〈Wabunka〉から〈Otonami〉へリニューアル。その背景とJ-CATが新たに提供する価値 〜代表インタビュー・後編〜
より広く深く、日本の知られざる魅力を届けるサービスへ
J-CATはこれまで「Wabunka」を通して、日本の伝統文化の魅力を伝えるべく様々な体験プランをお届けしてきました。たくさんの事業者様や会員様と出逢うなかで、気づいたことがあります。それは、日本にはまだ見ぬ魅力が眠っているということです。
日本はもともと歴史的・文化的な観光資源に恵まれています。由緒ある寺社仏閣、脈々と受け継がれてきた古き良き技術、四季折々の美しさを見せる自然、そこで育まれる豊かな食材……。心躍る感動体験を生み出す魅力的な文化がこれほどまでに数多く存在する国は、世界的に見ても稀有ではないでしょうか。
一方で、既にある文化に独自のエッセンスやアレンジを加え、新たに発展させる土壌も持っています。例えば、もともとは海外発祥の文化でも「日本らしさ」を取り入れることで日本ならではの文化として根付いているものがあります。また、日本で生まれた素材を使った素敵なプロダクトや味わい深い食など、数えればきりがありません。
こういったものは、日本の伝統文化という枠に入らずとも、日本が誇れる文化であり、世界に発信していくべきではないだろうか。これまでWabunkaがお届けしてきた日本の伝統文化というジャンルを超えて、日本の知られざる魅力をもっとたくさんの方に届けたい。だからこそ“日本の文化”を捉えなおし、再定義する必要がある。私たちはそう考えたのです。
J-CATが提供したい価値とは?
Wabunkaをご利用いただいている会員様から「日本の伝統文化に特化したサービスにしてほしい」という声をいただいたのも事実です。J-CATが提供したい価値とは何か?という問いに、あらためて向き合いました。
私たちが会員様に提供したいのは「感動体験」、つまり心が動く体験のこと。文化を表面的ではなく深く理解することではじめて実現するものです。心が動く感動体験は、ときに人生を変える可能性も秘めています。そんなかけがえのない体験を会員様にお届けしたい。それがJ-CATが提供したい価値だと再認識したのです。
また、会員様のニーズを丁寧に深掘りしていくと、会員様が求める「一流」は、伝統文化に留まらないこともわかりました。一流という基準を守りながら、より幅広いジャンルの体験プランをご提供することは、会員様のニーズに合ったことでもあると考えています。
伝統文化だけではないジャンルの体験も提供するとなれば、「Wabunka」というサービス名はふさわしくない。そこで、サービス名をリニューアルをすることにしました。
広い意味で日本の文化をより深く知り、感動的な体験をすることが、これからの時代の”大人のたしなみ”ではないだろうか。そんなJ-CATの想いをサービス名で表現したい。社内外から公募して1,000以上の案を出し、半年以上の時間をかけて熟慮した末に決定したのが「Otonami」という新しいサービス名です。
Wabunkaが大切にしてきた一流へのこだわりはそのままに、提供する体験プランのジャンルを広げ、ハイエンドのコト観光・体験ECメディア「Otonami」として、私たちは新たな挑戦を始めます。
「Otonami」へのリニューアルで変わること
Otonamiへのリニューアル後は、Wabunkaでご紹介してきた体験プランも引き続きお楽しみいただけます。そして、徐々に新たなジャンルのプランが追加され、WabunkaとOtonamiがゆるやかに融合していく予定です。
サービス名は変わりますが、J-CATの根底にある「日本の魅力を発信したい」という想いはこの先もずっと変わりません。今回、”日本の文化”を私たちなりに再定義したことで、これまで以上に魅力あふれるプランを提供していきます。それが事業者様と会員様にとっての喜びにつながると信じているからです。
Otonamiでは、日本の伝統文化に触れる体験プランに加え、ステーショナリーや革小物などのものづくり、ワインやウイスキーのテイスティング、アフタヌーンティーをはじめとした飲食、日本の美しい自然を満喫できるアウトドアアクティビティまで、幅広いジャンルの体験プランをご提供していきます。ジャンルが広がることで体験プランが充実し、会員様が選ぶ楽しみも大きくなるでしょう。
もちろんどの体験プランも、Wabunkaと同様に特別感のある内容です。Otonamiのサイトを見ているだけでワクワクするような心躍る体験をしていただけるはずです。今後は、体験プラン以外のサービスのご提供を視野に入れるほか、インバウンド観光客向けのサービスも拡充していく予定です。
Otonamiでは、ジャンルが広がることで、幅広い地域の事業者様と会員様をつなげられるようになる点もポイントです。これまでのWabunkaでは、日本の伝統文化にフォーカスしていたことから、エリアが東京や京都に集中していました。ジャンルを広げることで全国各地の事業者様との輪も広げ、会員様が地域の新たな魅力を発見し、感動的な体験との出逢いを楽しんでいただけることを期待しています。
そして、事業者様に対する広報・PR以外の支援も充実させていく予定です。これまでWabunkaがご一緒してきた職人や芸術家の方々は、ITを活用した集客に課題を感じていることが多く、J-CATとしてもその点のサポートに特に注力してきました。
これからOtonamiでご一緒させていただく事業者様のなかには、すでにITを駆使してビジネスを展開している方も少なくないでしょう。そのような事業者様にもご満足いただけるよう、事業者様の想いをストーリーとして発信していくなど、Otonamiならではのサービスを展開していく予定です。
未来へ続く、循環した仕組みづくりを目指す
コロナ禍で観光・おでかけ業界は厳しい状況に置かれましたが、そのようななかでもJ-CATのサービスは会員数や予約数を大きく伸ばしてきました。
最近は徐々に国内旅行の需要が回復しはじめ、インバウンド観光客も戻りつつあります。今回のOtonamiへのリニューアルによって、さらに多くの事業者様と会員様をつなぎ、観光・おでかけ業界をもっと盛り上げていけると確信しています。