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とくとくの水麦士一茶/梅の木のの巻

Berjaln-jalan, Cari angin.
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 燭の影ちる大瓶の水
夜を込て柱をけつる秋の月        一茶

名オ十一句、名残りの懐紙、月の定座の俤は。

     〇

夜を込て よ・を・こめて、清少納言の歌に「夜をこめて鳥の空音ははかるとも」が。まだ夜も明けぬ朝のこと。

柱を はしら・を。

けつる 蹴つる。「柱を蹴つる」で一語、現代風俗で云えば「電柱を蹴りストレス発散してるオッサン」とでも。

秋の あき・の。

月 つき、月影照らす、、、、。

     〇

     しょくのかげちる
     おおかめの みず

よをこめて はしらをけつる あきのつき

詩文のような前句に、清少納言の「夜をこめて」を上五に置き、月の定座が照らしだす面影の人を偲ばせていたのです。一茶はどうやら、「柱を蹴つる」ほど憤懣やるかたない思いの主を「平家物語」の旭将軍・木曽義仲に見立てていたようですが、もしかしたらそれは一茶自身の姿を投影していたのかも知れませんね。

     〇

芭蕉に

義仲の寝覚めの山か月悲し

「おくの細道」での旅中吟がありました。

11.11.2023.Masafumi.

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