真空パックの効用
もくせい舎では、手作りした石けんを自然乾燥で1ヶ月間おいて熟成させると、真空パックで包装し保管しています。それには理由があります。
コールドプロセス製法の石けんは、天然油脂を用いており、鹸化(化学反応により油脂が石けんになること)しきれなかった油が残って保湿成分となるところに特徴があります。それが石けんの持ち味になるのですが、一方で、油は空気にさらされると次第に酸化し、独特の酸化臭を放つようになります。長く置いた石けんはよく熟成しとてもまろやかな使い心地になるのですが、一方で、あまり心地よくない酸化臭が出てしかうことにもなります。これを防ぐため、真空パックを用いて保管しているのです。
お届けしたあとも、真空パックのまま保管していただければ、長期保存が可能です。置けば置くほど熟成が進むので、おうちで熟成させながら使っていただくのも、また一興ではないでしょうか。
もう一つ、真空パックには利点があります。真空包装にすることで、出来上がった石けんにあとから香りをつけることができるのです。
コールドプロセス製法の石けんに香りをつける場合、油脂にカセイソーダを加えて鹸化させる段階で香油を加えるのが通常の方法ですが、石けんとして出来上がり1ヶ月の熟成期間がおわったあとに、香油を垂らして真空パックすることで、香りをつけることができます。
この方法であれば、ご希望に応じてお好みの香りをつけることもできるので、近いうちに、選んだ香りをつけられるサービスにも取り組みたいなと思っています。
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