コード譜面の読み方12
前回までに3和音に4つ目の音を足す作業を記事にしてきました。
ドレミファソラシの6th のラと7th のシを足しました。
ここまでなるべく避けてきたのですが、
ドレミファソラシをCDEFGABと呼ぶのに加えて、
ドレミファソラシを番号で
1st (またはRoot), 2nd , 3rd, 4th, 5th, 6th, 7th とも呼びます。
この辺りから徐々に慣れていただきます。
今回は番外編になります。
以前に3和音を数学的に並べた時に少し出てきたのですが、今回扱うのは「もう一つの3和音」です。それはCsus(シーサス)です。
早速みてみましょう。
みて分かる通り、Cの3rd であるミの音が4th のファになっています。
この3和音はCの3rd が4th に吊り上げられた(suspend )ものと考えています。
(sus はサスペンダーとかで馴染みがある言葉かもしれません。あれもズボンを吊り上げていますよね。)
当然ながら、Csus も4和音にすることができます。7th を足します。
C7sus4 (シーセブンスサスフォー)です。
見た目は特に問題ないと思いますが、ついている添字が変則的ですよね。
これは基本的にCが基準となっているため、4和音にした場合もC7が基準となっているからです。元の和音の3rd が4thに吊り上げらたと言うのがこのコードの意味合いです。並べて書くと以下のようになります。
青で書いてある音が吊り上げられた音です。
実際に弾いてみると良く分かるのですが、吊り上げられた音は元の3rd に戻りたい気持ちが生まれます。
なので、基本的にはC やC7 の前に置かれて使われることが一般的です。
<補足(蛇足)>
現代の曲では、この「吊り上げられた感じ」を全面に使う曲も多くあります。なぜならこの吊り上げられた感じが「宙に浮いたようなサウンド」を表現するのにピッタリだからです。
最近の曲の例だと、『君の名は』で有名な「Radwimps /Sparkle」 のイントロの3小節目(F#sus)なんかは浮いた感じがうまく使われていると思います。
ジャズに詳しい方であれば、「Pat Metheny /Song for Bilbao」は全面に7th sus4 を押し出している好例ではないでしょうか。