一月いく、二月にげる、そして置いていかれる

「一月はいく、二月はにげる、三月はさる」

子供のころ、祖母がこの言葉を口にしていた。
「年が明けたらあっという間だよ」と。

当時は「へぇ〜」くらいにしか思っていなかった。
でも、大人になって実感する。 これ、本当にそう。

年末年始が終わると、まず 一月がめちゃくちゃ早い。

「あけましておめでとう!」
「今年はこんな年にしたい!」

と意気込んでいたのに、気づけば松の内も終わり、
会社も通常営業モード。

「えっ、もう1月半分終わったの?」

とか言ってるうちに、 気づけば月末。
新年の抱負なんて、どこかに吹き飛んでいる。

そして、 二月の逃げ足の速さ は異常だ。

28日しかないから?
いや、それだけじゃない。

三連休、バレンタイン、祝日、逃げるように過ぎる日々。
なんとなく仕事をして、なんとなく週末を過ごしていると、
「あれ? もう2月終わる?」と焦りだす。

「え、俺、今年何か進んだ?」

何も進んでない。
でも 時間だけは容赦なく逃げる。

で、三月が来る。

「もう年度末!?」と叫ぶころには、
世の中は卒業、異動、転勤、桜、そんな雰囲気に包まれ、
俺は完全に 時の流れに置いていかれている。

「一月いく、二月にげる、三月さる」

この言葉を最初に言った人、天才か?

四月から本気出す…… と言い続けて、気づけば また年末。

「今年も早かったなぁ」

毎年、これを繰り返している気がする。

いいなと思ったら応援しよう!