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5-1.上場審査は2つある。〜主幹事審査と取引所審査
さて、今回は上場審査です。
株式上場するためには、2つの審査を通過しなければなりません。
一つは主幹事証券の引受審査部の審査で、もう一つは申請する証券取引所の審査です。
主幹事証券の引受審査は証券取引所へ申請する前に、主幹事として予め各取引所の上場審査基準に適合しているか否かを審査し、取引所審査が円滑に進むようにするためのものです。
主幹事証券の引受審査が承認されて、取引所審査が承認されないケースは、以前はほとんどありませんでしたが、最近は散見される様です。但し、基本は主幹事証券の引受審査を通過することが最大のヤマ場となります。
1.審査のスケジュール感
審査スケジュールは表の通りです。主幹事証券の引受審査は概ね5ヶ月から6ヶ月かかり、最終的には申請期の株主総会が直前期の決算を承認した後に、取引所宛上場申請を行います。マザーズの場合は約2か月半の審査期間が前提となっており、上場承認後、約1ヶ月のファイナンス期間を経て、晴れて上場となります。
2.審査準備資料と質問回答
審査資料の中心は事業概要、経理の状況が中心となるⅠの部となりますが、申請取引所の違いにより、東証はⅡの部、マザーズはⅡの部に準じた資料、ジャスダックはジャスダックレポートという、会社概要やビジネスモデル説明、業務フロー、中期計画が記載された資料も極めて重要になります。
主幹事証券の引受審査部、又は取引所審査部は、それらの準備資料を読み込んだうえで、各項目毎に全部で200から300件の質問を提示し、会社から文書での回答を求めることになります。