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インディー・ジョーンズ/運命のダイヤル

 ユナイテッド・シネマ幕張で、ポイント割で観てきた。
 見る前から、ちょっと気になっていたのが放題の「と」。
 なんだって、これまでのパターンを破ったのだろう。「インディー・ジョーンズ/運命のダイヤル」のほうが断然いいと思うんだけど? なんでこうなったの? ねえ、なんで? って、しつこく問いただしたくなるほど、インディー・ジョーンズのシリーズは好きだし、ハリソン・フォードも好きだ。
 でも、レイダースだけは劇場で見てないんだよなあ。
 といってテレビで見たのでもない。
 確かレイダースは、高校の体育館でスクリーンに上映したのを観たのだ。あれはどういう上映会だったんだろうか。ともかく、魔宮の伝説のほうが観たのは先で、そこからはすべて劇場で観ている。インディー・ジョーンズ版ヤッターマンな前作「クリスタル・スカルの王国」だって大好きだ。

 というわけで、運命のダイヤル。
 少しネタバレもしてるから、見る予定の人は、読まないほうがいいかも。







 いやあ、面白かったよ。インディー・ジョーンズしていたよ。ハリソン・フォードが、あの歳でどうするんだ? と思っていたけれど、どうするもこうするも、年取って引退したクトゥルフTRPGのPCのように、年相応に活躍する。
 合成の若いインディーには驚かされた。これでいくらでも作れちゃうじゃん……ってぐらいに。なんか、ナバロンの嵐とか思い出しちゃった。
 回想編での敵の恨みを買うあの展開、レイダースを思わせる。それだけでなく、あちこちでこれまでのシリーズ作品を思わせるシーンが出てくるのが、シリーズの最後を楽しんでください――って感じで、グッと来てしまう。ベタな演出や、いかにもなインディーっぽい間合いのおとぼけとかも、なにもかもとにかくグッと来てしまうんだ。
 冒頭で若々しい活躍を見せておいて、場面が変わるなり、現在のハリソン・フォードの老体が痛々しくさらされる。あのへんも、しょぼんとしちゃうわけだが、ナチスの陰謀だの月面着陸だのCIAだの、一癖ありそうな親友の娘との再開だの……と、来るうちに、馬に乗って地下鉄走ってるから。
 「ああ、心配無用だ。インディー・ジョーンズここにありだ~!」って、すぐにウキウキしてきちゃう。
 相棒は美女と少年って辺りも、魔宮の伝説を思わせるよね。
 それに、蛇(ウツボ?)だの虫だのもぶちこんでくるし。
 敵がまた、これまでにないほど非道で、インディーたちを追い詰める追い詰める。
 やっつけられたときは、スカッとするぐらいにひどい奴らだった。こういうベタなところも、これでいいのだ。
 これまでの秘宝の起こしてきた奇跡も、よくわからないながらすごかったけれど、今回のは特にぶっとんでいる。でも、機械そのものに能力があるわけではないところがまた良い。それを利用しての具体的な敵の陰謀といい、アルキメデスの墓を見つけたときのあの衝撃といい、敵の親玉の最後とあの時計といい。ぞくぞくする。
 そして、「第三帝国の時代に行こうとしていたのに、共和政ローマの時代に行っちゃう」っていう皮肉だかなんだかわからないあの感覚も、たまら~ん!
 インディー・ジョーンズが残って、そういう終わり方をするのかとハラハラさせておいて、パンチで解決しちゃうのも、いかにもこのシリーズって感じで笑ってしまった。
 いいんだよ。インディー・ジョーンズなんだからこれでいいんだ。
 ただ、息子が戦争で死んじゃったのは、可愛そうだったなあ。私ゃクリスタル・スカルの王国も好きだったんでなあ……。

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