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2022.03.17 日記
寂しいような気がする。
人恋しいというよりは寂寞。何も成しえなかったこれまでの道程をふりかえり悲しさを覚える。
何もかも与えられていながらのこの悩みは不道徳だ。私が何者になろうとも、なれなくても、すべてを許容されている。
元気でいてくれればいいらしい。
明るく笑っているだけで他に幸福を与えられた幼少期はとうに過ぎているのに。
病が寛解すれば何者かになれるのだろうか。なれるはずもない。目の抜けるような明るい未来などない。
将来がどこまでも日常の続きであるなら、病などなくはじめから道を歩んで来れた人が、とっくの昔に到達していたラインにようやく立つことはできようとも。
自己を振り返り嘆こうとも仕方がない。
病を持ちつつ努力をしている、という憐れみの評価にすがるしかない。
たった十年の遅れが、たった十年と唾棄することができない。私もまだ若いということだろうか。
まだ若いんだから、と、そうなのだろうか。
私にとってこの十年は、のたうち回り地べたを這いずった長い十年だった。
この長さの十年をあと何回か重ねて、その頃の私が歪みきった凸凹のゴミではないと言えるのだろうか。
悩むのが馬鹿らしくなり、すべてが爆発するか、全人類が不老不死になればいいと思った。
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