「建ぺい率」と「容積率」
こんにちは。ジェイです。
みなさんは「建ぺい率」と「容積率」って知ってますか?
実は土地によって造ってよい建物の広さが決まっているのですが、建ぺい率と容積率は、建物の広さ制限に関係するものです。
決められた建ぺい率・容積率を超えると違法建築になってしまいます。
違法状態を避けるためにこの2つを理解しておきましょう。
1. 建ぺい率と容積率を確認する意味
まず、違法状態(決められた建ぺい率と容積率を超えている)になると何が困るのか説明します。
違法状態の物件は、基本的に銀行から融資が受けられません。
現金で購入したとしても、売却するときに買主が融資を受けられないので売れにくくなります。
売れにくいということは、値段が下がるということです。
なお、違法状態かどうかは、少なくとも売買契約のときには不動産屋さんから説明されます。
しかし、その段階までいくと、購入をやめたいと言い出しにくい雰囲気になっています。(Noと言える勇気は必要ですが)
こんな状況に陥らないよう、事前に確認しておきましょう。
では建ぺい率と容積率について説明していきます。
2. 建ぺい率とは
建ぺい率は土地の面積に対する建物を上から見たときの投影面積(建築面積)の割合で表されます。
下の図の例を見てみましょう。土地の面積が100に対して、上から見た投影面積が40ですので、建ぺい率は40%になります。
3. 容積率とは
一方、容積率は土地の面積に対する建物の延べ床面積の割合で表されます。
下の図では土地の面積が100に対して延べ床面積(1階と2階の合計)が80なので、容積率は80%です。
4. 計算例
土地はそれぞれ用途が決まっており、用途に応じて建ぺい率と容積率が制限されています。
例えば、次のような土地があったとします。
・土地の面積200㎡
・建ぺい率の上限60%
・容積率の上限200%
この土地では、上から見た投影面積は120㎡まで、延べ床面積は200㎡までの建物を建てることができます。
5. 実際に違法な物件はあるのか
現在は新しく建物を建てるときに建築確認(行政審査)が行われるので、違法状態の物件は建てられなくなっています。
築年数が浅い物件は違法建築の可能性はかなり低いと思います。
しかし、築年数が古い物件(体感としては築20年以上)は違法状態のものがけっこうあります。
多いのが、建てた後に増築しているパターンです。特に戸建ては増築によって建ぺい率オーバーになっていることが多いです。
また、増築部分が登記されていないことも多いので、「増築未登記あり」などの表記がある場合は、違法状態になっていないか確認しましょう。
6. 違法かどうか確認する方法
では違法かどうかの確認方法を説明します。
まず検索サイトの物件情報の欄で建ぺい率と容積率の制限を確認します。(ほとんどの物件は載っています。)
次に実際に建っている建物の建ぺい率と容積率を計算します。
容積率は、延べ床面積を土地面積で割れば簡単に計算できます。
建ぺい率は、各階の間取りと延べ床面積でだいたいの投影面積がわかるので、土地面積で割ればざっくりと計算できます。
ざっくり計算した建ぺい率が制限を超えるか微妙な場合は、掲載している不動産屋さんに建ぺい率オーバーになっているか聞いてみましょう。
7. 違法状態のときはどうするか
建ぺい率や容積率のオーバーで違法状態になっている物件は、初心者は買わない方が良いと思います。
制限をオーバーしている物件は融資が受けられないことに加え、今後、別の物件で融資を受ける際にも、違法物件を持っているという事実が個人の信用棄損になる可能性があるそうです(これについては実際のところよくわかりません)。
不動産投資に慣れてきて、物件価格がめちゃくちゃ安いのであれば買うのもアリ・・・なのかな?(よくわからん!)
なお、増築未登記があっても建ぺい率と容積率がオーバーしていない物件であれば、売主側で登記をしてもらって購入すれば問題ありません。
8. おわりに
以上、建ぺい率と容積率についての注意でした。
個人信用の棄損については、実際のところがわかったら追記します。よろしくお願いします。