英傑大戦で騎馬単が強デッキなのはゲームとして問題であるという話

※ この記事は英傑大戦を遊んでいる方向けの記事です
※ この記事は英傑大戦というゲーム自体に警鐘を鳴らすもので、騎馬単デッキを使用する方を否定する意図はありません
※ 基本的には自分は英傑大戦の大ファンです

タイトルの通りなんですが、なぜなのか説明します。

その前に、自分は大戦シリーズというのは「自由」なことが素晴らしいと思っていて、騎馬単が好きな人が騎馬単を使って遊べるというのはとても大事なことだという認識はあります。

問題なのは、その騎馬単が「最強レベルの強デッキである」ということです。

三国志大戦から続く騎馬単強すぎ問題

騎馬単強すぎ問題は前作の三国志大戦から依然放置されている問題だと考えます。三国志大戦ではどうバランスが取られるようにされていたかというと、漢鳴・覚醒という試合終盤でフルコン可能なデッキがあり、「騎馬単だとそれらの攻城力に勝てないから不利」ということでバランスが取られるようにされていました。
しかし、漢鳴・覚醒自体がゲームを壊してしまうよくない要素だったためこれは解決のようで別の新しい問題を生む事態になっていました(漢鳴・覚醒がなぜよくないのかについては以前記事に書きました)。英傑大戦では漢鳴・覚醒は無くなったので騎馬単強すぎ問題が再燃しています。

問題点

では騎馬単が強デッキであることの問題点について挙げていきます。
・操作が簡単
・白兵時のリスクが少ない
・攻め・守りの判断が簡単
・お手軽に攻城・守城が可能
・カウンターが強すぎるが故に寒い戦いになる
・大戦シリーズの魅力である3すくみに従っていない

一つ一つ見ていきましょう。

操作が簡単

基本的に騎馬単は全てのカードが同じ速度で動き、アクションも同じなので操作が簡単です。たまに騎馬単は操作が難しいと思われている方がいますが、槍・弓・鉄砲・剣豪・馬の各兵種がそれぞれ組み合わさっているデッキの方が確実に操作が難しいです。(もちろん騎馬単の素晴らしい上級テクニックは存在すると思いますがあくまで一般的な話です)
操作が簡単なデッキがずっと最強レベルの強デッキでいるというのは、ゲームとして問題だと考えます。

白兵時のリスクが少ない

騎馬単側は戦場中盤で部隊がぶつかった時に一方的にリスクが少ないです。どういうことかというと、騎馬以外の部隊は騎馬に一度乱戦されると自分から離れることはできません。特に槍は有利な側なのに結構なリスクを負わされています。剣豪なんかは槍よりももっと酷くて、突撃に対して斬撃を決めても連環効果が切れたら逃げられてしまいます。もし斬撃が外れた場合はその後に連突されて、逃げることもできずに一方的に負けます。一方、騎馬が追うリスクは他の兵種に比べて圧倒的に少ないです。無茶をしなければ大体逃げられます。
リスクといえば迎撃リスクは確かにありますが、騎馬単においては騎馬は高武力の武将を採用できるのでその部隊を前線に配置し走らせずに前に出して乱戦すれば後ろの部隊で壁突が可能です。これはスキルがある程度必要ですが、逆に言うとこれさえできれば良いともいえます。また騎馬壁は一番乱戦が抜けにくいので壁突に非常に効果的です。
迎撃リスクは騎馬単よりもむしろ他兵種と組み合わせている騎馬の方が大きいです。こういうデッキで騎馬が刺さってしまった場合、仕切り直したくても他の非騎馬の部隊の移動速度が遅いので難しいです。結果その状況で戦いが続くことになります。騎馬単であれば刺さっても連環効果が切れるのを待って部隊全体を帰せる可能性が高いです。最悪刺さった騎馬を捨てれば他の部隊は帰れます。
なのでぶつかり合いにおいて、騎馬単側は「まあ負けても致命傷にはならないので思い切って壁突するか〜」に比べ、相手側は「もし負けたら部隊が壊滅して攻城をガッツリ取られる」という認識の違いがあります。
白兵リスクについてはデッキによってそれぞれ違うとはもちろん思いますが、それが圧倒的に少ない騎馬単が攻城力についてもかなり高いのでデッキパワーが超強いです。それはゲームとしてどうなんでしょう。

攻め・守りの判断が簡単

大戦シリーズの醍醐味の一つに攻め・守りの判断を下すという点があります。戦場の中盤でぶつかった際に残った兵力でその部隊で継戦するか帰城して仕切り直すかという判断は経験によって培われます。
騎馬単においては、どの部隊も無茶をしなければ基本的に帰れるのでこの判断が簡単です。
これ自体悪いことではないしそれが騎馬単の強みだと思います。しかし、判断が簡単なデッキのパワーが最強レベルというのはどうなんだろうと感じます。

お手軽に攻城・守城が可能

騎馬単は基本的に高武力を壁にして前に出しつつ兵力の少ない部隊の帰城&出城をしていれば開幕で英傑呼応が大体取れます。三国志大戦の時よりもこれはマシな気がしますが。
そして守りに関しては流派城塞2にして城内突撃ガン守りモードにすればかなり守れます。三国志大戦でいうところの癒玉ローテです。
また、騎馬単に対して攻める方は槍・弓・剣豪・鉄砲で突っ込みすぎると逃げられない関係で部隊が全滅してしまうので、なかなかガチに攻めることが難しいです。これも騎馬単がガン守りしやすい要因となっています。
三国志大戦ではこれへの回答が漢鳴・覚醒によるフルコン指向だったと思いますが、フルコン指向は前述したようにいい仕組みではなかったので英傑ではそういう解決方法は絶対にしてほしくないと思います。

カウンターが強すぎるが故に寒い戦いになる

これまで書いてきたことの延長ですが、対騎馬単に対してはラインをなかなか上げることができません。下手に上がると騎馬特有の速度でカウンターを食らって部隊が全滅して致命的な城ダメを食らう可能性があるからです。故に士気が溜まって対抗計略が打てるまでは攻めずに待つことになります。騎馬単側はその間は無理せず英傑呼応を狙います。これはお互いが牽制しているという図ですが、言い換えれば寒い戦いです。もちろんこういう展開になるデッキも全然アリだと思いますが、それが最強レベルの強デッキなのはどうなんだろうと思います。
騎馬単の戦いが寒いというのは騎馬単同士の試合で顕著です。この場合はほとんどの時間戦わずにお互いが突撃オーラ状態を見せ合う格好になり牽制している時間になります。下手に積極的に攻めると城内突撃をされるのでなかなか攻められません。もちろんそれはそれで腕を発揮する部分もあるんでしょうけど、まあ普通のデッキ同士の戦いに比べたらつまらないです(これは個人の感想なので独断と偏見は入ってます)
こういう問題が実際に発生しているのに騎馬単が依然最強レベルの強デッキのまま放置されているのが問題だと考えます。

大戦シリーズの魅力である3すくみに従っていない

まあこれは見出しが全てなんですが、槍を含んだ何兵種かを組み込んでバランスよく組んだデッキに対して、騎馬オンリーのデッキが白兵で有利が取れている時点で何かがおかしいと感じます。騎馬単相手に白兵で有利を取るには槍2騎馬2以上がデッキに入っている構成じゃないと厳しいんじゃないでしょうか。
せっかく色々な兵種があってそれぞれアクションがあるのに、それを全否定する騎馬単がシンプルに強くて色々解決しちゃうというのはゲームとして壊れてしまっているのではと感じます。いやもちろん騎馬単というデッキは個性もありますし、独特の操作感もあって魅力があるとは思います。問題なのはそれが最強レベルの強デッキであるということです。

解決策

騎馬の攻城力を下げ、騎馬単であることのリスクを高めてほしいです。三国志大戦の時からずっと思っています。騎馬は高コストであっても攻城力はめちゃくちゃ少なくていいのではないでしょうか。
騎馬の攻城力が高い現状は騎馬単というのは簡単でお手軽デッキにもかかわらず強いので寒い、という認識ですが攻城力が下がりテクニカルなデッキになれば、本当の意味での玄人向けの尖ったデッキになり、素晴らしいデッキパターンの一つになると思います。
あと、騎馬単使いの方を否定したい意図は本当にありません。好きなデッキを使って勝つというのはプレイヤーとしては当たり前だと思います。問題なのは上記の問題がずっと放置されている状況だと思っています。

終わりに

色々書きましたが、英傑大戦はこの騎馬単問題以外はかなり面白くプレイさせてもらっています。
開発ありがとうございます。
ゲームセンターが大変なご時世ですが、今この楽しいゲームで遊べていることに感謝しています。

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