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99アニメ「俺は全てをパリイする」リンネブルグ・クレイス

Fランク、つまりランク外冒険者ノールは直向きな努力と謙虚さが魅力の主人公でした。
そのノールの実力の勘違いを視聴者に説明してくれるのはヘルメス役のヒロインであるリーンです。最初はノールにパリイされるも強引に師事したり、説得の際に自身の能力を見せびらかしただけではないかなどと反省したりで、作者の傀儡として、主人公の影として働くわけです。

ところが、ロロの処遇をめぐって、リーンに自律性が発生します。
「まず己の目を信じろ」と父から諭されていた
少年のことを「私は最初から見ていなかった」

もともと歴代最高の魔術者であり優れて聡明なリーンでしたが、この場面からは言われて何かをする傀儡性から飛躍します。この内省は、これまでのリーンの反省とは異質でして、諭されたり、促されたりした反省ではなく、自律した内省であります。

私は基本的に本作が好きでして、ノールに共感し、ちぐはぐなまま進行するストーリーも理解しています。一方でリーンがいちばん好きなキャラクターであります。