クソゲーと化してしまった三国志大戦

※クソゲーという言葉を使っていますが基本的には自分は三国志大戦の大ファンです。

4月に三国志大戦を1年ぶりにプレイして大ハマりしていたのだけど、その後の新カード登場によってクソゲー化してしまったので多分引退する気がする。なぜクソゲー化したのかを書きたくなった。

三国志大戦の1番の魅力、それは「自由」であること。と自分は思う。

三国志大戦はアクションゲームなのだが、事前に好きな武将を組み合わせて戦う(デッキを組むという)。武将にはコストという概念がある。攻撃性能や技が強いカードは高コストとなり、計8コストをやりくりして武将を登録することになる。強い武将は2コスだったり2.5コスだったりするのでそういうカードばかりを入れるとデッキの枚数が少なくなり、それもリスクのひとつとなる。うまいバランスである。

それに加えて武将には兵種というカテゴリがあって、馬は弓に強く、弓は槍に強く、槍は馬に強いという3すくみの性質がある。どの兵種をどう配置するかはプレイヤーに任されている。たとえば、手持ちに槍で強いカードがあるといって槍ばかりを入れると弓デッキに勝てなくなったりなど。

そして、各武将は「計略」という必殺技を持っている。計略は時間とともに溜まっていくリソース(士気という)を消費することで打つことができる。この計略の組み合わせもデッキを構築する上での楽しみとなる。

全てのカードに調整がかかっている。たとえば、攻撃力の高い武将は計略が弱いとか、この計略は威力が高いけど、消費士気が多い、とか。効果が高い技はその分リスクを負うことになる。リスクなしに効果の高いことはできなくなっていて、それらをどう組み合わせるかで自分の色を出す。

しかし、この原則を覆すカードが登場してしまった。

それがR張春華である。

R張春華を説明するにあたっては色んなことを説明しなければいけないのだが、一言で言うと色々なリスクを引き受けずに高い効果を上げる計略を持っている。いわば「壊れ」カードである。このカードはとにかくリスクをほとんど負わないので一方的に有利な状況を作っていくことができる。

R張春華の計略を打つと覚醒ゲージというものが溜まる。この覚醒ゲージが一定以上になると超絶強力な計略を使うことができる。このR張春華の計略は通常の計略と同等以上の破壊性能を持ちながら覚醒ゲージを溜めることができる。これは明らかに三国志大戦の力学を破壊している。

ちょっと固有の用語が出てきてわかりにくくなったが、野球で例えるなら、「自軍の大谷選手が打席に立つたびに無条件で1点加算される」みたいな感じだ。このゲームは相手が使っている武将も使えるので、そうなると多数が大谷選手を使う。

これが起きたら野球のルールが崩壊して試合にならないだろう。それが三国志大戦の世界では起きている。

このR張春華は新カードだったので、登場時に壊れているのは百歩譲る。新カードが弱かったら誰も使わなくて新鮮さが出ないのはあると思うからだ。しかし、今のバージョンは新カードが調整された後のバージョンである。それにもかかわらずこのカードは意味不明な計略性能を保持したままである。

これも野球で例えるなら、「大谷選手が打席に立つたびに2点入っていた」のを「大谷選手が打席に立つたびに1点入るように」弱体修正したような感じである。めちゃくちゃ崩壊していたルールが割と崩壊している状態になったに過ぎない。この調整を行った人は三国志大戦を実際に遊んでいないに違いないと思う。

計略によって覚醒ゲージというアドバンテージを得られるのであれば、その純粋な性能は劣っていなければ釣り合いが取れない。野球でいうなら、「ど素人を1人、1イニング起用する。代わりにその回に1点獲得できる」みたいな感じである。これであればこのシステムに使いどころが生まれて、駆け引きが生まれると思う。三国志大戦はそういうゲームだった。

このR張春華だけでもヤバいのだが、同じくらいヤバいカードがある。それがSR槍呂布である。

このカードを説明するにあたっても色々なことを説明しないといけないのだが、とにかく性能が高過ぎて、このカードが戦場にいるだけで局面が有利になり、しかも相手がミスると致命的なダメージを与えられる。相手に大きなリスクを負わせることのできるカードである。

このカードはR張春華と違って弱点もあり、一定のリスクは引き受けているし、対策も可能だが、「このカードの対策をしないと戦えない」という不自由な環境になり、色んなデッキが出るゲームではなくなってしまった。

このカードへの対策がないデッキはひたすら前に出されるだけで負けてしまうので、何かしら対策をせざるを得ない。それは一方的に理不尽なリスクを引き受けていることになるのではないかと感じる。

色々なデッキと対戦したいし、そこで新鮮な驚きを感じたい。しかし、運営サイドはそういった自由をこのゲームに入れたがっているようには自分には感じられない。運営の決めた戦法、運営の決めたカード、使いたくはない。

と、つらつら愚痴みたいなことを書いてしまったのだが、結局のところぶっ壊れている新カードを調整したのに全然その調整がまともに機能していないので失望したという話だった。

この2枚のカードが修正されたとき、またこのゲームで遊んでみたいと思う。

開発陣を応援しています。

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