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「縄文時代驚異の科学」を読んで(前編)
著者 齋藤勝裕 2023年10月25日発行
発行所 株式会社シーアンドアール研究所
私が印象に残ったことを記していきたいと思う。
縄文時代の文明
世界の四大文明よりも古く、長く時代が続いた。
そのことはこの本を読む以前に知った事実なのだが、その時頭の中が混乱したことを覚えている。
世界の四大文明は素晴らしい文明だったと授業で習った記憶があるが、自分が住んでいる日本の縄文時代のことこそもっと学ぶべき歴史であると感じた。
改めて圧巻の古さ、長さだと思う。
縄文時代が続いた理由
いつくかあるうちの2つを取り挙げる。
酷い感染症がなかった
これは今の時代には考えられない話であり、縄文時代のことを知っていくと衝撃を受けることばかりでハマる。
謎なのは縄文時代、日本国内の交易・交流はもちろん、朝鮮半島との交流もあったようなので、海外から感染症が持ち込まれる可能性もあった筈である。
縄文人の免疫力が高かったのか、そもそもこの時代には酷い感染症が存在していなかったのか。
或いは、当時は人口も少なく密集して暮らしていなかったため流行らなかったのだろうか。
推理は尽きない。
人間の二面性
人間には良い面もあれば悪い面もあると言われるが、縄文人も同じ人間だからきっと悪い面もあったにも拘わらず、何故戦争が起きず1万年以上も続くことが出来たのだろうか。
縄文遺跡からは争ったとされる人骨が少数見つかっているそうだが、それは事故や儀式の可能性も否定はできないらしい。
只、今の所、戦争を行ったという痕跡は見つかっていないそうだ。
人間なので小競り合いはあっただろうと思うが、現時点で戦争の痕跡が見つかっていないのであれば、私は戦争がなかったと信じたいのである。
もし本当に戦争がなかったとしたら、1万年以上もの間、戦争に発展しないように調整した生き方があった筈と考える。
その生き方が解明されることがあるとすれば、私にとっては人生をどう生きていくかというヒント、或いは処世術になると思っている。
日本の旧石器時代
現在、確実な石器といえるものは4万年以上前のものは見つかっていない。
国内で1万か所以上の旧石器遺跡が見つかっている。
旧石器時代については、今まで行った資料館では、だいたいほんの少しの出土品や資料しかなく、いつも残念に思っている。
縄文時代から急に技術・文化が始まったのではなく、きっと旧石器時代の流れから受け継いだものがあって、縄文時代では良いものが長く残っていったのだろうと考える。
旧石器時代を調べることは縄文時代への何かヒントがあるかもしれない。
だから私は旧石器時代にも注目している。
時代が前になればなる程、遺跡も見つかりにくいけれど、1万か所以上も旧石器遺跡があるのなら、いつか訪ね歩きたい。
イノシシ(ブタ)を飼っていた?
縄文時代はイヌを飼っていたことは分かっているが、イノシシなどの飼育はされていなかった。
今までイノシシ形の土製品やイノシシの埋葬例からイノシシ飼育議論がされきたが、最近イノシシがヒトやイヌと共に埋葬されていた例が知られるようになり、イノシシを家畜していたと疑われる例があることが分かってきた。
今まで全くイノシシに注目したことがなかったので、今後、資料館に行く際は気にして見てみたいと思う。
果たしてどうなのだろうか、今後の新たな発見に期待。
前編終わり
長くなるのでひとまずこの辺で。
これから新たな遺跡や出土品の発見、技術の進歩によって解明されていくこともあるだろうが、縄文時代というのは謎が多過ぎる。
その中でも自分がどうしても知りたい謎について追究していけたら楽しいのである。
興味を持たれた方は是非どうぞ。