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メンタリストDaiGoさんのすすめる「ココナッツオイル」って本当にいいの?

 少し前になりますが、メンタリストと称するユーチューバーのDaiGoさんが、優生思想を肯定するような主張を繰り広げて炎上していましたね。

 その件については言語道断というほかありませんが、そのことをきっかけに、彼がスキンケアでもいろいろと、間違った情報に基づいて「最強」だと謳っておすすめしているものがあるのが気になり、取り上げてみることにしました。

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 それは「ココナッツオイル」です。なんでもDaiGoさんは、顔はもちろん全身に、食用のココナッツオイルを塗るというスキンケアを実践し、自身のチャンネルで「最強のスキンケア」としておすすめされています。

 しかし実際、ココナッツオイルの性質を考えてみると、とても最強と呼べるようなものではないし、むしろ場合によっては肌を痛めることにもなりかねません。

 それはなぜかというと、ココナッツオイルは融点が高く(25度前後)、常温では液体ではなく固形の油だからです。石けん材料に用いる油なのでよく知っていますが、冬場はクリーム状に固まっていますが、夏場の暑い時期には溶けて、サラダ油やオリーブ油のような液状になっていることがあります。

 逆に、オリーブ油やごま油など、一般的な食用油はココナッツ油のように固まることはありませんが、それは融点が低いから。こうした油を不飽和脂肪酸といい、石けんづくりにも用いますが、それだけでは固まりにくいという性質があります。ココナッツオイルが用いられるのは、泡立ちがよくなることと、固まりやすいという性質があるためです。

 では、そんな、常温でも固まりやすい油を顔に塗ると、どうなるでしょうか。体温は36度5分前後なので、その温度では液状ですが、エアコンの風にあたって冷えたり、あるいは冬場の寒い時期だとすぐに固まってしまいます。そうすると、皮脂腺を固まった油がふさいでしまい、かえって表皮をうるおす皮脂が分泌できずに肌が乾燥してしまったり、詰まった皮脂腺に悪玉菌が繁殖して吹き出物ができる、などの事態に陥ってしまうことも考えられます。


 加えて、ココナッツオイルはカプリン酸を多く含みますが、これは刺激性が強いため多量に用いると肌荒れの原因にもあります。

 DaiGoさんが、そのような目に遭っていないのは、偶然彼の肌には、それが合っていたというくらいのことで、ココナッツオイルの性質を考えれば、万人におすすめできる最強のスキンケアオイルとはとても言えないことは明らかです。

 スキンケアに使える低廉なオイルでしたら、薬用のオリーブ油がドラッグストアで買えますので、それをお使いになるのがよいのではないでしょうか。

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