採卵日

不妊治療記録④です。2月15日は採卵手術でした。とにかくここでは、採卵手術は痛くないんだゾ☆ということを記しておきたいです。私の場合は静脈麻酔を打ってもらったという経緯もありますが、まったくと言っていいほど痛くなかったのです。噂では採卵手術が最も痛い、自己注射の比じゃない、帰ってもずっと腰をかがめて過ごす、歩けない、この世の終わり、と聞いていたのでびびり倒しておりましたが、声を大にして言いたい! 恐れることはありません。手術の後もちょっとお腹がチクチクするくらいで、問題ありませんでした。痛い人もいるのかもしれないけど、私の場合は全然痛くありませんでした。

当日は朝、8時半に病院に到着し受付で半日入院の手続きをしました。おととい注射時間がズレたことから11時15分に手術開始と決まりました。2時間15分間、暇でした。イヤホンを持参して予めラジオクラウドでダウンロードしたラジオでも聴いて待っていればよかったです。同意書と問診票と、準備してくださいと言われていた生理用ショーツとナプキンを看護師さんに渡し、病院から用意されたゆかた型の患者衣に着替えて、ごろごろして待ちました。

点滴を入れられて、11時頃にそろそろ手術室に向かうのでトイレを済ませてくださいと言われました。さっき行ったから大丈夫ですと答えたら、14時迄行けないからもう一度行ってきた方がいいと言われました。私は点滴しながら行くのも面倒だし、尿意もなかったので再び大丈夫ですと答え、2~3分の押し問答がありました。結局トイレには行かず、11時にベッドに寝たまま手術室へ移動しました。手術台によじのぼり、テレビでよく見る大きな照明に「っぽいなぁ。」と思いました。胸にモニター用シール? が貼られ、バイタルがどうのとか、機器の確認だとかが始まり、緊張してきました。ここで「下着を外させていただきますね、お預かりします」と言われて気がつきました…今日に限ってかなり穿き古してヨレヨレになった100均のパンツを穿いてきてしまっていたことに。生理用ショーツは看護師さんに預けるであろうから新調していたのですが、穿いているパンツを預けることになるとは思わなかったので…恥ずかしかったです。いや100均のパンツも優秀だけれども…。

顔を真っ赤にしている間に麻酔の先生が到着し、色々質問をされました。「お名前を教えてください」「山本泉です」「何歳ですか」「38歳です」「体重は何キロですか」「57.9キロです」「58キロですね」「はい」…最初から58キロと答えればよかった。さらに顔が真っ赤になりました。早く麻酔で眠らしてくれ!! 

担当医の先生も到着していよいよ手術が始まります。まず、麻酔を打たれました。麻酔が入ってからは身体がじーんとして意識がなくなっていき、眠りました。手術の体感は一瞬でした。麻酔が切れてきた頃に何を話しているかは分からないけど、人が話している様子が分かりました。でもとにかく全然痛みはなかったのです。意識はすぐにハッキリしてきました。先生が「卵子が8個とれましたよ」とおっしゃいました。それが多いんだか、少ないんだか分からないので、曖昧な表情で「ありがとうございます」と言いました。

生理用ショーツを穿かせてもらい、ベッドに移り、ベッドに横になったまま病室へ移動しました。痛みも出血も吐き気もありませんでした。病室に着くと「ここから2時間、安静にしてくださいね」と言われました。先ほど押し問答をした看護師さんに、口が裂けても「トイレに行きたいです」とは言えませんでした。あんなにトイレは大丈夫と言い張ったので意地でも我慢するしかありませんでした。長い2時間となりました。

なんとか2時間が経過し、歩行できるかの確認と、物を飲み込めるかの確認をしました。スタスタ歩行できました。「なにか飲み物を持ってきてますか?」と聞かれましたが持っていませんでした。「食べ物はありますか?」と聞かれたので「おにぎりがあります」と答えました。「おにぎりはあるんかい!」という空気乗り越えて、ひとくちかじり、大丈夫だったので退院の許可が出ました。

その後すぐに、おにぎりだけでなくサンドイッチも食べたからか、帰りの車では胃がムカムカしました。家に帰って休んだら治りました。翌日の16日も下腹部が少しチクチク痛む程度で、生活に支障はありませんでした。でも、うまく言えないけど、1~2日は安静にした方がいいなと肌で感じました。

手術自体は15分くらいだったそうです。手術室を出るときに「30万円、出す価値あるなぁ」と思いました。1回目の治療には約60万円かかります。助成金で約30万円位が戻ってくるので、実質の自己負担は約30万円ほどになるのです。

今回の初めての不妊治療、右も左も分からなくて不安も心配もありましたが、体当たりで最善を尽くすことができました。夫をはじめ、協力してくれた皆さん、ありがとうございました。判定の日はどう言われるか分かりませんが、どちらの結果になっても受け止めたいと思います。やってみなければ分からない気持ちがありました。挑戦してよかったです。判定あとにnoteの更新をできるかどうかは分かりませんが、なるべく何か書きたいと思っています。

それではまた。

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