『エイリアン:ロムルス』の感想

 幕張のユナイテッド・シネマでポイントを使用して1000円で観てきた。

 ロムルスって、「ロムルスとレムス」の、あのロムルス? と思っていたらレムスもちゃんとでてくる。乗り込んだステーションの入口にちゃんとあの狼の乳を吸う双子のレリーフがあって納得した。

 時系列では『エイリアン』と『エイリアン2』の間に入るお話。
 SFホラーアクションとして、かなりいい出来。
 私はエイリアン4も大好きなんだけど、今回のは、この4に近いんだよね。話の流れが。
 ともかく、エイリアン的にも「うんうん、そうこなくちゃね。そうなるよね」とニヤニヤうなずきながら観られる傑作であった。

 またここまでのシリーズを見てきて、「人間もエイリアンも、エンジニアによってデザインされた兵器というか消耗品というか作物というか……なのかな~」という思いがあるのと、「ウェイランド社によって作られて社の利益を冷徹に追い求めるアンドロイドは、人間が作り出したエイリアンのようなもので、プログラム次第でころころと敵になったり味方になったりするんだな~」みたいな辺りの構造も、皮肉が効いていて面白い。
 ただ、ある意味、「エイリアンし過ぎ」というか、忠実すぎるというか、優等生すぎる感じもした。
 なんというかほら、13日の金曜日的な「待ってました、いつものやつ!」みたいなノリをエイリアンでサクサクやられると、面白いし楽しいと思いながらも、なんかこう、エイリアンという題材が軽くなっちゃった気がするというか。
 2の新機軸が「今度は戦争だ!」だったとすれば、ロムルスの新機軸は「若者たちvsエイリアン」という構図だと思うんだけど……それがますます、『13日の金曜日』的なホラーの空気(あの映画にとっては良い意味での安っぽさとでもいうべきもの)を持ってきてしまうというか……。

 いやまあ、高望みしすぎですけどね。

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