OH!へんろ。親子の88か所巡り(54番札所): 近見山 延命寺(愛媛県)
わたしが、子どもたちと決めた今回のお遍路ルールは一つだけ。納経所で御朱印をいただくのは子どもたちの役割ということ。ちゃんと挨拶をして、御朱印をお願いし、最後はしっかり御礼をする、です。
今日の煩悩:
沖縄の義父が言っていたことに「そうですね」と思いました。
なんだかんだと、地域に残って地域のことに取り組んでくれている人は、昔ちょっとヤンチャな子たちだったと。
沖縄には「エイサー踊り」があります。旧盆の時期に現世に戻ってくる祖先の霊を送迎するため、若者たちが歌と囃子に合わせ、踊りながら地区の道を練り歩きます。
観光客用のエイサー踊りも見られますが、本来は地域の宗教的な儀式のひとつですし、地域によって踊りや儀礼も異なります。つまり、地域で受け継がれていくものですね。
私は千葉県出身ですが、千葉県も地区によってヤンチャな伝統が受け継がれていたりします。それもけっこう狭い範囲で先輩後輩に受け継がれているのです。これは文化伝承の研究で取り上げなくてはいけないテーマです(笑)
靴の尖り具合、髪型、ズボンの太さ、丈、語尾、イントネーションなどいろいろあるでしょう。先日、40年くらい前に見たのと同じ竹やりのマフラーを付けたバイクが道路を蛇行運転していくのを見て、なにか感慨深いものを覚えました。
さて、義父の話に戻りましょう。義父が言うには、受験勉強を経て高学歴になると、その果実を最大限に活かせる場所に行きたくなるのは人情。都会の知識であれば都会が一番機会がある。なので、地域でお勉強をする子たちは内地の大学に行き、就職する。
ヤンチャな子たちの中には、家業を継いだり、起業したり、勤め人になっても地元で暮らし続ける子たちがいる。地域の祭りや地域活性化でなんだかんだ頑張っているのは元ヤンチャな子たちだ。
地域は、ヤンチャな子たちをもっと大切に育て、地域の牽引役として期待し、活躍できる場を残しておかなければならんと。
最近は、都会でも地域活性化や課題解決のリーダーを育成する大学が出来ているけれど、初めから「リーダーでござい」と降下していくような教育では、このヤンチャだった人たちと関われないんじゃないかと聊かの不安もある。協力者は欲しいので表向きは歓迎しますけどね。総論賛成各論反対が起こります。
これは、沖縄の話と言うよりは、日本の地方都市に当てはまることだと思う。最近聞く、移住者と地元の人たちが、同じ場所で暮らしながら、バーチャルに棲み分けをしだしているような話を聞くと、そんなことも影響しているんじゃないかなとも思うのでした。
御詠歌:
くもりなき鏡の縁とながむれば 残さず影をうつすものかな
本尊:
不動明王
創建:
養老4年(720)
真言:
のうまく さんまんだ ばざらだん せんだ まかろしゃだ そわたや うん たらた かんまん
歴史:
縁起によれば、養老4年に聖武天皇(在位724〜49)の勅願で、行基菩薩が大日如来の化身とされる不動明王像を彫造して本尊とし、伽藍を建立して開創したそうです。弘仁年間(810〜24)に、弘法大師が嵯峨天皇(在位809〜23)の勅命をうけ、伽藍を信仰と学問の中心道場として再興しました。
所在地:
愛媛県今治市阿方甲636
駐車場:
あり。※冥加料あり