物待ちでひっそりと討ち取る構えに組むもツモられる、といった局が続き、結果的に和了は出来ないままオーラスを迎えていた。そしてそのオーラスも親番のメカZ選手が先に動く形となる。南のポンで発進後、索子に一気に寄せてドラの3pも迷わず放し、索子7種でテンパイが入る好形の一向聴となる。

しかしここで安井プロが鋭く反応する。苦しい形からカン3pをチーすると、瞬く間にタンヤオに寄せて3副露。後の無いメカZ選手が全ての筒子、萬子を切ってくるならば、という状況を加味してここを勝負どころと定めた格好だ。

最終形もカンチャン残りとはなったが、メカZ選手から溢れた3sを捉えて見事に3900和了。ボーダー争いに巻き込まれかねない苦しいチーム状況にあって、逆境でも3着をしっかり拾い切る粘りを見せた。

この対局の牌譜はこちら!

(記・銀貨先生)

第2試合A卓

試合経過

東場は和了が全て満貫以上と大荒れの展開も2和了を決めた縦鳥千波選手がやや抜け出す。しかし南1局2本場・南2局1本場とその縦鳥千波選手から高打点を直撃させた穹憧るか選手がトップ浮上に成功。南2局2本場から流局を挟んで3連続で和了を決めた奈落の王選手が追い上げるもオーラスも自力で決めてトップを獲得、チームにとって大きな大きなデイリーダブルとなった。
2着は序盤耐えて終盤のワンチャンスをものにした奈落の王選手、3着は序盤抜け出すも中盤の高打点放銃が響いた縦鳥千波選手、南場での大きな放銃が響いた安井プロがラスを押し付けられた。

勝負を分けたハイライト

粘りが生んだ染め”色違い” 配牌からの劇的ビフォーアフター(東1局1本場=ぽんてんLv.47・穹憧るか選手)

配牌をもらった時に和了を前提としてどんな手役で和了するかという構想力が重要であるのは言うまでもない。例としては、まっすぐリーチに向かうのか・タンヤオやホンイツなど仕掛けなども見るのか・チートイツや国士無双など変則的に進めるのか、などである。その上で点数状況や守備力、他家との相対速度などとのバランスを見るのが一般的だろう。

この局の穹憧るか選手の配牌は次の画像である。皆さんはここからどんな最終形を想像するだろうか。下にスクロールする前に少し考えていただきたい。

記者は最高形として大三元を見据えつつ、現実的にはチャンタ役牌の
2000点〜うまくいって役役や三色、面前を絡めて満貫程度を見そうである。
実際に記者がもしこの席に座っていたら白・チャンタの2000点を和了していそうだ。

穹憧るか選手の構想はおそらく「仕掛け前提の手組みにはするができれば満貫以上にしたいからピンズの役役ホンイツは見切らない」だったと推測する。
それが如実に現れたのが発を重ねて7pを引いた3巡目、ここで7s切りを選択。巡目が早いため打点意識を重視したか。また狙い目の1mが2枚切れにつき23mを準愚形ターツとみなして捨てても良いと考えていたのだろう。なかなか思いつかないかもしれないが個性の出た選択である。

リャンシャンテンに取らず手牌にゆとりを持たせた。
チーム内で打点意識を高めた結果だろうか。

また7巡目にも上家縦鳥千波選手から出た1mは3枚目かつ3900点のチーテンを取れるがこれをスルー。どうしても満貫にしたかったのだろう。欲張りな選択にチーム応援配信では驚きの声が上がっていた。

記者は中盤につきチーテンをとってしまいそうであった。
ドラや中待ちなど単騎待ちを転がせるためそこまで悪くないように感じるからである。

ところが10巡目に下家安井プロからリーチを受け、ドラ北を引かされてブレーキ気味に。一旦メンツから中抜きしてベタオリを選択したためこの手は崩壊したように見えた。

しかしあれよあれよという間にマンズが押し寄せ、5pも現物になり安全に通せたところで18巡目。筋とはいえ生牌の8pを勝負して47m待ちの跳満聴牌を入れると、最終ツモ番で安井プロが最後の7mを掴んで大きな大きな12000を決めた。
道中はピンズのホンイツを強く見てチャンタのチーテンをスルーしていたが、和了役はマンズの役役ホンイツドラ2。まさに”色違い”をゲットした。

あの配牌からこの最終形に辿り着ける打ち手はそう多くないだろう。

全員参加の最終決戦 誰も退けない勝負の行方(南4局=なんでも鳴けばいいというものではない・奈落の王選手)

穹憧るか選手がやや抜けたオーラス。縦鳥千波選手と奈落の王選手が2着争いを繰り広げ、安井プロが苦しい点数状況である。
穹憧るか選手にとっては自分トップの前提でボーダーから最も遠い奈落の王選手に2着をとってもらいたいだろうが、ラス親連荘ということもあり微妙なところ。奈落の王選手は連荘を自然に狙いトップや2着を見るが最悪3着良しだろうか。縦鳥千波選手にとってはハネマン直撃・倍満ツモ・リーチ棒1本+マンガン直撃でトップ条件は残っているがチーム状況を考えると2着でも望みは十分に繋がるところ。安井プロは着順アップには倍満ツモ・ハネマン直撃条件とやや厳し目で素点回復が現実的な線だろう。以上の思惑の下配牌が配られた。

好配牌をもらったのはトップ目穹憧るか選手。場風南を重ねてすぐに仕掛け、4巡目には縦横盤石の一向聴に。待ちが真ん中なのがやや気になるがこの時点では他家で追いつける人はいなかった。

少なからず「勝ったな風呂」と思ってたかもしれない。

しかしそう簡単ではないのが麻雀。親の奈落の王選手が役牌とタンヤオを見た丁寧な進行でカン7pチーから発進すると、ツモが伸びて6巡目にカン3m待ちの聴牌を入れる。そして7巡目にヘッドの4sをポンして25m待ちに変化し、1番手に躍り出る。

これにも手応えを感じていたのかもしれない。

ここにラス目の安井プロも参戦。発をポンして14m待ち3900点の聴牌を入れると、ヘッドの3sをポンしてドラ2m単騎待ちの満貫聴牌に取る。

この時点では着アップ条件はなく素点回復だけだったが...

何としても2着を取りたい縦鳥千波選手も黙ってはいなかった。他家の仕掛けに挟まれ受け気味に対応していたが14巡目に聴牌に辿り着いた。
待ちはフリテンで見た目残り2枚の69pと悪いを通り越してものすごく悪いが、状況が状況だけにリーチをかけて和了すれば2着。さほど迷わずリーチをかける。

実はこのリーチによって安井プロが縦鳥千波選手から直撃を取れれば逆転3着の条件ができた。点数状況判断でここまで読んで待ちを狭くしてでも打点重視で受けたのだろう。

勝負は聴牌している3者の捲り合いに。
現実的には1枚残りの5mでロン和了もできる奈落の王選手か、見た目通り2枚残りフリテン69pをツモだけで和了できる縦鳥千波選手の勝負だった。最後の5mが安井プロのもとに来たが、着順アップが見えるため止めている余裕はない。奈落の王選手が全員参加の局を制して連帯を大きく手繰り寄せた。

この対局の牌譜はこちら!

(記・keitaさん)

試合結果

前回の悲劇の連続箱ラスから奇跡の連続大トップのぽんてんは一気にボーダー争いに再びの名乗りを上げた。優曇華の花も連対で8位の席は譲らなかった。対してラストチャンスの気持ちで挑んだBCCの連続大2着はあと一歩及ばなかった。しかし、ここに来て下位チームの追い上げに6位ぺんたごん、7位MSPまでが当落の可能性が見えてきた。マーライオンズは最終コーナーを目前にラストスパートをかけることができるのか!?次節の試合からも目が離せません。

おわりに

今回の記事は以上になります。読んでくださってありがとうございました。麻雀リーグFiveColors広報部では本観戦記シリーズの他、選手名鑑シリーズも刊行していきますのでよろしくお願いします。記事の感想やRT、いいね等頂けますと励みになりますので"#麻雀リーグFC"のハッシュタグを付けての投稿をよろしくお願いいたします!また、麻雀リーグFive Colorsは公式YouTubeチャンネルを開設しました。公式配信として対局の模様をお届けするほか、各試合の切り抜き動画の投稿、公式応援配信"熱闘!麻雀リーグFC"の配信等様々なコンテンツの配信を予定しておりますのでチャンネル登録をよろしくお願いいたします。

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