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【週間レビューNo.293】公募増資発行決議後の株価の動きについて

【週間レビューNo.293】

公募増資発行決議後の株価の動きについて

今週の週間レビューです。今週は公募増資のメカニズムと主幹事から見た時の検討事項を中心にお話しました。

29日のリアルイベントのリリースは月曜日に行います。

来週もよろしくお願い申し上げます。

以下、リアルイベントの書き起こしです

もう一度今の今回の話をしますと、これ5月からの話で、まずファクトベースでいくと、ここで5月の12日にまずQ1の開示です。ここで上がっていってるのは公募の観測があって、出るんじゃないかって言われてましたが、12日になかったんですね。なかったんで若干下がったっていうところもあるんですけれども、実際には16日に発行決議をして、 これ、この日が場が終わった後に発行決議をするので この日の終値610円の後にするわけですね。

で、基本的にその後1週間ぐらい、いくらでやろうかっていうところを決めるための期間を空けるわけですよ。 例えば発行価格が公正かどうかっていうのをマーケットに見てもらいましょうっていうところも含めて、1週間ぐらい間を空けるんですけれども、結果、24日に株価この日の発行価格の決定566円にしましたって話ですね。

で、見ていただきたいのは、ここのところがグーッとそれでも下がってるわけですよ。さっき言った通り発行決議をして、これはちゃんと成長戦略を語ってるわけだから、それが評価されれば上がるはずなんですよ。だけど、今回はみんなが信用してない 。要はマーケットからその信用されていなかったということですよね。

尤も、ちょっとこれは一般的にそれだけではなくて、プロ的には ここは普通下がるもんですって言い方も一つ しなければいけないんですけれども、 基本的にそのまあ 観測は出た日では遅いんですけども、この610円のところから値決めするところまで空売りをかけるんですね。がーっと。そうすると下がります。 ここで売って、空売りをかけて下がるの分かってるから、566円の価格決定日の終値は584円ですから、それで買い戻して利確するわけです。

まずここでQ1の開示の時に707円。これ出来高を見ておいていただきたいんですけども、11日から極端に増えてきてるわけですよ。公募観測が出てたんですよね。で、増えてきて増えてきてQ1でまだ出ねえと。

これインサイダーでなくて、確信持って707円で空売りをかけたラどうなるか。707円で空売りをかけて、584円のところを拾うわけですよ。この差分が21%。これ利益確定ですよ この時点で。

もう一つ。 584円が終値なのに、なんでこれが発行価格ではなくて566円が募集価格なのかっていうと、同じ値段だったら別にマーケットで買えばいいだけの話なんですよ。だけど調達しなくちゃいけないからこの人たちは。だからマーケットじゃない値段や安くしてもらって買ってもらうしかない。

いつもリンゴの話で恐縮ですが、いつも100円のリンゴだけども 今日は特売日ですから今日に限って95円ですって言った時に、じゃあその95円は 今日だけですからって言って、ディスカウント3.08%して、566円で売るわけです。普通に考えれば 566円でに理論的にはですよ、566円で買って 翌日584円で売ればそこでもう1回儲かるんですよ。

だから、さっきの空売りで下げて買って、今度は下で拾って 普通の値段で売るっていう形で利益が2回取れるわけです。機関投資家はこれをやるわけです。

だからここらへんを 通常はこういうふうな形でやりますねっていうところは ひとつテクニカルな話で覚えておいていただきたいです。

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