iPodがない世界線
音楽再生端末のiPodや音楽管理アプリiTunesを使い始めたのは私はそんなに早い方ではなく、iTunesは20世紀に買ったデスクトップのMacに入ってたけど全然使ってなかったし、iPodを買ったのは多分、2005年とかだった気がする。友人の同業者から「iPodを買うとライフスタイルから変わるんだよ!」と力説され続けてはいはいと聞き流していたものの、買ったら確かにライフスタイルから変わった。
以来iPodは何度も買い替えながら私のメインの音楽再生機だったし、iPhoneを使うようになってからもiPod nanoとか、結局iPodを使う生活をしていた。一時期からiPhoneの容量が大きくなり、音源はクラウドに置いておけるようになり、そしてストリーミング配信サービスが活況を呈して、いつのまにかiPodがなくても私の暮らしは成り立つようになったので、私のiPodは酷使されなくなり、壊れないので買い替えない、そしていつのまにかiPod Touchまでも生産終了してしまったのが今の世界線なわけだ。
音源の管理は、私はもう何年も前からMac miniとそれに繋いだ外付けSSDで管理している。そこから時々iPhoneに入れる楽曲を入れ替えたりして、でも結局Apple Musicなどでストリーミングで聴くことが多い。
ストリーミング配信サービスは、配信楽曲の多さや、今となってはCDよりも高音質で聴けるタイトルが増えているから、フィジカルで買うのはアーティストに対するお布施と所有欲求を満たすためのものであり、実用性で言えばストリーミング配信サービスで聴くのがいちばん簡単、手っ取り早い。その反面、ストリーミング配信はネット環境によって利点欠点もいろいろある。
ネットが混雑していてスピードが遅い時にUHDでDolby Atmosの曲を再生すると、中々スタートしない上にHDの音質で再生されたりもするし、移動中はデータ通信を使うとハイレゾ音源は当然、情報量が多いので毎月の通信料が気になったりもする。データ通信無制限にしていても、1日の使用量が多いと規制がかかったりもするので、無制限にしてても気になる部分だ。
Amazon MusicもApple Musicも、もちろんSpotifyもそうだけどオフライン再生が出来るように、有料会員はダウンロードが出来る。でもそうすると、iPhoneの容量圧迫するじゃないですか。iPhoneは写真や動画でただでさえ容量が気になるのに、ハイレゾ音源もMVなんかもって、モリモリあれもこれもダウンロードしてたらあっという間にいっぱいになってしまう。
やっぱり音楽再生専用に端末って必要じゃんと思うのですよ。その度に「iPod Touch買うかなあ。でも256GBって結構少ないよねえ?」と思ってはとりあえずやめるを繰り返していたら生産終了してしまった。
今はFire HD 8 PLUSを音楽再生専用端末として使っている。最初から狙い撃ちで買ったわけではなく、安くなってたFire HD 10 PLUSをMac miniのサブディスプレイにしようと思って購入、ついでに音楽も聴けるからとSDカードも買って容量を拡張して、オフライン再生用にMVとか、Fire HDシリーズはDolby Atmosに対応してるからDolby Atmos音源をダウンロードしてみたら意外に音楽再生と相性がいいことに気付いて、10インチだと持ち歩くのに向いてないのでFire HD 8を買い直した。
でもFire HD 8だと、RAMが2GBで動きがカクカクしてて気に入らなかったのでFire HD 8 PLUSを買い直し。RAM 3GBなので許容範囲の動きになった。8インチだとギリギリ、私でも片手で持てるので、操作性も携行性も良い。こうして今現在はFire HD 8 PLUSが私の音楽再生専用端末となって、SpotifyもAmazon MusicもApple Musicも入って、動画も音源もモリモリダウンロードしてるし、Bandcampで買った音源も取り込めている。音楽再生端末として満足している。音楽を聴くだけじゃなくてKindleで漫画も読めるしNetflixだって観られるし。
だけどApple製品でこれが出来るものが、ない。iPad miniはFire HD 8 PLUSと同じ8インチ画面で片手で持てるし、最大容量256GBのものはある。だけど、音楽再生専用機として買うには暴力的に高い。しかも256GBなんてハイレゾ音源入れてたらあっという間に埋まる。Fire HDシリーズなら1TBまで拡張できるけど、iPadはそうはいかない。数万円で買えて片手で持てる音楽専用機を、Appleはもう出す気はないんだろうきっと。スティーヴ・ジョブズが健在だった頃にiTunesがMacに搭載されて以来、音楽はApple製品の進化の原動力になっていた。でも今は、音楽はそこまでの訴求力を持っていないんだろう、スティーヴ・ジョブズの居ないAppleにとっては。
デスクトップのMacのiTunesで初めて聴いた曲はBellyのFeed The Tree
でした。最初から勝手に入ってた。
今日のパンが食べられます。