コードをどう弾くか2
今回はコードをどう弾くかの一つ目として
『コードの構成音でメロディに和音をつける』をみていきます。
まず、何か曲が必要だと思うのですが、著作権が心配なので大昔の曲から選びます。(コードの構成音は導ける前提で記事は書いています。)
はじめの4小節ですが、何も知らない人が普通に弾いたら、こんな感じ?
構成音は間違ってはいないですけど、なんともイマイチですよね。。
これは音が密集しているところに問題があります。オクターブ以内に構成音をまとめるVoicing をClosed Voicing と呼びますが、ここは音をバラけて弾いた方がバランスがよくなります。(オクターブを超えるとOpen Voicing)
とりあえず、ベースの音をオクターブ下げてみます。
ちょっと良い感じですよね?
でも、まだ上の密集した音が耳につきます。なので、もう一つくらいオクターブさげてみたいと思います。一番下の音を下げたので、今度は一番上の音を下げましょう。
だいぶ良い感じに聞こえてきましたが、BbMaj7 とかDmi7 とか低音が低すぎて重いですね。低音分は音が密集すると濁りますので、なるべく間隔を空ける必要があります。左手全体をオクターブあげることも検討します。
加えて、メロディと同じ構成音は省いても問題ないので、音を省略してみましょう。
だいぶ良い感じですね。
あとは何が問題でしょうか?
一つは低音部が飛び飛びになっていることが問題です。なるべくスムーズに繋がるようにオクターブを上げ下げしてみましょう。(声部のスムーズな流れをVoice Leading と呼びます)
なるべく低音部がスムーズに流れるようにしてみました。
この他にも多くの好例が沢山あると思いますが、一回目はコードの構成音を使ってメロディに和音をつけました。
今回分かったのは、①密集しすぎてはいけないことと、②メロディをみて音の重なりを避けること、③低音部をスムーズに繋ぐこと、です。
これはヘ音記号にだけ音を並べていますが、もちろん、右手にも振り分けて弾くのが良いです。手がおさまるように書き直すと以下のようになります。
これをみると、左手はRoot-7th(6th) と言う組み合わせが良いと言うことが分かります。低音部をスムーズにつなぐ時はRoot - 3rd やRoot 5th と言う組み合わせを使うことも多いですが、まずは、Root- 7th(6th)を基本に和音を組み立ててみましょう。