『ワールドサッカージャッジリプレイ #2』感想【DAZN配信番組】
エヴァートン-トッテナム 90分のアレ
ホルゲート(エヴァートン)はボールにプレーに行っているとはいえ、スパイクの裏を向けて相手にタックルしている上に相手に接触することが分かっているのにその強度を弱めようと配慮していないように見える。従って、VARチェックによるレッドカードとなった当該シーンのジャッジは妥当だと思う。また、ベンさんが「比較対象」として紹介したウェストハム-リヴァプール 8分のアレは、当該シーンと同様の接触だがこちらはVARの介入もなくノーファウル。素人の私からすれば、さっきのがレッドならこっちもレッドなのではという印象だが、接触の強度的にはこちらの方がまだマイルドとのこと。というか、どちらのシーンも接触の強度云々に関してノーマルスピードで1度だけ見てその場でジャッジするのは本当に大変だと思う。審判の大変さを改めて感じた一連のプレーだ。
ウェストハム-ブライトン 48分のアレ
ウェストハムがコーナーキック後のスクランブル状態でボールをゴールにねじ込んだ一連のプレーに対するVARチェックによりゴールが取り消しになった当該シーン。ファウルやハンドの有無など複数項目のVARチェックの結果、アントニオ(ウェストハム)がオフサイドとのことで取り消しになった。しかし、アントニオが最後にボールに触れたか(脛の辺りにボールが当たりコースが変わっているか)が非常に際どい。確かに、見る人(VARを担当するようなサッカーに詳しい人)が見ればアントニオがボールに触れていると判断できるのだろう。だが、個人的にはアントニオのオフサイドに関しては証拠不十分でVARの介入無しとなるのが妥当なように感じる。加えて、ベンさんが仰っていたように3、4分も試合を止めてVARチェックをした結果何とも際どい内容でゴールが取り消しになることに対してVARによる"付加価値"があったのかは何とも微妙。もちろん、失点が取り消されたブライトンサイドからすれば価値はあったのだろうが。まあ、VARが導入される限りはこのようなことが起こることは仕方ないと割り切るべきか。
エスパニョール-レアル・ソシエダ 65分のアレ
ボールが審判に当たった後にレアル・ソシエダのチャンスとなりゴールを決めた為、ゴールは認められずレアル・ソシエダのドロップボールで再開。確かに結果としてこの再開方法は正しい。しかし、審判にボール当たった際に一度はプレーを流している為、レアル・ソシエダ側からすれば「なんやねん、じゃあボールが当たった時点でプレー止めてドロップボールにせえよ」と感じるだろう。というか、当該シーンを解説を聞くまで私は知らなかったのだが、審判にボールが当たれば問答無用にドロップボールという訳ではないんだな。
サッカー競技規則2021/22 第9条 1項(一部)
(中略)
・ボールが審判員に触れ、競技のフィールド内にあり、
次のようになった場合、
・チームが大きなチャンスとなる攻撃を始める。または、
・ボールが直接ゴールに入る。または、
・ボールを保持するチームが替わる。
こうしたすべてのケースでは、プレーは、ドロップボールによって再開される。
引用元:https://www.jfa.jp/laws/soccer/2021_22/
当該シーンではボールが審判に触れたのちに「チームが大きなチャンスとなる攻撃を始める」ことになった為、ドロップボールとなった。つまり、当該シーンのような審判へのボールの接触が特に大きなチャンスシーンとはならない中盤でのパス回しの際に起こってもドロップボールにはならずにそのままプレーは流されることになる。確かに、このような条件付けがあるなら原さんが仰るようにかつてのルールであった「審判は石ころと同じ」という一律な基準の方が良いように感じる。もしくは問答無用にドロップボールとか。因みに、再開時のドロップボールの場所については謎である笑。