旅行先でベンチメイド(手作り)の石けんを使ってみました!
私は2016年から「日本100名城」を訪れるスタンプラリーに参加しています。日本城郭協会が選んだ全国各地の100の城を訪れ、スタンプを集めるという企画です。さらっと書けば簡単そうですが、全国47都道府県に1~5つある100名城を訪れるのは、移動距離をとってもかかる日数や旅行費用をとってみても、なかなか大変なものがあります。しかし、この旅がきっかけで初めて訪れた場所も多くあり、行ってみてはじめてわかる歴史やその背景を知ったり、地を這うような長距離ドライブだからこそ見ることのできる風景に出会ったり、と楽しい経験を積み重ねてきました。
※下の写真は金沢城、40〜50戸分の住宅が建てられるほどの木材(主に石川県産)を使って復元された橋爪門続櫓
この旅については、いずれ「出版プロジェクト」にてまとめて世に出したいと思っていますが、一見無関係に見える「旅」と「石けん」、実はつながりがあります。
旅先での楽しみの一つが「温泉」に入ること。私が住んでいる滋賀は残念ながら良泉にめぐまれない土地なので、各地をめぐるとき、その地の温泉で入浴するのは大きな楽しみとなっています。古くからの湯治場だけでなく、近頃は設備の整った温浴施設や健康センターも多く、手ぶらで立ち寄っても不自由しないこともあります。タオル類はレンタルがありますし、浴場にはボディーソープやシャンプー、リンスが備え付けてあり、パウダールームに無料で使える化粧水や乳液が置いてあるところもあります。
そんなわけで、これまで旅先での入浴は施設が用意した洗浄剤任せだったのですが、実はちょっとした不満もありました。それは、ボディーソープが泡立ちすぎることです。しかも、その泡は流してもなかなか消えないため、盛大にシャワーで洗い流さなければならず、シャワーの湯で流された泡のかたまりが床に広がりながらいつまでも漂っていたり、周囲の人にまで飛び散ったりするために気を遣う必要があるのです。
ボディーソープはよく泡立ち、液状なので使い切れない小片も残らず、補充も簡単であることから、最近は温浴施設に限らずホテルの部屋のバスルームでも、石けんではなくボディソープが常備されるようになっています。しかし、ボディーソープはまぎれもない合成洗剤です。泡はよく立ちますが、汚れ落ちはそれほどでもなく(合成洗剤は洗浄力は高いのですが、それでは肌に強すぎるため保湿成分などいろいろ加え、肌荒れしないよう作られているため)、泡切れが悪く、環境にもやさしくなく、自然豊かな山の麓の「○○の湯」から大量に排水して、決して良いものではないでしょう。
そこで、先日の東北・信州・北陸の100名城をめぐる旅にて、もくせい舎の石けんを持参し旅先の「湯」で使ってみました。旅慣れた人や、温泉通いをしている人なら、小さなバスケットにシャンプーや洗顔料のボトルを入れたものを常備されていると思いますが、そこに、プラスチックの石けん入れを入れて持っていったのです。持参したのは「カノラエル」と「パルマ・クリスティ」。これ一つで、体が洗え洗顔もでき、髪も洗え、化粧水や保湿クリームも持参する必要がないので、浴用道具が実にコンパクトにまとまりました。
持って行けば石けんが使えるのは当たり前ではないか、と思われる向きがあるかもしれませんが、実は今回訪れた東北、信州は関西とちがって水が「硬水」だといわれている地域です。しかも温泉には、炭酸カルシウムやナトリウム塩、マグネシウム塩などの金属塩化物が含有されているため、石けんの泡立ちや使用感にも影響があるのではないか、それを検証してみたかったわけです。
※写真はもくせい舎のベンチメイド石けん「パルマ・クリスティ」。比較的硬く、泡立ちが非常によく、浴用、洗顔、シャンプーに使える旅のお供にもオススメの石けんです。
で、実際に使ってみましたが、まったく自宅の風呂で使うのと、泡立ちや使い心地に何ら変わりはありませんでした。洗浄剤を使い分ける煩わしさがなく、洗い流した泡はすぐ消え、泡立ったまま周囲に広がることもないので、周囲への気遣いもなくのびのびと体を洗うことができました。
ただ、一つ問題がありました。水に溶けやすいというコールドプロセス製法の石けんの特徴があるため、使い終わった石けんを蓋つきの石けん入れに入れたままにしておくと、溶け崩れてしまうということです。入浴後石けん入れの蓋をひらけ、窓辺に置いて乾燥させましたが、この辺りにまだまだ商品としての工夫の余地がありそうです。しかし、旅先で、温泉にも使えるとわかったもくせい舎の手作り石けん。その使い勝手の良さを、もっともっと体験していただけたらと思っています。
もくせい舎石けんプロジェクトで、手作りの石けんの販売をはじめました!
http://www.mokusei-sya.com/soap/index.html
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