自然の恵
炭について少しだけ
紀州備長炭
和歌山県と三重県の険しい山の斜面に植生する馬目樫から成る炭
馬目樫は密度が高く炭にするとまるで金属を叩くかのような硬度と高い音を発する
火付けには時間がかかるが1度着いてしまえば一般的な木炭より長持ちする性質で表面温度はそれほど高くはならないが赤外線効果はどの炭よりも高いと感じる(これは主観)
炭作りも炭窯が他のものと異なり原木を立てるので炭窯を縦長に作らないといけない
土佐備長などは原木を寝かせて火をつけるのでまた違ってくる
火入れから三日三晩は寝ずの番をして匂いや音でしっかり火入れの管理をする、まさに職人業。
この火入れがしっかりできてないと炭の善し悪しに繋がり悪いものは炭の中に水分が残り空洞も確保出来ないため爆跳という現象が起きる
原木の採取もほんとに切り立つ斜面に植生しているのでとても簡単なものでは無い
まさに無形文化財にふさわしい1品だと思う
現在炭焼きさんや林業に携わる人が年々減っていき今後この炭産業がどうなることかと少し懸念するところだ
この炭で焼いた焼き鳥は最高に美味しいし香りもまた素晴らしい
是非ともこれから先も残して行きたい文化であり日本の財産だと私は強く願う
炭焼きに関わる全ての人に感謝
「有難うございます」