1 ALTの先生が教えてくれた、フォニックスの無料サイトが始まり。
今から20年ほど前、娘が1才になった頃から、私は東京都内の公立小学校で先生方の授業を補助する仕事をしていました。
まだ小学校の英語の授業は期間限定で、英語のネイティブの先生がALT(英語の補助教員)として各学校に来られていた頃。
ある日、職員室でそのALTのアメリカ人の若い男の先生が、
「ちょっと見てくれる?
これを、子どもたちに紹介してあげてほしいんだけど。」
と、パソコンで私に英語の無料サイトを見せてくれました。
「アメリカの就学前の子どもたちが、これでフォニックスを学べるようになってるんだよ。
日本の小学生の子に、ちょうどいいんじゃないかと思って。」
(という意味のことを言ってたと思うんですけど・・・)
「フォニックス」というのは、発音と文字の関係性。
英語を身につける上で、ぜひ土台としてあったほうがいいものです。
日本語の漢字で、同じ文字でも音読みと訓読みがあったりするように、英語も同じアルファベットが違う発音になることがありますよね。
例えば「A」は、「Apple」なら「ア」と発音し、「Cake」なら「エイ」という発音になる。
そのサイトでは、各アルファベットをクリックすると、そうした何通りかの発音が聞けたり、おもしろいアニメーションが見られたりします。
遊びながら自然に、どの文字をどのように発音するか、文字の並びによってどう発音が変化するか、などの仕組みが学べるようになってるんです。
「へー、すごい、これはいいですね!
さっそく授業で紹介するよう、先生方にお知らせします!」
と、ペラペラ英語でしゃべれればよかったんですけど、文章がうまく話せなくて、ほぼ「Yes!」とか「OK!」とかでなんとか意思の疎通をしていました。
「これはきっと子どもたち気に入るだろうな。」
とさっそく口頭や印刷物で全クラスの担任の先生方にお知らせすると、ほんの2人くらいの先生が興味を持ってくださり、パソコン室で授業をすることになりました。
3〜4年生のクラスだったのですが、子どもたちは予想以上に大喜び。
使い方を説明したのは最初の数分で、
「なにこれ、おもしろい〜!」
と後は勝手にどんどん操作して、いろんなページがあるのを発見していきました。
「え、すげー、こんなのある! 見てみて!」
とお互いに教え合ったりして、ワイワイ大盛り上がり。
授業の終わりを告げるのも聞こえないぐらいの騒ぎでした。
単にゲーム感覚でおもしろかっただけだとしても、「勉強させられてる」ではなくて、自分から興味を持つっていうのは大事ですよね。
学ぶことが楽しくて主体的に学んでいくのが、一番身につくもの。
スター・フォールはフォニックスのみじゃなく、アルファベットの大文字と小文字、数字の数え方、年齢に合わせた歌やお話などなど、楽しく文字や言葉に親しんでいけるようにできています。
今は無料アプリもあるし、他にもいろいろあるでしょう。
「うちの子にはどうかなぁ〜?」
娘はまだ3才だったので、パソコンを使わせるには早いと思いましたが、家に帰って少しだけ使わせてみることに。
これが、娘とアルファベットとの出会いでした。