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102アニメ「灰と幻想のグリムガル」
大量生産されます異世界転生モノ、それぞれ切口は異なり、私もそれぞれを楽しく視聴しています。しかし本作は異色でして、一般的にありますチート能力やスキル、前世の記憶が与えられません。
一般的な現代の少年少女がある日、理由もわからず、記憶もなく、金もなく、モンスターや魔法のある中世世界に立たされます。
比較的能力が高かったレンジたちは好きなメンバーでパーティーを組み、残されたマナトたちは仕方なしに義勇団に所属、宿舎に寝起きし、ゴブリンを討ち、日銭を稼いで凌ぐ。
とても想像力を刺激される設定です。異世界転生される人物とは美男美女で頭脳明晰、何かしら秀でた能力を持ちますが、マナトたちはあくまで一般的です。金に困り、ゴブリン一匹に六人がかりで必死、ついに死者まで出してしまいます。異世界を比喩として考えた場合、つまり遭難したとか難波したとか、そうでなくても転居したとか転校したとかでも考えられますけど、ここでは敢えて異世界として考えたいところ。カンタが繰り返し「アンチテーゼ」と発言していましたからね。
私はこう感じました。私がもし10代20代で異世界にいった話があるとしたら「根暗なマナト」になるだろうな、と。チートどころか、パーティーからもたいして信頼されず、でもまあ居るなあくらいの。ですから、私には本作がリアルに見える。
現在私は47なので、マナトほどには振舞えませんが、近いくらいにはできる気がします。
いや、どうだろう、やはり私は「はめつのおうこく」アドニスになる気がするんだなあ
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「はめつのおうこく」はそれこそ滅茶苦茶、時代背景も思想も混乱し、登場人物もばんばん死亡、たとえヒロインですらお構いなしの作品ですが、非常に胆力のあるアドニスには惹かれます。私に似ているんですよね。