OH!へんろ。親子の88か所巡り(7番札所):光明山十楽寺(徳島県)
わたしが、子どもたちと決めた今回のお遍路ルールは一つだけ。納経所で御朱印をいただくのは子どもたちの役割ということ。ちゃんと挨拶をして、御朱印をお願いし、最後はしっかり御礼をする、です。
今日の煩悩
愛染明王、愛欲や欲望に満ちた私のような者を、悟りの境地に導いてくれる力を持つ仏様です。戦国武将の直江兼続の兜にある「愛」の字は愛染明王に由来しているということを聴いたことがあります。除災、男女の縁結びに多いに効果があらわれるそうです。
お大師様のデザイン力
こんなこと言って叱られるかもしれませんが、お大師様のビジネス・デザイン力は素晴らしいと思います。
ひとつは、巡礼システムの構築による布教と寺院の維持管理です。遍路の寺院の中には交通の便もあまり良くない場所があります。失礼ながら、そのような場所にも人々は向かいます。
卑近な例を持ち出してしまい恐縮ですが、今でも御朱印をいただくために300円を支払います。寺院の場所によっては駐車場代も数百円を支払います。
支払うことや金額に言いたいことがあるわけではありませんよ。
巡礼のシステムがあることで、人が絶えずにめぐり、情報、お金も巡る。人、物、情報、お金。グローバル社会での動きと同様ですね。
その寺院の維持費を確保するためにも巡礼システムは役に立ったのではないかと思われます。
プラス。高野山の学びのキャンパスの先見の明がすごいです。デザイン的に完全な学園都市ですよね。もともと何もなかった場所に学びの総本山を作ったことで、全国から学生が集まります。
彼らは寮生活をします。若者は様々な情報やニーズをもたらすので、学園都市には様々なビジネスが共存できます。流石だなあ。
逆にですね。現在の世で、地方の大学がなくなり、学生がいなくなることが町にどのような影響を及ぼすかは想像するだけで怖いです。
御詠歌:
人間の八苦を早く離れなば 到らん方は九品十楽
本尊:
阿弥陀如来
創建:
大同年間(806〜810)
真言:
おん あみりた ていせいから うん
歴史:
大同年間に弘法大師が阿弥陀如来を感得した時に、刻んだ如来像が本尊としなったと伝えられているそうです。弘法大師は生・老・病・死など人間として避けることのできない苦難(四苦)に10の光明と輝く楽しみが訪れるようにと光明山十楽寺の寺名を授けたと伝わるそうです。