アントマン&ワスプ クアントマニア
解放感に包まれているので、ろくに下調べもなにもせず、ただ久しぶりに「MCUの映画が封切りだ~。金曜は1100円だし幕張行っちゃお~」という感じで観てきた。
アントマン、一作目からなかなか好きだ。初代の娘と結婚してる辺りや、へなちょこが修行して強くなる辺りとかが、どこか、アントニオ・バンデラスの「マスク・オブ・ゾロ」を思わせるのも好きだ。
その上、初代のアントマンもワスプもまだまだ十分現役で戦える油断ならない人たちだし、その上、娘まで戦列に加わるとなると、もうスパイダーマンの孤独に比べてファミリー感がすごいったらない。
で、今回のクアントマニア。
なんか、ものすごい。もう、普通に「アメリカのどこか」では、話が展開できなくなってるのかな。ああ、私は観てないからあれだけど、そういうのは配信ドラマでやる感じなのかな。
ただ、この思い切り方はなかなか良いと思った。
宇宙とか異世界とかいうより、もっと奇妙さが生まれたと思うし。
……というわけで、ここからはネタバレしているので、観に行く予定の人は読まないほうがいいです。
では、ネタバレ含む感想。
とにかく、スターウォーズ。
アントマンのファミリーがスターウォーズ的な世界で、支配を企む皇帝を相手に反対勢力となって戦う――みたいなノリだ。
奇妙な種族だらけの変な酒場とか反乱軍とかだけじゃなくて、「デス・スターみたいな球体」が重要な鍵だったり、「なんか適当なおどけてて穴のないC-3POとジャー・ジャー・ビンクスの混ざったようなやつ」とか、「仲間だと思ったら裏切って皇帝に旧友を売り渡すやつ」とかもいる。もともとはそいつの船だったのを奪って乗り回している辺りも、ミレニアム・ファルコンって感じだし。皇帝側のクローン兵士みたいなのも、とってもスターウォーズしている。その上、皇帝(って私が勝手に呼んでるだけ)の名前がカーンだなんて。「スター・トレックまで!」とか思ってしまったよ。
皇帝がフォースでアントマンを締め上げたりするシーンは、完全にスターウォーズで笑った。
ライトセイバーが出てきたらさすがに怒っただろうけど。
それでいて、最後はもう、アントマンお得意の「すっごい科学力で、ただでかくなってぶん殴る」という乱暴なやり方で大暴れ。きっちりとスターウォーズから戻ってきていたので安心した。
それと、ずっと影が薄めだったピム博士が、最後にオイシイとこ持っていったよね。あれも最高だった。地球防衛軍6にハマっている身としては、「ああ、こいつらが味方についたら最高に心強いだろうね」となった。
あと、アントマンの娘役は女優さんが変わったみたいなんだけど、微妙になよっとしつつも芯の強そうな感じが福原遥に似ていて良い。昔、キーラ・ナイトレイが仲間由紀恵みたいだな、と思ったのと似てる。
それにしても……。
こんなに長尺にする必要ある? って感じはしたかな。初代ワスプは家族に話をしなすぎだろう。イライラする。反乱軍の連中も、キャラを立たせたいんだかどうなんだか中途半端だ。この小さな世界を引っ張り続けるのは大変だし、しょうがないとは思うけど、だとしたら話の組み立てが最初から間違っているんじゃなのかな。
あと、カーンは強いんだか弱いんだかさっぱりわからん。強さに説得力がないっていうか……。まあ、今後の敵勢力がその一端を見せた――みたいな感じなんだろうな。
それにしても、最後のメッセージで「帰ってくる」が、アントマンじゃなくてカーンだったのは笑ったが。
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