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成功するせどりの体系図

せどりはだれでもできるけど、だれでも稼げるわけではない

せどりはシンプルなビジネスモデルです。

”商品を仕入れて利益が出る価格で再販売する”という非常に分かりやすい商売なので、古くから副業やビジネス初心者に根強い人気があります。

事実、せどりはだれでも簡単に始めることができます。

しかし、せどりで稼げる人はごく少数です。

せどりは「だれでもできるけど、だれでも稼げるわけではない」のです。


以下に失敗の典型パターンを紹介します。

「ネットで割引されている商品を見つけてフリマアプリで売る」

どうでしょう、この投稿をご覧の方にはやっている方も多いのではないでしょうか。

1ヵ月頑張れば1万円くらいは稼げるかもしれませんが、時給換算するとバイトの方がマシなレベルだと思います。

何を隠そう、私もこの形態からせどりを始めました。

数カ月やってみて、今後いくら同じことを続けていても改善するとは思えずにスタイルを一新した経緯があります。

上記はせどりのやり方の1パターンをとりあえずやっているだけの状態で、成功するせどりのやり方ではありません。

成功の定義は人によって様々ですが、ここでは「その人が満足できれば成功」とします。

おそらく、毎月安定した収入が得られることが多くの人にとって成功と呼べるものではないでしょうか。

もちろん上記のやり方で満足できる人もいるとは思いますが、月に数万円以上稼ぎたいという人にとっては不適切と言えます。

せどりの原理

なぜこのような状態に陥りやすいのかというと、せどりの原理しか知らない、もとい原理すら知らないことが理由です。

せどりで利益が出る原理は「相場で売って利益が出る価格で仕入れる」です。

決して「安く仕入れて高く売る」ではありませんので、まずはこれを理解する必要があります。

当然、原理を知っているだけでは稼ぐことはできません。

原理を実現できるノウハウ(知識・やり方)を知って初めてスタートラインです。

ただし、「ネットで仕入れてフリマアプリで売る」は最早”ノウハウ”のうちに入りません。

誰でも思いつくようなスタイルや情報が流通し切っているようなスタイルはすでにレッドオーシャンです。

本当の意味で成功できるノウハウが必要になります。

あらゆる情報を収集・分析して戦略を立て、実行可能なレベルにまで練り上げたものがノウハウです。


ビジネスやスポーツなど何事にも当てはまりますが、成長には4つの段階があります。

①知っていること
②できること
③やること
④続けること

ノウハウを知る

ノウハウが実行可能な状態にする

実行し結果を出す

結果を出し続ける

4者4様の難しさがありますが、②の段階まで正しく進むことができれば後は自分次第です。

出発点から全体像を捉える

ここからが本題です。

①は具体的な要素を知るのではなく、全体像を把握することが重要です。

例えば、これからせどりを始めようとしている人、もしくはすでに取り組んでいるが成果が振るわない人は「何を仕入れるのがいいのか」「どこで仕入れるのがいいのか」「どうやって仕入れるのか」といった局所的な情報を欲っする傾向があります。

これらはノウハウの終着点です。

「仕入れのノウハウさえ分かれば稼げる!」といきなり終着点を考えている限り、成功が訪れる可能性は極めて低いです。

せどりで成功する人は「なぜこのせどりをするのか」という動機から考えます。

動機を出発点として全体像を順序だてて認識することで、方向性のブレや非効率な動きがなくなり、結果として成功を収めやすくなります。

以下から成功するせどりはどのように組み立てられているかを解説します。

ご自身に当てはめて、課題はどこか一度洗い出してみてください。

成功するせどりの体系図

解像度を上げるために下図を用意しました。

図を解説しながら進めますので、スクショを撮るなどして見返していただければと思います。

時系列として、左から右へ矢印の方向へ進みます。
矢印が無い部分は同列(要素)になります。

出発点:目標設定と方法選択

自分を知ること

成功するせどりを組み立てるうえで最初に必要となるのが”自分を知ること”です。

ご自身が持つ資金や時間、条件、環境を把握することが出発点です。

資金:どれだけせどりにお金を充てられるか。保有資産や月収、年収など。
時間:どれくらいの時間をせどりに割けるか。月ごとや週ごと、時間帯、まとまった時間など。
条件:運転免許の有無やPCスキルなど。
環境:居住エリアや本業の勤務形態など。

実現可能な目標は自分を知らなければ定めることができません。

「とりあえず稼げるだけ稼ぎたい!」

このような場当たり的な考えではすぐにやる気を失いドロップアウトが目に見えています。

・自分の武器は何か
・自分の制約は何か

正しく理解して、目標を達成するための手段であるせどりの方法を検討しましょう。

せどりの性質を知ること

自分を知ることと並行して進めるべきは、せどりの性質を知ることです。

極端な例ですが「10万円の資金で月100万円稼ぎたい!」と思っても、現実的に不可能です。

これくらいはだれでも分かると思います。

では、「100万円の資金で月30万円稼ぎたい!」はどうでしょうか。

これはせどりの性質を知らなければ分かり得ません。

せどりには様々な種類があり、どんなせどりをやるかによって目安となる利益率所要時間が異なります。

例えば、新品せどりでは平均10%、中古せどりでは平均30%なので、資金が100万円の場合は新品せどりでは10万円が限度、中古せどりでは30万円が限度と算出できます。

これにより100万円持っていても新品せどりを選択しては実現できないことが分かります。

つまり、資金から各せどりごとの概算利益を逆算して「自分が満足できるせどりは何か」を考える必要があるということです。

一方で、中古せどりは新品せどりと比べて検品に時間がかかるため、本業が忙しく時間が割けない人には難しい側面があります。

この点では、各せどりにはどのような工程があり、目標達成にはどれだけの時間を要するかを考える必要が出て来ます。

また、仕入れ方法によっても違いがあります。

店舗せどり(実際に店を構えている店舗で仕入れる方法)には、地理的優位性を活かして格安商品を大量に仕入れることができるというメリットがある一方、運転免許がなければ大量の商品を持ち帰ることが難しく、店舗に足を運ぶのである程度まとまった時間がなければ効率が悪くなるというデメリットもあります。

電脳せどり(ネットで購入して自宅に届ける仕入方法)には、場所や時間にとらわれず仕入ができるというメリットがある一方、全国にライバルがいるので格安で仕入れることが難しく、商品の現物を確認できないというデメリットもあります。

その他、取り扱う商品ジャンルや販売のターゲット層、発送方法などによっても取るべき手段が大きく異なります。

実に様々なせどりのスタイルが存在しているので、まだ新品せどりや電脳せどりしか知らない方は、どんなせどりが世に存在しているか情報を収集してみましょう。

成功するせどりへの第一歩は、自分の条件や環境とせどりの性質を理解し、実現可能な目標設定と最適な方法を選択することから始まります。

戦略を練る

目標と方法がある程度決まったら、次は実行に向けて具体的な戦略を練ります。

戦略を考える中で目標や方法に修正が入っても問題ありません。
試行錯誤することが大切です。

戦略では、以下の内容を検討します。

商品:どのような商品を取り扱うか。
規模:どれくらいの価格帯や件数を取り扱うか。
媒体:どの販売プラットフォームを使うか。
工程:どのような作業をどのような流れで進めるか。

図では小さいですが最も重要な論点なので、1つずつ詳しく解説します。

商品

前述したように、せどりは取り扱う商品によって大きく変わります。

・新品 or 中古品

まずは商品の状態からです。

せどり初心者の段階だと「どちらか選ばずに良いところ取りしたい!」と考えがちですが、収益が安定するまではどちらか一方に絞るのがおすすめです。

理由としては、両者は仕入れ先が異なる点と、利益率が異なる点です。

仕入れ先が異なるということは、店舗せどりの場合、より多くの店舗を回る必要があるため移動時間が長くなり効率性が下がります。

「新品仕入れのついでに~」と都合良くはいきません。

また、利益率が異なると仕入れの目線(仕入値○○円なら利益が取れそう)も違ってくるので、仕入れミスを誘発しやすくなります。

新品と中古品で担当者を分けるくらいでなければ両立は困難なので、スタートからつまずかないようにあらかじめどちらに取り組むか決めて臨みましょう。


・全般 or 専門(本、家電、アパレル、ブランド、日用品など)

次に商品ジャンルについてです。

前述の仕入れ先の違いを考慮すれば専門化した方が良さそうに感じますが、商品ジャンルに関しては一概にはそうとも言えません。

その理由は、専門化はターゲット層が絞られる点と、商品に対する深い知識を要する点です。

ターゲット層によって適した販売プラットフォームを選択したり、上位互換商品のリリースや需給バランスによるプレミア化などの情報収集を欠かさないようにしなければ優位な販売者になることが難しい側面があります。

一方、全般は悪く言えば中途半端ですが、広く浅く商品を取り扱うことで売れ行きのバランスが取れたり、あらゆる利益商品を見逃さないことで利益増大にも寄与します。

得意なジャンルがある人は専門化、そうでなければ全般がおすすめです。

規模

目標達成にはどれくらいの規模が必要になるかを考えます。

事業規模は稼ぎの大きさに影響を与えますが、同時にリスクの大きさも比例するので、安全性も考慮する必要があります

<価格帯>
仕入単価:高いと値下げや売れ残りによって損失拡大や資金繰り悪化のリスクが上昇する。
販売単価:高いと購買層が限られるため売れ行き悪化のリスクが上昇する。

高いモノが売れて稼ぎも大きくなるに越したことはないですが、上記のリスクのようにそう都合よくはいかないので、単価は低いほど望ましいです。

ただし、単価が低すぎるとより多くの販売件数が必要になります。

<販売件数>
多い:作業量が増大する。
⇒時間と労力がかかるので、労働効率の悪化を招く可能性があります。
一人で可能な作業量を超えると、家族の助けや外注、スタッフを雇うなどの必要性が出てきます。

一方良い面では、販売件数が多いと売り上げが日ごとに分散し、かつ返品のリスクも分散するので収益の安定化につながります。

少ない:売り上げに波が生じやすい。
⇒販売傾向を掴みづらく運頼りになるので、収益を安定させることが難しくなります。
希少価値の高い商品を扱っていたり、固定客を抱えるビジネスモデル向けと言えます。

一方良い面では、作業が楽になることです。
楽さとリスク、どちらを優先するかを検討しましょう。

媒体

せどりは販売プラットフォームによって大きく特色が変わります。

<フリマアプリ>
・メルカリ
・ヤフオク
・ラクマ

<ショッピングサイト>
・Amazon
・楽天市場
・ヤフーショッピング

フリマアプリはだれでも始めやすく、自由度が高いことが特徴です。

フリマアプリによっても特色が異なります。
例えば、メルカリは女性ユーザーが多い、ヤフオクはガジェット系に強いなど。

一方、ショッピングサイトはフリマアプリと比べて参入ハードルが高く、規約などの縛りも多いですが、ユーザー数は圧倒的に多いことが特徴です。

自分にとってどれを利用するのが最適か、取り扱う商品やターゲット層、規模などによって検討します。

一度始めた販売方法を変えたり、追加するのはとても体力のいることなので、この媒体選びは非常に重要です。

可能な限り情報収集して、スムーズな滑り出しに臨みましょう。

工程

必要な作業と一連の流れを確認します。

そのためには、図の”実行”の下流を具体化させていくことが必要になります。

・ツールとしては何が必要か、取得にいくらかかるか、使い方はどうか。
・各工程の時間はどれくらいか、日・週・月ごとはどうか、いつやるか。
・ルーティンは何か、イレギュラーは何か。

実際に動き出す前は「工程なんかやっていれば分かるでしょ」と思いがちですが、やりだしてから「これは難しい!無理だ!」というパターンは非常に多いです。

もちろん始めなければ分からないことも多いですが、知っていることが多いほどつまづいた時の落差が小さく、挫折するリスクを減らすことができます。

可能な限り工程を洗い出して、本当に実現可能なのか解像度を高めておきましょう。


ここまで考えて初めて戦略と呼べるものになります。

見切り発車でも始めることはできますが、続かない人が多いのは戦略の練り不足であることが原因です。

自信を持って「考え抜いた!」と言えるレベルまで練って練って練りまくりましょう。

実行する

どんなに考え抜かれた戦略も、実行できなければ絵に描いた餅です。

戦略にほころびがないか、実際に動きながら確認していきます。

そして、まず間違いなく想定通りにいかない点が見つかります。

それを乗り越えて初めて成功するせどりへと昇華されます。

障害・エラーをあぶり出すことが”実行”の目的です。


せどりでは、”仕入れ→出品→販売→管理→仕入れ・・・”の流れを繰り返していきます。

その下流には、”リサーチ・準備、、”などと続きますが、これらは主な要素を抜粋しているだけで他にもたくさんの要素が存在しています。

挙げればキリがないほど多いです。

ここで冒頭の話を思い返してください。

”仕入れ・リサーチ・準備、、”などは局所的な部分、つまり終着点に当たります。

最も目に付きやすく気になりがちな点ですが、本当に重要なのは道筋です。

なぜなら終着点(行きたい場所)の正解を探しても、出発点(自分がいる場所)が分からなければ辿り着けるか分からないからです。

例えば、”安く仕入れる方法”はせどりをやっているだれもが知りたい情報です。

しかし、道筋をすっ飛ばして人が仮に有益な情報を入手したとしても活かすことはできません。

典型的なものが商品リスト仕入れルートの紹介です。

具体性があって一見効果的そうに感じますが、まさに絵に描いた餅です。

それが確かな実績を伴う本物だったとしても、情報作成者以外にとっては実用困難な代物だということです。

また、そのような局所的な情報は上流から正しく順を追って考えてきた人なら自然と辿り着くことができるものです。

つまり、成功するせどりは出発点から道筋を考え終着点を探ることでしか作り上げることはできないということです。

甘い誘惑の先に成功は待っていない

せどりに限らず、「稼げそう」「楽そう」「自分にもできそう」といった都合の良い未来を予感させる情報のほとんどは実の無い情報商材です。

せどりを始めようとしている人は、まず情報収集から入ると思いますが、その際に「何をやればいいか」という結論から知ろうとするのではなく、「自分がやるべきは何か」を知るために”出発点:目標設定と方法選択”から考えてみてください。

そうすることで失敗の危険性はグッと減ると思います。

聞こえの良い文句に惑わされることが無いよう、自分をしっかり把握することで甘い誘惑から身を守りましょう。

また、せどりが上手くいっていない人は対症療法的なノウハウを探すのではなく、一度原点に立ち返って方向性から見つめ直さなければ改善の可能性は極めて低いです。

そこでも必要になるのはやはり”出発点:目標設定と方法選択”です。

振り出しに戻るわけではありません。

失敗した経験の分、より確かな道を選ぶことができるはずです。


いかがでしたでしょうか。

抽象的な考え方なので、一回で理解することは難しいと思います。

何度も体系図を見返して、今自分がいる位置を確認してみてください。

重要なのは終着点ではなく出発点であると腑に落ちた時、成功するせどりへのスタートです。

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