【今週も1名様ご入会!】週刊レビューNo.276
今週も1名様にご入会いただきました。深く御礼申し上げます。
今週はIPO2022総括の話でした。オファリングレシオについてです。
一番多いレンジがオファリングレシオが20%~30%なのですが、注目すべきはオファリングレシオが50%を超して来ると、騰落率が急にガクンと下がり、100%(いわゆる初値の2倍)に行くことがなくなり、逆に80%や90%近くではほとんどが公開価格と変わらないか、公開価格割れが発生します。
これは株式は単に発行体が一方的に発行をするものでなく、投資家との需要と供給のバランスで成り立っているということですね。
例えば1個100円のリンゴが毎日100個売れるスーパーがあるとします。これは100円、100個が一日の適正な需要供給の関係です。ここで100円が株価、100個がオファリングレシオと考えてみてください。
ある日、スーパーが1個200円で売りたいと、100個並べとすると、「客は200円だから買うのをやめようと思う」人が増え、50個しか売れなくなる可能性が出てきます。
要は100円で100個が適正な需給だったものが崩れ、50個売れ残る。で、売れ残ったリンゴは翌日には50円で売らないといけなくなるかもしれません。これは需給を無視して多く売ると投資家がついてこれず、結果的に株価は「公開価格割れ」を起こすことと同じ状況となります。
逆に台風か何かでリンゴが50個しかないとすれば、リンゴは300円でも売れるかもしれない。これは供給が細すぎて価格が上がり、株価が高騰するのと同様です。
ですから、オファリングレシオが低いほうが高騰率が高い傾向が出ています。
この適正なレンジオファリングレシオが約25%、いわゆる時価総額の約4分の1をオファリングするというところにつながっています。
それでは来週もよろしくお願い申し上げます。