【週間レビュー No.301】ニデック・TAKISAWAの「合意」が示すもの
【週間レビュー No.301】
今週の週間レビューです。今週はニデックの「同意なき買収に対し、TAKISAWAはTOBの提案を受け入れると発表しました。TAKISAWAは株主にTOBへの応募も推奨しています。ニデックは自動車部品加工に強いTAKISAWAの旋盤を取得し、工作機械事業の「足らないピース」を埋めることになります。
次回のリアルイベントのテーマの一つは8月末に経産省から出された「企業買収における行動指針」の説明ですが、「5.1 買収への対応方針・対抗措置に関する考え方」で、買収を巡る当事者が適切に行動することにより、真摯に検討・交渉がされるとともに、対象会社及び買収者の双方から必要な情報が提供され、透明性・公正性が確保された上で株主が買収者による株式の取得に応じるか否かを判断(インフォームド・ジャッジメント)することが本来在るべき姿である(第2原則及び第3原則)と述べられています。
また、買収への対応方針は「経営陣にとって好ましくない者」から経営陣を守るためのものではない。」とも記載されており、割とはっきりと「会社は株主のもの」を明確に明記しています。
今後、PBR1倍割れの発行体の企業価値向上の戦術の一つとして、「買収」がクローズアップされる中で、今回のニデック・TAKISAWAは一つのロールモデルになると考えています。
それでは、来週もよろしくお願い申し上げます。
今週は上場会社の第三者割当について説明しています。