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6 インターナショナル・スクールの学校祭で、大泣きした件。

「何かアメリカの大学に近いものはないかな・・・」
と考えていて、私がふと思いついたのは、
「そうだ、インターナショナル・スクールの学校祭はどうかな?」
でした。

といってもまったく未知の領域だし、外国人やお金持ちの子が通ってるところ、っていうイメージだし、大学の学祭に比べるとかなり敷居が高く感じられます。

調べてみると、各学校で「オータム・フェスティバル」などというタイトルの学校祭が年に一度行われ、関係者以外でも自由に参加できるよう。
ちょっと勇気を出して、家から近いところのいくつかに娘を連れて行ってみることにしました。


学校によってもだいぶ雰囲気が違って、外国人の割合がとても多いところもあれば、ほとんど日本人かなと思うようなところも。
外国人だらけの学校の場合は、まったくの部外者がお邪魔してもいいのかな、どこに行ったら何があるんだろう、とそれこそ外国に行ったかのように緊張しました。

共通しているのは、日本の学校とは違う、カラフルな内装。
日本の学校って、建物も内装も灰色が主体な感じで、とっても地味ですよね。
まさに、「学校は遊ぶところじゃない」という感じ。

それが、どのインターナショナル・スクールも教室の壁や机、教材などがカラフルで、子どもが楽しく学べそうな空間になっていました。


さらに学校祭ということで、大きな風船やらモールやらで華やかに装飾されていて、まさにお祭り。
保護者が中心になったバザーや屋台があったり、屋外やホールで出し物があったり、各教室でゲームができたり。
Lottery という、くじで賞品が当たるものも。

主催の生徒たちは、日本の学校の文化祭のように制服で学校行事をしている感じではなくて、思いっきりカジュアルな私服で、パフォーマンスしたりお小遣いを使って遊んだりして、自由に楽しんでいる様子でした。


娘にとっても初めて見る光景でしたが、何より大学の学園祭に行った時とは違って、小学生にドストライクな内容だったので、
「あのゲームやりたい、あれ食べたい!」
と、積極的に校内を回っていきます。

ある時、「この教室は何かな?」と のぞき込んでみたら、中には外国人の先生と娘と同じくらいの年頃の生徒たちがいました。

すると、先生が娘に
「おいで。」
と手招きして、クラスに入るよう誘ってくれたんです。

ところが、娘は急に怖気づいて、
「いい。」
と後ずさり。

「なんで、せっかくだから行っておいで。」
と背中を押すと、
「やだ、行かない。」

首を振って、まるで大きな犬を怖がって一歩も動こうとしない犬のように、固まってしまいました。

「大丈夫だよ、ほら。」
と手を引こうとすると、突然
「ぎゃあー!」
と大声で泣き始めたのです。

「え〜〜〜〜〜???」


なんだ、ハーバードどころじゃないだろ、って感じですよね。

そうなんです、それが娘本来の姿。
社交的でもないし、行動的でもない、かなりな人見知り。
特別勉強ができるわけでも、運動神経がいいわけでもない。
英語が好きという以外には、取り立てて何もない。

そんな子がハーバードなんて言い続けるもんだから、親としてはどう捉えていいのかと思っていたわけです。


まあ私ですら、知り合いもいないインターナショナル・スクールに潜入するなんて、おっかなびっくりだったんだから、いきなり外国人の先生と見知らぬ生徒たちのクラスに入るなんて、難しかったかなとは思います。

それにしても、突然のギャン泣きに焦りつつ、
「わかったよ、じゃあやめとこう。」
と先生にご挨拶して、教室を離れました。


そんなことがありつつも、このインターナショナル・スクール・ツアーは、おおむね娘には大満足な体験だったよう。

「楽しかった、また行きたい!」
と喜んでいるので、何か成果というほどのものはないまでも、「どうもこの線らしい」という手応えは感じました。

・・・ってどの線なのかは、まだよくわかってなかったんですが。
それがわかるのは、この一年近く後、小学3年生の夏でした。


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