
風早ハ兎文一茶・交流始末
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書き置き
れいの友とち酒肴携え来たりて
夜更ぬれば
ひち枕客にすゝめて月見哉 主人
寛政八のとし中穐三五夜
〇
れいのともどち さけさかなたづさえ きたりて
よるふけぬれば
ひぢまくら きやくに すゝめて つきみかな ぬしのひと
くわんせいはちのとし ちゆうしうさんごや
〇
蝸牛庵での顛末を書き記した後の追い書きです。
句をよくする例の友どちが酒肴を携え訪ねて来られて
夜も更けて参りましたなれば
早速、宣来さんの句をいただき
肱枕の持成しで
月見と洒落てみました。
寛政八の歳、中秋三五夜。
兎文が主人。一茶と宣来が客。兎文の句を聞き取って記したのは一茶だったのです。
(その真筆が北条の門田家に伝えられ、愛媛大学教授和田茂樹が校訂したのです)
〇
兎文懐紙、一茶真筆、いずれも読み終わりましたので「風早ハ兎文一茶/交流始末」これにてお開きといたします。
いずれまた、どこかで、、、
20.10.2023.Masafumi.