とくとくの水麦士一茶/梅の木のの巻
Berjaln-jalan, Cari angin.
17
我を恨の釘をうつかに
ゆるされて古郷の花にかへる宵 麦士
初ウ十一句、花の定座、未来予想の「おらが春」。
〇
ゆるされて 許されて、縛りが解けて。
古郷の ふるさと・の、生れ在所、あるいは元の古巣。
花に はな・に、「ふるさとのはな」で一語に。
かへる 帰る。
宵 よひ、日が暮れて間もないころ。
〇
われをうらみのくぎをうつ かに/
ゆるされてふるさとのはなにかへる よひ
花前の常軌を逸した風俗に接し、亭主は誠におだやかな春のひとときを描き旅の客を持成していたのです。ここでも、何がどうしたとか個別な情報は一切述べることなく、ただ、淡々とふるさとの夕べの景に誘っていたのです。
〇
これ、歌仙という文藝が描き出した「未来予想図」のひとつだったのです。当たらずとも遠からず、それで十分だったのです。このころ一茶も卦をよんでいましたので、、、、
8.11.2023.Masafumi.
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