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GAMERA -Rebirth-は最高だ!

 色々なものがNetflixで独占配信されても我慢して入らなかったのだが……。

 ガメラがアニメで復活すると聞いては、さすがに我慢できない。
 しかも、この尺だと何年か経って地上波でやるとかもあるかどうかわからないし……。
 というわけで、継続するかはともかくNetflixに課金した。
 ゲムルで入っていた時期があるから、なんとなく要領はわかっているのだが、まあ感覚としては「アマプラで見られないやつが見られる」みたいな。でも、アベンジャーズ系はディズニーでないと見られないんだよね。
 などという話はどうでもいい。
 とにかくガメラリバースの配信が始まった昨日、6話一気に観た。

 私は子供の頃からガメラが大好きだ。ゴジラのように後付けで正義の味方になったのではなく(それが大嫌いなゴジラファンもいるみたいだが、あれはあれで好きだよ私は。でもさ)ガメラは初めから子供が好きな怪獣なんだ。そう公言してやってたシリーズなんだよ。そこがすごい。だから好き。なにより亀なのがいいよ。
 昭和ガメラも平成ガメラもどっちも大好きなんだから、令和ガメラにも期待しちゃうよ。ガメラ好きがたまらないやつを作ってくれていると信じたいからね。

 ……というわけで、アニメの感想。
 思った通り、令和ガメラも最高だった!

 注意!
 ここから先、大事なことはそれなりに隠しているけど、興奮して筆が滑ってしまってもいるので、絶対にネタバレしたくない人は読まないほうがいいです。
 ネトフリで見ないなら、読んじゃってもいいんじゃないか……という気はしますが。






①東京上空
 がっつりガメラってことなのか、子供が中心とわかり楽しくなる。3人のバランスも楽しい。
 ぎりぎり昭和でもあり平成でもある1989年という舞台の選択も、じつに意味深だ。「昭和ガメラと平成ガメラを踏まえていきますぜ」という意気込みを感じるというか。
 子亀を助ける辺りは、「小さき勇者たち」だ。いいね。
 子ギャオスでも残虐性充分。メガヌロンとラドンの演出を、ギャオスは自分だけでできるんだなあ。超音波メスの他に舌もカメレオン的な武器なんだね。
 嫌な奴としてでてきた米軍基地の将軍の息子ブロディ。でも「外国の子供と一緒にがんばる」ことになるんだろうなとすぐにわかる。それでこそガメラだ。なぜか外国人の子供がからんでくるのは昭和ガメラのお約束だもの。
 ガメラもギャオスもいい。戦闘では着ぐるみではできないタイプの怪獣プロレスをしっかりやっている。ゴジラのアニメではあんまりなかった気がする。ギャオスの小さいのから大きいのまで、色々なパターンで戦うガメラの姿は平成ガメラを意識しているのだろう。
 まだまだ、米軍はガメラの味方ではない。 また、アポロ計画から、月面基地へ……という流れが、どこか古典SF的だな~とも思っていた。
 いきなりヘリで子供を連れ去るって、乱暴だよね。

②地下水道
 コミュニケーターって、スマホがない状況を補完するための設定って感じだな。
 ジャイガーかい! 気づくのにちょっと時間がかかっちまった。
 小さいのが大きくなる、という展開なのね。
 財団のすさまじいテクノロジー。しかも、それを簡単に子供に渡すわ、なんでも見せちゃうわ、教えちゃうわ……って、これでいいのか? と思っていたら、あとで全てが「なるほど!」って展開になったのですごかった。ぜんぜんOKなんだよな。この子たちに教える分には。だって……。
 そうした設定を考えると、ジャイガーが卵を産みつけないのは、まあ仕方ない。でも、イメージとしては昭和ガメラがかなり痛々しく苦戦した怪獣なのになあ。もう少しがんばって欲しかった。ほっそりスリムなジャイガー。これは、あとで出てくるギロンにも言えることで、着ぐるみの制約を無視できるからこそのものなんだろう。素早い動きがたまらん。
 財団のマークはなにか由来があるのかな。私にはわからなかった。
 ジョーが初めから常識人でいろいろと疑っているのもいい。
 この作品、子供と怪獣を関連付けるための条件を色々と考えて設定を構築しているのが、ガメラを正面からとらえようとしていると感じられて良いのだ。
 ガメラの命名については、設定から考えると、この段階でボコが「ガメラ」と言ったのにはやはり意味があるんだろうな。
 この回、地下へ行こうと言い出すブロディは展開として強引な感じがした。米兵が子供のことも何も言わないし、わりと脚本が乱暴。
 平成ガメラは「自衛隊がんばってます映画」な側面があったが、「米軍がんばってますアニメ」という側面があるな。
 ジャイガーとガメラの肉弾戦。空中戦のギャオスとは違う醍醐味がある。
 ここでようやく米軍がガメラの味方に!

③深く静かに潜航せよ
 いきなり三人の子供を船に乗せて遠くまで連れ出すって、無茶な財団だな~とは思ったが、子供たちもほいほい乗っかって与那国まで行く展開、なんかすごい。後で「まあ強引にもなるな」と分かるんだけど。
 相変わらず、船の装備その他を子供になんでも教えちゃう。これも後から考えると別に問題ないのだ。そして財団のハイパーテクノロジーはなぜ? こうした映画に、既存の組織よりすごい技術が出てくるのはありがちではあるが、あとできちんと説明されるわけだよな。
 で、ジグラだ! まるで「海ギャオス」とでもいうような顔つきと翼のようなヒレ。まあ、たしかにこういう怪獣ではあったけれど……。
 この子供たちに特殊な何かがあるから、大人たちに混じって色々と意見したりガンガンやっちゃう展開は、なんか「怪獣シンカリオン」って感じだな。
 大人代表のタザキとエミコの関係もだんだんわかってくる感じ。どうでもいいが、この二人って、外見がちょっと「美味しんぼ」の山岡さんと栗田さんみたいだ。
 船の下に潜水艦があって、まさに深く静かに~のノリに。タザキが閉所恐怖症なら、この先で矛盾があるんだけど……まあ、目くじら立てることでもないか。
 ジグラとの海中戦闘。ガメラは陸海空と強いなあ、と再認識。平成ガメラではたしか海中戦はなかったもんな。
 騎馬戦の馬を作るなら、ブロディーが真ん中のほうがいいんじゃ……と思ったり。
 しかし! この回で一番驚かされたのは、ジュンイチだよ!
 うおおお。そうだったかー!! まじか。
 いや、それってありか? メガネ女子だったんかい! ずるいよ。ジュンなのにジュンイチって呼んでて。騙された~。

④斬る
 生体サンプルとオリリウムやという設定。平成ガメラのオリハルコンの流れなんだろうなあ。
 いや、ドラマの展開もすごいんだけど、この回はなんといってもギロンにつきる。
 ギロンのデザイン最高だ。超好き。たまらん。
 ガメラも好きだけど、ギロンという怪獣も大好きなのだ。古代ローマ帝国大好きだけど、ハンニバルも大好き、みたいな感じにね。
 どうでもいいが、自衛隊の二人のやり取りは、あまりに説明ゼリフとワンパターンが続くので、だんだんとギャグっぽく感じてきちゃう。
 そして、ジグラを食べるギロン! そうか、それでジグラは海ギャオスだったのか~! と、勝手に納得してしまう。食い漁ったときに「臭え~」って鳴いたのかなあ。
 検査して部屋に閉じ込められている子供たちと財団の正体が割れてくる感じ……で、ギロン。素晴らしい! 実に素晴らしい! ガメラ対ギロンを意識してるわ~。
 常識的なことを言っているジョーが浮いてしまう。この子が次の話で……うううう。
 で、ガメラ対ギロン。最高。最高だ。鎌イタチというより鉈イタチといった動きがたまらんギロン。きっちり戦うガメラ。ジャイガーとの戦いが肉弾戦なら、こっちは刀剣戦闘か。ギロンが手裏剣まで発射するとは。ガメラが片手を失うのは平成ネタだし、それをこのギロンで……! 色々と素晴らしすぎるよ。そしてついに回転ジェット!! きっちり相手を斬り返してケリをつけるガメラ! 6話通してのベストバトルだと思うよ。やはりギロンは一番のライバルだよ。
 しかも! ドラマのほうも、いよいよ! というところで次回へ。

⑤月は無慈悲な夜の女王
 タイトルからして古典SFの名作だけど、「星を継ぐもの」的でもある展開に。
 太古の先進文明の生き残りが社会を裏から牛耳っている感じの展開に。
 エミコが不気味な感じになっていくのがいいなあ。正体を表すというより、今までのまんまの感じで、話していたことや対応の意味合いが変わって聞こえてくる――みたいな演出が実に良い。
 「最後の希望、ガメラ」は平成ガメラのあれだよね。で、太古の記憶からもガメラと呼んでいたのかな、ってわかる。いや、テレパシー的に翻訳していたのかもだけど。
 財団の祖先はアトランティスだかムーだかなのかなあ。だから、ジュンイチがムーを持っていたのか?
 それでいて、きっちり「月は無慈悲な夜の女王」でもあるし、最終話のタイトルはあれだし。夏への扉を開けてしまったのかもとか思ったりしちゃうし。
 スーパー「古典SF」大戦って感じになるとは! いいなあ。わかりやすい悪者。
 財団の採掘基地の地下にいるのは、ミイラ化したバイラス。
 バイラスを蘇らせることが目的だったとは。
 色々と裏の事情がわかってくると、ここまでの強引さも納得できる感じ。
 宇宙規模の戦いをするのも、ガメラだよな。うん。
 蘇ったバイラス、すごすぎ。どっちかというとバイラスの姿をしたレギオンって感じだな。草体のように宇宙に飛び出せるし、ビームを放つし。
 タザキの活躍がいいねえ。エミコを出し抜いて脱出して宇宙へ~。
 バイラスとは宇宙で決戦。空、陸、海と来て宇宙。ボコを救うために、バイラスなど体当たりで一蹴。ガメラは強いぜ。
 だけど、あんまりだよなあ。なんであいつが死なないといけないんだよ?
 さすがに辛いよ。急にどした、って感じ。
 ガメラで、あの立ち位置の人物が死んじゃうのはいかんよ。ガメラが救えないとダメじゃんよって感じ。最後の最後でなにかあると信じて6話へと進んだよ。

⑥幼年期の終わり
 最後の敵はギャオス。
 平成ガメラで、すっかりガメラのライバルはギャオスって感じだけど、昭和ガメラも含めた私の感覚だと「ギロンの餌じゃん」なんだけどな。
 ただ、ガメラに悪態をついた女を食って大きくなったギャオスが、違う姿の不気味な怪獣へと成長する――って展開はイリスだよなあ、こいつは。
 たださあ、5話のあいつの死からの立ち直りは、けっこう無理を感じたよ。いや、演出してはいたけどさあ。でもなあ。
 ガメラを生き返らせる――平成ガメラの2だね。
 ただ、自衛隊と日本政府がここで出張ってくるのが、なんか無理を感じる。タザキが交渉したわけだが、それにしても。まあ、ここまで見てきたらまあいいか~だけど。
 護衛艦隊を蹴散らして上陸しようとするギャオス。
 ようやく、自衛隊の二人が活躍するシーンが。
 戦車戦がやりたかったのだなあ。善戦してくれていた。戦車とボコ。わかってやっているんだろうか。やってるんだろうなあ。
 しかし、ボコの行動は違和感。あれって、作戦として話せばもっと移動手段を選べただろうに……と思ってしまうので。やり方をもう少し工夫して欲しかった。
 とはいえ、ガメラが子供の願いで蘇るのだ。うんうん。そうこなくちゃ。
 最後の戦いは、人間とガメラの共同作戦。
 ラストは、回転ジェットの強化バージョンか。てっきり元気玉だと思ったのに。
 でも、かっこいいから良し。
 その上、命をかけて悪の支配を断ち切って、その根を断つガメラ――ああもう。
 あいつさえ死んでなければ最高なのに!
 私はてっきり、最後にガメラの残骸からあいつが出てくるかと思っていたよ。
 なのに、そのあとはあっさり後日談になっちゃってさ……。
 あいつの親族の描写とかなくて。
 なんか辛いなあって思ってたら、ラストでのあれはなんなんだ!?
 これはもう、続きをやらにゃいかんでしょ。
 あの通信の謎が解かれる「小さき勇者たち GAMERA」みたいなのをやらなきゃダメでしょ。

 人物の動きがなんか微妙に嫌だったけど、気になるのはそのくらい。しかも、怪獣の戦いがたっぷり見られた喜びのほうが遥かにそれを凌駕していた。
 というわけで、ガメラ好きの私としては充分に満足だ。

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