
第49話|やりたいことは一人でやれ|セーブポイント総括(1)|チーム・コミュニティづくりについて思うこと
第2期セーブポイントを去年の10月2日にクローズしてから、4ヶ月がたった。
2019年2月の退去を前に、そろそろ客観的にふりかえりができそうな気がする。
セーブポイントをやってみて得た視座について報告していこうと思う。
<参考:セーブポイントとは>
まずは、チーム・コミュニティづくりについて。
やりたいことは一人でやれ
セーブポイントを始めた頃、企画やプロジェクトを「みんなで」やろうとする意識が強かった。企画を発案するのは自分だけれど、参加する人がそれぞれ主人公になれる・自分のプロジェクトと思えて、実績作りにしたり、人と出会う時に「自分こんなことやっています」と話をして、出会いたい人に会っていける。自分が提案する企画をそんなふうに活用してもらいたいと思っていた。
だから、発信する時は、なるべく(主催者の)サカキと鬼頭がやっているという部分が印象に残らないように意識的に制御していた。「セーブポイント」という立てた旗に注目してもらえれば、自分に興味を持ってもらわなくてもいいと思っていた。それが自分のつくりたい理想の人の繋がりの邪魔になりそうだったからだ。
とはいえ、なにかをはじめる時は、フロントに出て発信したり発言する機会が増えるから、どうしても、セーブポイントの人という印象は残ってしまう。その辺りの反応を察知するたびに発信を調整をしつつ、みんなの場所という印象が残るように過剰に気を付けていた。(自分が「〇〇さんのやっている〜〜」という形態の集いに参加するのがあまり好きじゃないから、そうならないようにしていたんだと思う。オープンな会とか言ってるのに、常連だらけじゃん。入りづらいわ。みたいな雰囲気が苦手)
だけど、スタートしてからしばらくしても、セーブポイントを一緒にやっているという感覚になる人がいなかった。当初の予定だと「みんなのセーブポイント」では、来た人が新しい企画を始めたり勝手に発展していく予定だった。セーブポイントという名前と存在を使って、同時進行的に色々な人が自分の都合の良いように活動に生かしていく予定だったのになんでだろう?と思っていた。
物事は責任をとろうとする奴のものになっちゃう
こうした方がいいよ、とアドバイスをくれたり、自分ごとのように運営の資金繰りを気にしてくれる人はいるのだが、なぜか共に対等に運営メンバーをしている気分になる人はいない。結構色々な人が来たり関わったけれど「サカキと鬼頭がやっている場所、以上」のまま時が過ぎていった。
これは、何かわたしの無意識に邪魔をしている部分があったのだろうかと振り返って心を探ってみたら、原因がわかった。
セーブポイントを運営していく責任をわたしがとろうとしていたことが原因だった。
セーブポイントの運営相談に乗ってくれる人は、最善策を考えてくれるし、親身になって心配してくれるのだが、わたしがセーブポイントの存続について責任をとろうとしていて、それを共有するという考えが浮かばなかったので、結局最終的に決断をして行動をするのはわたしになっていた。
これでは対等に一緒に運営している感覚の人が現れるわけがない。きっとあの時、わたしも責任を一旦脇に置いて、「家賃や光熱費の運営費用がなくなっちゃったね。大変だ。どうしよっか?」と同じ土台に乗って対策を考えられたら、一緒に運営している感覚を持てたのかもしれないけれど、運営中のあの時点の自分の器ではそれはまだできなかった。
関わりたい時だけ関わる。やりたいことだけやる。ということがあの時点ではできなかった。なぜだか知らないが、ガスが止まらないように、来た人が何時間でも好きなだけ風呂に入っていられるように、そういう自由な環境にしたい。そのための環境を守りたいと頑張っていた。(そういう時もあるよね。まあ、仕方ない。成長過程だったということで。)
そしてセーブポイントの運営自体は一緒にやっている感覚を持てなかったが、その後も、みんなでやりたい欲求は残っていた。そこで、セーブポイントをきっかけに出会った人同士で、新しく共通の目的を立てて、新たなプロジェクト・新たなチームを作るのはどうかと考えた。(今考えると、「相当」みんなで何かしたかったようだ。今までそういう友達いなかったからね。)
そして、魑魅魍魎プロジェクトや魔女プロジェクトがはじまった。
これは「やりたいことで稼いで生きていこう!」が叶うような仲間づくり・それぞれに合ったしくみづくりを目標にしたプロジェクト。セーブポイントコミュニティの人間関係の中でコンテンツが生まれ、そのコンテンツをひとりひとりの今後の仕事として活かせるしくみが出来ることを目的として企画した。
これをやったことで「お金の稼ぎ方や受け取り方」、「自分のやりたいことの対価を何で受け取るか」、「本当に望んでいることは何か」というのは本当に千差万別だということを実感した。
共通の目的に向けて集まったように見える人々も、心の奥底を見ていくと、それぞれやりたいこと・叶えたいこと・理想とする自分の人生の形は全く違う。本当に違う。なんどもいうけれど全然違う。世界観は十人十色。それを実感できた。
その時のメンバーとは、今でも繋がりがあるし、それぞれ自分の向かう方向に向かって活躍している。貴重な経験や気づきに人間関係構築に繋がったし、これはやってよかったなと今振り返っても思っている。
そして、直接セーブポイント活動ではないが、セーブポイント運営に行き詰まりを感じたセーブポイント終盤に、発展の手がかりを探すために諸国漫遊という見聞を広げる旅に出た。その時の支援者・協力者で立ち上げた「コミュニスタ」というオンラインコミュニティの運営を牽引してみて、はっきりわかった。
どこまでいっても
わたしのやりたいことが
あなたのやりたいことになることはない。
わたしの夢はわたしの夢であって、あなたの夢にはならない。
だから、何かやりたいことがある時は1人でやろうと思った。
「いいもん。いいもん。一人でやるもーん」といじけた感じではなくて(笑)、無理にみんなに自分の夢を共有して一緒にやろうよ!というスタンスをやめようということ。
わたしのやりたいことはわたしで完結。やり遂げること・維持することに責任取っても取らなくても、どちらにせよ周囲に影響はない。好きにしたらいい。
「もしも、あなたのやりたいことをあなたが完結させるために、一緒に行動することにメリットを感じそうだったら一緒に動かない?」というスタンス。
1つの夢の元に人が集まるのではなくて、人数分の夢をそれぞれ持った人が集まってひと時を楽しんだ方がシンプルでいいなと思った。
企画ごとに協力者を募って、期間を区切って、その時課題や問題意識が近しい人と協力しあってやりたいことを形にしていく。
相手には、違ったやりたいことがあって、わたしのやりたいことを協力することであなたのやりたいことの材料や養分になれたらわたしは嬉しい。
そして、それはわたしも同じこと。
そんなスタンスでこれからはやりたいことをやっていこうと思った。
1つ目の視座・やりたいことは一人でやれ。
→次回、影響力が増すだけが発展じゃない|セーブポイント総括(2)|チーム・コミュニティづくりについて思うこと
記:サカキ
いいなと思ったら応援しよう!
