5.13 父になった日(後編)
前編の続きです。
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9時40分、分娩室に妻と歩いて入り、
妻が分娩台に上がると担当の助産師さんが1名入ってきてくれました
ドラマでは最初から医師がいたりするが、実際お医者さんが登場するのは産まれる直前の会陰切開(女性のお股を切開して赤ちゃんが出やすくすること。妊婦の9割の方は切開する)以降です
そこからの分娩は、いきむ⇄休むの繰返し
①いきむ:赤ちゃんが自分で降りてくる力とお母さんが押し出す力を合わせる
②休憩中:有名なラマーズ式呼吸法「ひっひっふー」で妻が痛みに耐えながら休憩するポイント(①では体力消耗が激しいので休憩中(とは言っても痛いらしい)にどれだけ体力回復に貢献できるかが旦那の役割)
これを1時間程度永遠と繰り返しました
(平均は3〜6時間なので運良く短い方)
旦那としてできることは基本ない
ただ「頑張れ」などの言葉は妻を怒らせるという知り合いのエピソードも聞いてました
YouTubeにたくさんある立ち会い動画もパパ目線のものはなく、あっても傍観してることが多い
だから何か少しでも体力消耗を抑えられたり、
回復をさせるためにやってみたのは
#立ち会いでやってみたこと #
•カメラは脚立固定で両手を常に空けておく
•撮影して欲しいタイミングをすり合わせる
•いきむ時に枕の下に手を入れ頭を支える
•息を吸う時ではなく吐く時、いきみ終わったタイミングでうちわで煽ぐ
•いきむと首•頭に力が入るので、休憩中はヘッドとネックマッサージ
•話す余裕がないだろうから左手をあげたら給水、右手をあげたら熱い(=うちわで煽ぐ、汗を拭く)などハンドサインを決めて対応する
でも何より産まれた瞬間は
子よりも妻に先に「ありがとう」とありったけの感謝を
血も人生で見たことがないくらいで、まるで殺人事件のような感じで、長い間真っ赤な顔をしていきむ姿を見た時に、命が産まれることの壮絶さを実感した
「頭が見えてきましたよ!」
という助産師さんの言葉で妻もラストスパートに
午前10時47分
「おぎゃー」
その声を聞いた瞬間に自分の声が出ないほどの感動が全身から溢れ出てきて、全身が身震いした
お腹にいた10ヶ月の間、ずっと話しかけていた子はキミだったんだ、やっと会えたね
妻へ、
宝物に出会わせてくれてありがとう
命懸けで頑張ってくれた姿、一生忘れないよ
赤ちゃんへ
ようこそ、この世界へ
僕をキミの父親にしてくれてありがとう
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多くの産院ではバースプランを選べます
産まれたら一度抱っこ(カンガルーケア)したい
母が子に栄養を送る胎盤を食べることで2人との一体感を味わいたいなど
人生で数回しかないお産
素敵なものにしてくださいね