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Apple信者なのについ、Amazonデバイスを買ってしまう

Amazon Music HDについて書き進める中、正確なスペックを検証したり確認したりしていて気がついたことがある。Apple MusicはハイレゾロスレスDolby Atmosに対応して24bit 192kHzの音源まで配信するようになったけど、iPhoneその他Apple製品はそこに追いついてない。Appleにしては珍しい、この先どうすんの?と聞きたくなる股裂状態である。

まず、AirPlayで16bit 44.1kHzのCD音質のワイヤレス伝送に対応したのはとても早かったものの、2017年からのAirPlay 2で対応したハイレゾ・ロスレスのワイヤレス伝送は24bit 48kHzが上限のよう。そしてiPhone本体のスピーカーも、Amazon Musicで表示された数字で気付いたのだが24bit 48kHzが上限なのだ。AirPlay 2で飛ばせる上限がそこなら当たり前かとも言えるのだが、他社より早くイヤホン・ジャックを廃止してワイヤレス接続を推進してきたAppleなのに、そのデバイスを売るためのソースであるApple Musicの技術の方が端末を上回ってしまう状態にあるのはどうなのと言いたくなる。

Apple TV 4KのMusicアプリでのDolby Atmos対応も後手後手だったし、デバイスの価格が高いんだからその分はもっと先回りして欲しい。それと比較するとAmazonデバイスはFire HDシリーズも24bit 192kHzまで端末が対応しているし、AirPlay 2に相当するワイヤレス接続のAlexa Castでの伝送も24bit 192kHzまで対応している。

iPhoneFire HDシリーズではスマホとタブレットの比較なので対象として適切ではないにしても、じゃあサイズ感の近いFire HD 8 PLUS  iPad miniでは価格が5倍近いし、



Apple TV 4KとFire TV Stick 4K Maxでは価格差が4倍近く、




HomePod と Echo Studioでは価格が約1.5倍(HomePod生産終了前の価格で比較)、HomePod miniとEcho dotでは価格差約3倍ある。


Fire TV Stick 4K Max+Echo Studio 2台でホームシアターを組んだ後になって、Apple Musicで配信されているミュージックビデオを観るには結局Apple TV 4Kが必要だと気付いてApple TV 4Kを購入した際、HomePodも買うか悩んだけどEcho Studioがあるので結局購入を見送った。HomePodは現在生産終了してしまい、中古品は出回ってるもののHomePod miniしか公式には販売してないし、HomePod miniではApple TV 4K とホームシアターは組めない。Apple TV 4KはeARC/ARCに対応しているからApple TV 4K以外の映像ソース、HDMIに入力したほかの映像機器などの音声を、いったんApple TV 4Kに戻すことができる。だからApple TV 4Kとワイヤレスで連携できるHomePodでホームシアターを組んでいればTVを通る全ての音声がワイヤレスで連携したHomePodから出力できる。

でもこの機能、Fire TV Stick 4K Max+Echo Studio 2台でも搭載されているので、TV放送だけでなく、TVにHDMIで繋いでるApple TV 4K、HDDレコーダー、Fire TV Stick 4K Max、Mac miniの音声が全部ワイヤレスで繋いで部屋の端と端に置いたEcho Studio 2台から出力出来ている。総合的に考えると音楽再生に関してだけ言えば価格でもスペックでも充実度でもAppleはAmazonに負けている。

Microsoftが向こうを張っていた時代も、Windowsは多くの会社が廉価なものを出していく中Appleは高値安定のまま我が道を行っていた。だけどそれが通用したのはApple製品のスペックがそれに比例して高かったからだ。

音楽は最早Appleにとって進化の原動力ではなくなり、音楽再生環境の向上は最優先事項ではなくなってるのはわかる。だけどApple信者が他社製品に目移りしないくらいの魅力的なデバイスを、Apple信者としては切望する。


今日の1曲
フル試聴用にSpotifyから貼ってますがAmazon Music HDでは360 Reality Audio+UHDで配信されています。



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栗原泉/Izumi Kurihara
今日のパンが食べられます。